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発明の名称 感放射線性樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−89026
公開日 平成6年(1994)3月29日
出願番号 特願平3−244397
出願日 平成3年(1991)8月29日
代理人
発明者 猪俣 克巳 / 大田 利幸 / 勇元 喜次 / 三浦 孝夫
要約 目的


構成
本発明の感放射線性組成物は、アルカリ可溶性樹脂と特定のポリヒドロキシ化合物およびその誘導体の少なくとも何れかを配合したことを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 ポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜20,000であるアルカリ可溶性樹脂ならびに下記式(1)
【化1】

で表わされるポリヒドロキシ化合物およびその誘導体の少なくとも何れかを含有していることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ可溶性樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビームなどの放射線に感応する高集積回路作製用レジストとして好適な感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポジ型レジストは、高解像度のレジストパターンが得られるため集積回路の製造において多く用いられているが、近年における集積回路の高集積化に伴なって、より解像度の向上したレジストパターンを形成できるポジ型レジストが望まれている。すなわち、ポジ型レジストによって微細なレジストパターンを形成する場合、放射線照射により形成される潜像をアルカリ性水溶液からなる現像液で現像する際に、放射線照射部がウェハーと接している部分(パターンの裾)まで速やかに現像されることが必要である。しかしながら、従来のポジ型レジストの場合、形成すべきレジストパターンの間隔が0.8μm以下になると、スカムと呼ばれる現像残りを発生しやすく、現像性に問題があった。また、高解像度を実現するためには、ある放射線照射量を境にして急激に現像液に対するレジストの溶解性が変化する必要がある。つまり、ある放射線照射量以下では現像液に溶解せず、ある放射線照射量以上では現像液に速やかに溶解すること(溶解性コントラストがつくこと)が必要である。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、感放射線性樹脂組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、現像性および耐熱性に優れ、高解像度で、特に溶解性コントラストに優れたポジ型レジストとして好適な感放射線性樹脂組成物を提供することにある。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかとなろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」と称する)が2,000〜20,000であるアルカリ可溶性樹脂(以下、「樹脂(A)」と称する)ならびに下記式(1)
【0005】
【化2】

【0006】で表わされるポリヒドロキシ化合物(以下、Dの全てが水素原子である化合物を「化合物(A)」と称する)およびその誘導体(以下、Dの少なくとも1個が1,2−キノンジアジド基を有する有機基である化合物を「化合物(B)」と称する)の少なくとも何れかを含有していることを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
【0007】アルカリ可溶性樹脂本発明において用いられる樹脂(A)としては、例えばノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノールもしくはその誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート、カルボキシル基含有メタクリル酸系樹脂などを挙げることができ、特にノボラック樹脂が好適に使用される。また、ノボラック樹脂のうちでも下記式(2)で表わされるフェノール類とアルデヒド類とを重縮合することによって得られたものが、特に好適である。
【0008】
【化3】

【0009】前記好適なフェノール類としては、例えばo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノールなどを挙げることができ、中でもo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノールおよび2,3,5−トリメチルフェノールなどが好ましい。これらのフェノール類は単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。ここで、フェノール類の組み合わせとしては、好ましくはm−クレゾール/3,5−キシレノール/p−クレゾール=95〜20/5〜80/0〜75(モル比)、またはm−クレゾール/2,3,5−トリメチルフェノール/p−クレゾール=95〜30/5〜70/0〜65(モル比)を挙げることができる。
【0010】また、上記フェノール類と重縮合させるアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラールなどを挙げることができ、特にホルムアルデヒドを好適に用いることができる。なお、ホルムアルデヒド発生源としては、ホルマリン、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、およびメチルヘミホルマール、エチルヘミホルマール、プロピルヘミホルマール、ブチルヘミホルマール、フェニルヘミホルマールなどのヘミホルマール類を挙げることができ、特にホルマリンおよびブチルヘミホルマールを好適に用いることができる。これらのアルデヒド類も単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0011】また、本発明において使用する樹脂(A)は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」と称する)が2,000〜20,000の範囲であり、3,000〜15,000の範囲であることが好ましい。Mwが20,000を超えると、本発明の組成物をウェハーに均一に塗布することが困難であり、さらに現像性および感度が低下する。またMwが2,000未満であると、耐熱性が低下する。
【0012】化合物(A)および化合物(B)本発明の組成物においては、前述した式(1)で表わされる化合物(A)または化合物(B)の少なくとも1種が配合される。式(1)のX1 〜X13におけるアルキル基としては、炭素数4以下のものが好適であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基などを例示することができる。またアルコキシ基としては、炭素数4以下のものが好適であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などを例示することができる。Rは、水素原子またはアルキル基を示し、このアルキル基としては、上記X1 〜X13の場合と同様に炭素数4以下のアルキル基が好適である。また、OD基におけるDの1,2−キノンジアジド基を含有する有機基としては、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基などの1,2−キノンジアジドスルホニル基を挙げることができ、その中でも1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基および1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基が好適である。かかる化合物(A)の具体例としては、下記式(3)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0013】
【化4】

