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発明の名称 レジスト塗布組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−130665
公開日 平成6年(1994)5月13日
出願番号 特願平4−276290
出願日 平成4年(1992)10月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大島 正孝
発明者 村田 誠 / 大田 利幸 / 辻 昭
要約 目的


構成
(1)アルカリ可溶性樹脂、(2)感放射線性酸形成剤、(3)酸の存在下で分解されて(1)のアルカリ可溶性樹脂に対するアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失するかまたは促進する性質を発現する化合物、または(1)のアルカリ可溶性樹脂を架橋する化合物および(4)溶媒として下記構造式(i)
特許請求の範囲
【請求項1】 (1)アルカリ可溶性樹脂、(2)感放射線性酸形成剤、(3)(1)のアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を制御する性質を有し、そして酸の存在下で分解されて(1)のアルカリ可溶性樹脂に対するアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失する性質または(1)のアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進する性質を発現する化合物、および(4)溶媒として下記構造式(i)
1−CO−R2 (i)
ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なり、両者の炭素数の合計が5〜12となる炭化水素基であるかあるいはR1とR2は互いに結合してそれらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい、で示される化合物を含有することを特徴とするポジ型レジスト塗布組成物。
【請求項2】 (1)置換メチル基、1−置換エチル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の酸解離性基を有するアルカリ不溶性または難溶性樹脂で、上記の基が酸解離したときにアルカリ可溶性である樹脂、(2)感放射線性酸形成剤、および(3)溶媒として上記構造式(i)で示される化合物、を含有することを特徴とするポジ型レジスト塗布組成物。
【請求項3】 (1)アルカリ可溶性樹脂、(2)感放射線性酸形成剤、(3)酸の存在下で(1)のアルカリ可溶性樹脂を架橋する化合物、および(4)溶媒として上記構造式(i)で示される化合物、を含有することを特徴とするネガ型レジスト塗布組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジスト塗布組成物に関する。さらに詳しくは、特に超微細加工に有用なレジスト膜を形成するに好適なレジスト塗布組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工の分野においては、集積回路のより高い集積度を得るために、リソグラフィーにおける加工サイズの微細化がさらに進んでおり、近年では、0.5μm以下の微細加工を安定的に行うことのできる技術が必要とされている。そのため、用いられるレジストにおいても、0.5μm以下のパターンを精度良く形成することが必要である。しかし、従来の可視光線(700〜400nm)または近紫外線(400〜300nm)を用いる方法では、0.5μm以下のパターンを精度良く形成することは極めて困難である。それ故、より波長の短い(300nm以下)放射線を利用したリソグラフィー技術が検討されている。
【0003】このような放射線としては、水銀灯の輝線スペクトル(254nm)、KrFエキシマレーザー(248nm)などに代表される遠紫外線やシンクロトロン放射線に代表されるX線、電子線に代表される荷電粒子線などを挙げることができ、これらの放射線に対応するレジストが種々提案されている。
【0004】それらのうち特に注目されているのが、放射線の照射によって生成する酸の触媒作用により、現像液に対する溶解性を変化させる反応を起こさせるレジストであり、この種のレジストは、通常、「化学増幅型レジスト」と称されている。
【0005】レジストを集積回路の製造プロセスに使用する場合、通常、感放射線性成分、皮膜形成性成分などの各レジスト成分を溶媒に溶解したレジスト溶液(以下、「レジスト塗布組成物」と称する)を調製し、加工に供される基板上に回転塗布装置やロールコーターを用いて塗布し、レジスト膜を形成させる。そのため、レジスト塗布組成物の塗布性や保存安定性が、高度な微細加工を安定的に行う上で、必要不可欠な性能である。また当該レジスト膜は、放射線を照射することにより、微細加工に適したパターンを形成するが、この際のパターンの形状が微細加工の精度に重要な影響を与え、矩形の形状が好ましいとされている。
【0006】従来の可視光線、近紫外線などを用いるリソグラフィーに用いられている、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤を使用したレジストでは、レジスト塗布組成物を調製する際の溶媒として、エチルセロソルブやメチルセロソルブ系の化合物を用いることによって、上述した性能を満足できることが知られている。しかしながら、「化学増幅型レジスト」については、レジスト塗布組成物を調製する際の溶媒として、エチルセロソルブやメチルセロソルブ系の化合物を用いると、塗布性や保存安定性の面で問題があり、さらに、形成されるパターン形状が矩形にならず、オーバーハングになるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規なレジスト塗布組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、微細加工を安定的に行うことができ、塗布性、保存安定性などの性能に優れ、良好なパターン形状を与えるレジスト組成物として好適なレジスト塗布組成物を提供することにある。本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかとなろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、(1)アルカリ可溶性樹脂(以下、「樹脂(A)」という)、(2)感放射線性酸形成剤、(3)(1)のアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を制御する性質を有し、そして酸の存在下で分解されて(1)のアルカリ可溶性樹脂に対するアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失する性質または(1)のアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進する性質を発現する化合物(以下、「溶解制御剤」という)、および(4)溶媒として下記構造式(i)
1−CO−R2 (i)
ここで、R1およびR2は、同一もしくは異なり、両者の炭素数の合計が5〜12となる炭化水素基であるかあるいはR1とR2は互いに結合してそれらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい、で示される化合物を含有することを特徴とするポジ型レジスト塗布組成物(以下、「第1の発明」という)により達成される。
【0009】また、本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、(1)置換メチル基、1−置換エチル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の酸解離性基を有するアルカリ不溶性または難溶性樹脂で、上記の基が酸解離したときにアルカリ可溶性である樹脂(以下、「樹脂(B)」という)、(2)感放射線性酸形成剤、および(3)溶媒として上記構造式(i)で示される化合物、を含有することを特徴とするポジ型レジスト塗布組成物(以下、「第2の発明」という)により達成される。
【0010】更に、本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第3に、(1)樹脂(A)、(2)感放射線性酸形成剤、(3)酸の存在下で(1)のアルカリ可溶性樹脂を架橋する化合物(以下、「架橋剤」という)、および(4)溶媒として上記構造式(i)で示される化合物、を含有することを特徴とするネガ型レジスト塗布組成物(以下、「第3の発明」という)により、同様に達成される。
【0011】以下、本発明の上記レジスト塗布組成物について説明する。まず各構成成分について説明する。
【0012】樹脂(A)第1の発明および第3の発明で使用される樹脂(A)は、アルカリ現像液に可溶であるという性質を有するものである。従って、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基などの酸性官能基を有する樹脂であればよい。好適な樹脂(A)としては、例えば下記式(1)
【0013】
【化1】

【0014】で表わされる繰返し単位、下記式(2)
【0015】
【化2】

【0016】ここで、R01の定義は上記式(1)に同じである、【0017】で表わされる繰返し単位、下記式(3)
【0018】
【化3】

【0019】で表わされる繰返し単位および下記式(4)
【0020】
【化4】

【0021】ここで、R04、R05、R06、R07およびR08は、同一もしくは異なり、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である、【0022】で表わされる繰返し単位の少なくとも1つの繰返し単位を含有する樹脂を挙げることができる。
【0023】本発明における樹脂(A)は、式(1)、式(2)、式(3)または式(4)で表わされる繰返し単位のみで構成されてもよいし、またその他の繰返し単位を有してもよい。ここにおけるその他の繰返し単位としては、例えば無水マレイン酸、フマロニトリル、アクリルアミド、アクリロニトリル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルアニリンなどの二重結合を含有するモノマーの二重結合が開裂した繰返し単位を挙げることができる。
【0024】樹脂(A)における式(1)、式(2)、式(3)および式(4)で表わされる繰返し単位の含有量は、含有されるその他の繰返し単位により一概に決定できないが、通常、15モル%以上、好ましくは20モル%以上である。本発明の樹脂(A)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という)が、好ましくは1,000〜150,000、特に好ましくは3,000〜100,000である。
【0025】樹脂(A)を製造する方法としては、例えば対応するビニルモノマーを重合して得ることもできるし、あるいはフェノール類とアルデヒド類とを重縮合して得ることもできる。これらの樹脂(A)のうち、式(1)または式(4)で表わされる繰返し単位を含有する樹脂は、水素添加率が70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは40%以下の水素添加物として用いることもできる。
【0026】樹脂(B)第2の発明で用いられる樹脂(B)は、上述の樹脂(A)の酸性官能基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基などの水素原子を置換メチル基、1−置換エチル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の酸解離性基(以下、「置換基B」とする)で置換したアルカリ不溶性または難溶性樹脂である。ここで、酸解離性基とは酸の存在下で解離することが可能な基のことをいう。
【0027】置換基Bの具体例としては、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、メトキシエトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、ベンジルオキシメチル基、フェナシル基、ブロモフェナシル基、メトキシフェナシル基、α−メチルフェナシル基、シクロプロピルメチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、ベンジル基、トリフェニルメチル基、ジフェニルメチル基、ブロモベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシベンジル基、ピペロニル基などの置換メチル基;1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基などの1−置換エチル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、ジフェニルジメチルシリル基などのシリル基;トリメチルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、t−ブチルジメチルゲルミル基、イソプロピルジメチルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基などのゲルミル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基;および【0028】アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニル基、メシル基などのアシル基を挙げることができる。
【0029】これらの中でもt−ブチル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基またはt−ブトキシカルボニル基が好ましい。
【0030】置換基Bの導入は、樹脂(A)の酸性官能基を介して行なわれる。置換基Bは、樹脂(A)の全酸性官能基に対し、好ましくは15〜100%、さらに好ましくは30〜100%導入される。また、樹脂(B)の分子量はMwが好ましくは1,000〜150,000、特に好ましくは3,000〜100,000である。
【0031】樹脂(B)は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性である。アルカリ難溶性とは、第2の発明を用いて形成されるレジスト皮膜をパターン形成する際の好適なアルカリ現像条件において、当該レジスト皮膜の代わりに樹脂(B)のみの皮膜を用いて同様のアルカリ現像を行った場合に、樹脂(B)が初期膜厚の50%以上の膜厚で、当該操作後に残存する性質をいう。
【0032】感放射線性酸形成剤本発明で用いられる放射線に感応して酸を発生する化合物、すなわち感放射線性酸形成剤は、例えばオニウム塩、ハロゲン含有化合物、キノンジアジド化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、ニトロベンジル化合物などであり、具体的には以下に示す化合物を例示することができる。
【0033】オニウム塩としては、例えばヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができ、好ましくは下記式(5)
【0034】
【化5】

【0035】で表わされる化合物、下記式(6)
【0036】
【化6】

【0037】ここで、R1、R2およびXの定義は上記式(5)に同じである、【0038】で表わされる化合物および下記式(7)
【0039】
【化7】

【0040】ここで、R1、R2、R3およびXの定義は上記式(5)に同じである、【0041】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0042】ハロゲン含有化合物としては、例えばハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物などを挙げることができ、好ましくは下記式(8)
【0043】
【化8】

【0044】ここで、R8はトリクロロメチル基、フェニル基、メトキシフェニル基、ナフチル基またはメトキシナフチル基である、【0045】で表わされる化合物および下記式(9)
【0046】
【化9】

【0047】ここで、R9、R10およびR11は、同一または異なり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基である、【0048】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0049】キノンジアジド化合物としては、例えばジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などを挙げることができ、好ましくは下記式(10)
【0050】
【化10】

【0051】で表わされる化合物、下記式(11)
【0052】
【化11】

【0053】で表わされる化合物、下記式(12)
【0054】
【化12】

【0055】で表わされる化合物および下記式(13)
【0056】
【化13】

【0057】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0058】スルホン化合物としては、例えばβ−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンなどを挙げることができ、好ましくは下記式(14)
【0059】
【化14】

【0060】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0061】ニトロベンジル化合物としては、例えばニトロベンジルスルホネート化合物、ジニトロベンジルスルホネート化合物などを挙げることができ、好ましくは下記式(15)
【0062】
【化15】

【0063】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0064】スルホン酸化合物としては、例えばアルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホナートなどを挙げることができ、好ましくは下記式(16)
【0065】
【化16】

【0066】ここで、R25およびR26は、同一または異なり、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、そしてR27およびR28は、同一または異なり、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基である、【0067】で表わされる化合物、下記式(17)
【0068】
【化17】

【0069】ここで、R29は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、そしてR30およびR31は、同一または異なり、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であるか、あるいはR30とR31は互いに結合してそれらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい、【0070】で表わされる化合物および下記式(18)
【0071】
【化18】

【0072】ここで、Zは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数7〜20のアラルキル基である、【0073】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0074】これらのうち、オニウム塩およびキノンジアジド化合物が特に好ましい。これら感放射線性酸形成剤の配合量は、上記樹脂(A)または樹脂(B)100重量部に対して、好ましくは1〜70重量部であり、より好ましくは3〜50重量部、さらに好ましくは3〜20重量部である。1重量部未満では、十分なパターン形成能力が得られ難く、また70重量部を超えると、スカムを生じ易くなる。
【0075】溶解制御剤第1の発明では、溶解制御剤が用いられる。該溶解制御剤は、それ自体がアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を制御する効果を有し、そして酸の存在下で分解、例えば加水分解されてアルカリ可溶性樹脂に対するアルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失する性質または樹脂(A)のアルカリ溶解性を促進する性質を発現する化合物である。
【0076】該溶解制御剤としては、例えば酸性官能基に酸存在下にて遊離しうる置換基を導入した化合物が挙げられる。該置換基としては、例えば前記樹脂(B)にて述べた置換基Bが挙げられる。
【0077】該溶解制御剤は、低分子化合物でもよく、高分子化合物でもよく、例えば下記式(19)、式(20)、式(21)、式(22)および式(23)
【0078】
【化19】

【0079】
【化20】

【0080】
【化21】

【0081】
【化22】

【0082】
【化23】

【0083】で表わされる化合物を挙げることができる。
【0084】該溶解制御剤としては、さらに樹脂(B)を有利に使用しうる。該溶解制御剤の配合量は、第1の発明において樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは5〜150重量部、さらに好ましくは5〜100重量部である。
【0085】架橋剤第3の発明では、架橋剤が用いられる。該架橋剤は、酸、例えば放射線照射により生じた酸の存在下で樹脂(A)を架橋する化合物である。
【0086】上記性質を有する化合物としては、架橋反応可能な置換基を有する芳香族化合物を好適なものとして挙げることができ、例えば−C(R3738)−OR39基を有する芳香族化合物(但し、R37およびR38は、同一あるいは異なっていてもよく、水素原子あるいは炭素数1〜4のアルキル基を表わし、R39は水素原子あるいは炭素数1〜5のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、−NR4041基(但し、R40およびR41は、同一あるいは異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基、ヘテロ原子を含有あるいは非含有の原子数3〜8のシクロ環を表わす)、−COR42基(但し、R42は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜14のアリール基を表わす)、【0087】−CO−R43を有する芳香族化合物(但し、R43は水素原子あるいは炭素数1〜4のアルキル基を表わす)、−CR44=CR4546基を有する芳香族化合物(但しR44、R45およびR46は、同一あるいは異なっていてもよく、水素原子あるいは炭素数1〜4のアルキル基を表わす)などを挙げることができる。
【0088】また、架橋反応可能な置換基の具体例の一部としては、例えばグリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエトキシメチルアミノ基、モルホリノメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、ホルミル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基などが挙げられる。
【0089】上記置換基を有する芳香族化合物としては、例えばビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキシ化合物、ノボラック系エポキシ化合物、レゾール樹脂系エポキシ化合物、ポリヒドロキシスチレン系エポキシ化合物、メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基含有ユリア化合物、メチロール基含有フェノール化合物、メチロール基含有メラミン化合物、メチロール基含有フェノール化合物、アルキルエーテル基含有メラミン化合物、アルキルエーテル基含有ベンゾグアナミン化合物、アルキルエーテル基含有ユリア化合物、アルキルエーテル基含有フェノール化合物、アルキルエーテル基含有メラミン化合物、アルキルエーテル基含有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボキシメチル基含有ユリア化合物、カルボキシメチル基含有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カルボキシメチル基含有フェノール化合物などが挙げられる。
【0090】このうち、メチロール基含有フェノール化合物、メチロール基含有フェノール化合物、メトキシメチル基含有メラミン化合物、メトキシメチル基含有フェノール化合物およびアセトキシメチル基含有フェノール化合物が好ましく、さらに好ましくはメトキシメチル基含有メラミン化合物である。該化合物の具体例としては、三井サイアナミッド社製CYMEL300、CYMEL301、CYMEL303、CYMEL305などが挙げられる。
【0091】架橋剤としては、さらに、樹脂(A)を上記に示す架橋反応可能な置換基で修飾して、架橋剤としての性質を付与したものを有利に使用できる。その場合の置換基の導入率は、樹脂(A)の酸性官能基の総量に対し、通常、5〜60%、好ましくは10〜50%、さらに好ましくは15〜40%になるように調整される。5%未満では、十分な架橋反応を起こすことが困難で残膜率の低下、パターンの蛇行、膨潤などを招きやすい。また、60%を超えると、樹脂(A)のアルカリ可溶性の低下を招き現像性が悪化する傾向にある。
【0092】架橋剤の配合量は、樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは5〜95重量部、特に好ましくは15〜85重量部、さらに好ましくは20〜75重量部である。5重量部未満では、十分な架橋反応を起こすことが困難で残膜率の低下、パターンの蛇行、膨潤などを招きやすい。また、95重量部を超えると、スカムが多く現像性が悪化する傾向にある。
【0093】溶媒上記構造式(i)で示される化合物が用いられる。構造式(i)中、R1およびR2は、同一もしくは異なり、両者の炭素数の合計が5〜12となる炭化水素基であるかあるいはR1とR2は互いに結合してそれらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
【0094】炭化水素基としては、例えば直鎖状、分岐鎖状もしくは環状のアルキル基が好ましい。また、R1とR2がそれらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成する場合には、R1およびR2が結合している炭素を含めて、その炭素数は7〜11が好ましい。
【0095】かかる化合物の具体例としては、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、シクドデカノンの如き環状化合物;
【0096】2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、4−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、4−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、5−デカノン、2−メチルペンタン−3−オン、2−メチルペンタン−4−オン、3−メチルペンタン−2−オン、3−エチルペンタン−2−オン、2−メチルヘキサン−3−オン、2−メチルヘキサン−4−オン、2−メチルヘキサン−5−オン、3−メチルヘキサン−2−オン、3−メチルヘキサン−4−オン、3−メチルヘキサン−5−オン、3−エチルヘキサン−2−オン、3−エチルヘキサン−4−オン、4−エチルヘキサン−5−オン、【0097】2−メチルヘプタン−3−オン、2−メチルヘプタン−4−オン、2−メチルヘプタン−5−オン、2−メチルヘプタン−6−オン、3−メチルヘプタン−2−オン、3−メチルヘプタン−4−オン、3−メチルヘプタン−5−オン、3−メチルヘプタン−6−オン、4−メチルヘプタン−2−オン、4−メチルヘプタン−3−オン、3−エチルヘプタン−2−オン、3−エチルヘプタン−3−オン、5−エチルヘプタン−2−オン、4−エチルヘプタン−2−オン、4−エチルヘプタン−3−オン、4−プロピルヘプタン−2−オン、4−プロピルヘプタン−3−オン、【0098】シクロペンチルメチルケトン、シクロペンチルエチルケトン、シクロペンチルブチルケトン、シクロペンチルペンチルケトン、ジシクロペンチルケトン、シクロヘキシルメチルケトン、シクロヘキシルエチルケトン、シクロヘキシルブチルケトン、シクロヘキシルペンチルケトン、シクロヘキシルシクロペンチルケトン、シクロヘキシルヘキシルケトン、ジシクロヘキシルケトンなどを挙げることができる。
【0099】この中で好ましい化合物としては、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、4−オクタノン、3−メチルペンタン2−オン、3−エチルペンタン−2−オン、3−メチルヘキサン−2−オン、3−メチルヘキサン−4−オン、3−メチルヘキサン−5−オン、3−エチルヘキサン−2−オン、4−エチルヘキサン−2−オン、シシクロペンチルメチルケトン、シクロペンチルエチルケトン、シクロヘキシルメチルケトン、シクロヘキシルエチルケトンなどを挙げることができる。
【0100】また、特に好ましい化合物としては、シクロヘプタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、3−エチルペンタン−2−オン、3−メチルヘキサン−2−オン、3−エチルヘキサン−2−オン、4−エチルヘキサン−2−オン、シクロペンチルエチルケトン、シクロヘキシルメチルケトンなどを挙げることができる。
【0101】上記構造式(i)で示される化合物の配合量は、樹脂(A)または樹脂(B)100重量部に対して、通常、20〜3,000重量部、好ましくは50〜3,000重量部、さらに好ましくは100〜2,000重量部である。本発明においては、上記構造式(i)で示される化合物に、他の溶剤を、溶剤全量の、例えば70重量%未満、好ましくは50重量%未満、特に好ましくは30重量%未満の範囲で混合することができる。
【0102】ここで他の溶剤としては、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテルなどのエーテル類;ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、γ−ブチロラクトンなどのエステル類;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコールなどのアルコール類;エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノエチルエ−テルなどのジオールのモノエ−テル類およびエチレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−テルアセテ−トなどのジオールのエ−テルエステル類を挙げることができる。
【0103】本発明の組成物には、さらに必要に応じて、種々の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば塗布性、ストリエーションや乾燥塗膜形成後の放射線照射部の現像性などを改良するための界面活性剤を挙げることができる。この界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、市販品としては、例えばエフトップEF301、EF303,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックスF171、F173(大日本インキ(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75、No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)などが用いられる。
【0104】界面活性剤の配合量は、樹脂(A)または樹脂(B)100重量部当り、通常、2重量部以下である。その他の添加剤としては、アゾ系化合物、アミン系化合物からなるハレーション防止剤、接着助剤、保存安定剤、消泡剤などを挙げることができる。
【0105】本発明の組成物は、前述した樹脂(A)または樹脂(B)、感放射線性酸形成剤および必要により配合される各種添加剤を、それぞれ必要量を上記構造式(i)で示される化合物を含有する溶媒に溶解させることによって調製され、その粘度は8〜120cpが好ましい。
【0106】本発明の組成物は、上記の溶液の形でシリコンウェハーなどの基板上に塗布し、乾燥することによってレジスト膜を形成する。この場合、基板上への塗布は、例えば本発明の組成物を調製し、濾過した後、これを回転塗布、流し塗布、ロ−ル塗布などにより塗布することによって行われる。
【0107】形成されたレジスト膜には、微細パターンを形成するために部分的に放射線が照射される。用いられる放射線としては、例えばエキシマレーザーなどの遠紫外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線などの荷電粒子線が、使用される感放射線性酸形成剤の種類に応じて用いられる。放射線量などの照射条件は、組成物の配合組成、各添加剤の種類などに応じて適宜決定される。
【0108】本発明においては、レジストのみかけの感度等を向上させるために、放射線照射後に加熱を行なうことが好適である。この加熱条件は、組成物の配合組成、各添加剤の種類などによって異なるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜150℃である。
【0109】次いで行われる現像に使用される現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロ−ル、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノナンなどを溶解してなる濃度0.1〜5重量%のアルカリ性水溶液などを使用することができる。
【0110】また、上記現像液に水溶性有機溶媒、例えばメタノ−ル、エタノ−ルなどのアルコ−ル類や界面活性剤を適宜添加したアルカリ性水溶液を現像液として使用することもできる。
【0111】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中、各種の特性は、次のようにして評価した。
Mw東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000XL 1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ法により測定した。
【0112】溶解性表1に示されるレジスト成分を溶解した際に、完全に溶解し、濁りなどがなく、透明な場合を良好とした。
塗布性レジスト塗布組成物を、シリコンウェハー上に回転塗布し、ベーキングした後に、形成されたレジスト膜を観察した。塗布むら、曇りおよび異物がなく、表面の平滑性が高い場合を良好とした。
感度0.5μmのラインアンドスペースパターンが設計通りにパターン形成できる放射線照射量を感度とした。単位はmJ/cm2で示した。
【0113】パターン形状走査型電子顕微鏡を用い、レジストパターンの方形状断面の下辺長Aと上辺長Bを測定し、0.85≦B/A≦1である場合をパターン形状が良好であると判断した。ただし、パターン形状が裾を引いていたり、逆テーパー状になっている場合は、B/Aが上記範囲に入っていても不良と判断した。
【0114】保存安定性レジスト塗布組成物を45℃に加熱保持し、異物が発生しない期間および感度を観察した。異物の発生の判定は、加熱保持したレジスト塗布組成物の濁りや沈澱の発生を観察することによって行った。なお、表1において、保存安定性における感度は、異物が発生しなかったレジスト塗布組成物については3カ月の値を、異物が発生したレジスト塗布組成物については異物発生の前日の値を示した。
【0115】合成例1ポリヒドロキシスチレン30gをテトラヒドロフランに溶解して、t−ブトキシカリウム10gを添加し、攪拌下、0℃において、ジ−t−ブチル−ジ−カルボネート75gを滴下し、6時間反応させた。反応終了後、この溶液を水中に滴下し、析出した樹脂を真空乾燥器にて50℃で一晩乾燥した。得られた樹脂は、Mw=30,000で、NMR測定の結果からフェノール性水酸基の水素原子の63%がt−ブトキシカルボニル基で置換された構造であった。この樹脂を樹脂(A−1)とする。
【0116】合成例2ポリヒドロキシスチレン54gをアセトンに溶解して、t−ブチル−α−ブロモ酢酸27g、炭酸カリウム10gおよびよう化カリウム9gを添加し、攪拌下、還流を続けながら、7時間反応させた。反応終了後、この溶液を水中に滴下し、析出した樹脂を真空乾燥器にて50℃で一晩乾燥した。得られた樹脂は、Mw=18,000で、NMR測定の結果からフェノール性水酸基の水素原子の22%がt−ブチル酢酸残基で置換された構造であった。この樹脂を樹脂(B−1)とする。
【0117】実施例1〜6、比較例1〜3表1に示される溶媒に、表1に示される他の成分を混合し、溶解性の評価を行ったのち、0.2μmのフィルターで精密濾過することにより異物を除去して、レジスト塗布組成物を得た。得られたレジスト塗布組成物を、シリコンウェハー上に回転塗布した後に、100℃で2分間ベーキングを行い、形成されたレジスト膜にマスクを介して放射線照射した。ここで、放射線照射にはアドモンサイエンス社製のKrFエキシマレーザー照射装置(MBK−400TL−N)を用いた。その後110℃で2分間ベーキングを行い、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で60秒間、23℃にて現像し、次いで水で30秒間リンスすることにより、パターンを得た。また、レジスト塗布組成物については、これらを加熱保持し、保存安定性を調べた。得られた結果を表1に示した。
【0118】
【表1】

【0119】
【発明の効果】本発明のレジスト塗布組成物は、微細加工を安定的に行うことができ、塗布性、保存安定性、パターン形状などの性能に優れたレジスト塗布組成物として好適である。また、本発明のレジスト塗布組成物はエキシマレーザーなどの遠紫外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線などの荷電粒子線といった放射線にも対応できるので、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用のレジストとして有利に使用できる。




 

 


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