【0014】化合物(A)は、例えばフェノール化合物類とナフチルアルデヒド類とを酸触媒を用いて縮合させることにより合成することができる。前記フェノール化合物類としては、フェノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノールなどを挙げることができる。また、ナフチルアルデヒド類としては、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒドなどを挙げることができる。
【0015】化合物(B)は、例えば前述した化合物(A)と、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドなどの1,2−キノンジアジドスルホニルハライドとのエステル化反応により得ることができる。上記エステル化反応の平均縮合率[(エステル化されたフェノール性水酸基の数/反応前のフェノール性水酸基の数)×100](以下、「平均縮合率」と称する)は、通常5〜100%、好ましくは40〜100%である。本発明においては、上述した化合物(A)または化合物(B)は、樹脂(A)100重量部当たり5〜50重量部、特に10〜30重量部の割合で使用することが好適である。このような化合物(A)または化合物(B)を配合することにより、現像に際してスカムの発生が有効に抑制され、解像度および耐熱性の向上が達成される。
【0016】溶解促進剤本発明の組成物においては、樹脂(A)のアルカリ溶解性を促進するなどの目的で、化合物(A)以外の低分子量のフェノール化合物およびMwが200〜1,000である低分子量のアルカリ可溶性ノボラック樹脂(以下、「樹脂(B)」と称する)を溶解促進剤として添加することもできる。低分子量のフェノール化合物としては、ベンゼン環数2〜6程度のフェノール化合物が好適に使用され、特に限定されるものではないが、例えば下記式【0017】
【化5】
【0018】ここで、Rは、水素原子またはメチル基を示し、a,b,cおよびdは、それぞれ0〜3の整数であり(ただし、いずれも0の場合は除く)、k,l,mおよびnは、それぞれ0〜3の整数である。で表わされる化合物を挙げることができる。また樹脂(B)としては、例えば樹脂(A)のノボラック樹脂を重縮合するときに用いたフェノール類以外に、例えばフェノール、1−ナフトール、2−ナフトールなどのフェノール類の少なくとも1種とアルデヒド類を(重)縮合して得られる樹脂を挙げることができる。かかる溶解促進剤の配合量は、通常、樹脂(A)100重量部当たり50重量部以下とすることが好ましい。
【0019】1,2−キノンジアジド化合物本発明の組成物においては、化合物(B)を用いない場合は、化合物(B)以外の1,2−キノンジアジド化合物を配合することが必要であり、化合物(B)を用いた場合にも、化合物(B)以外の1,2−キノンジアジド化合物を配合することができる。このような1,2−キノンジアジド化合物としては、例えば1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステルなどが挙げられ、好適なものとしては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、3′−メトキシ−2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,5,5′−テトラメチル−2″,4,4′−トリヒドロキシトリフェニルメタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕−1−フェニルエタン、2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシ−2−フェニルフラバン、および樹脂(B)の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルなどを挙げることができる。
【0020】本発明の組成物において、化合物(B)と他の1,2−キノンジアジド化合物の合計配合量は、樹脂(A)100重量部に対して、通常、3〜100重量部、好ましくは5〜50重量部であるが、一般に組成物中の1,2−キノンジアジドスルホニル基の総量が5〜25重量%、好ましくは10〜20重量%となるように調節される。
【0021】各種配合剤本発明の組成物においては、増感剤、界面活性剤などの各種配合剤を配合することができる。増感剤は、組成物の感度を向上させるために配合されるものであり、このような増感剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−1,4−ベンゾチアジン類、ウラゾール類、ヒダントイン類、パルビツール酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサン類、マレイミド類などが挙げられる。これらの増感剤の配合量は、樹脂(A)100重量部に対し、通常、50重量部以下である。
【0022】また界面活性剤は、組成物の塗布性や現像性を改良するために配合されるものであり、このような界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレートなどのノニオン系界面活性剤、エフトップ EF301,EF303,EF352(商品名、新秋田化成社製)、メガファックス F171,F172,F173(商品名、大日本インキ社製)、フロラード FC430,FC431(商品名、住友スリーエム社製)、アサヒガード AG710,サーフロン S−382,SC−101,SC−102,SC−103,SC−104,SC−105,SC−106(商品名、旭硝子社製)、オルガノシロキサンポリマー KP341(商品名、信越化学工業社製)、アクリル酸系またなメタクリル酸系(共)重合体ポリフロー No. 75,No. 95(商品名、共栄社、油脂化学工業社製)などが挙げられる。
【0023】これらの界面活性剤の配合量は、組成物の固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下である。さらに本発明の組成物には、放射線照射部の潜像を可視化させ、放射線照射時のハレーションの影響を少なくするために、染料や顔料を配合することができ、また接着性を改善するために、接着助剤を配合することもできる。さらに必要に応じて保存安定剤、消泡剤なども配合することができる。
【0024】組成物の調製およびパターン形成本発明の組成物は、前述した樹脂(A)、化合物(A)または化合物(B)ならびに前述した各種の配合剤を、例えば固形分濃度が20〜40重量%となるように溶剤に溶解させ、孔径0.2μm程度のフィルターで濾過することによって調製される。この際に用いられる溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロプルエーエルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシー3ーメチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキリプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどを用いることができる。さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶剤を添加することもできる。
【0025】本発明の組成物は、これを回転塗布、流し塗布、ロール塗布などによって、例えばシリコンウェハーまたはアルミニウムなどが被覆されたウェハーに塗布することにより感放射線性層を形成し、所定のマスクパターンを介して感放射線性層に放射線を照射し、現像液で現像することによりパターンの形成が行なわれる。また、本発明の組成物をポジ型レジストとして使用する際には、ウェハーなどの上に該組成物を塗布し、プレベークおよび放射線照射を行なった後、70〜140℃で加熱する操作を行ない、その後に現像することによって本発明の効果をさらに向上させることもできる。
【0026】本発明の組成物の現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−(4,3,0)−5−ノナンなどのアルカリ性化合物を、濃度が例えば1〜10重量%となるように溶解してなるアルカリ性水溶液が使用される。また該現像液には、水溶性有機溶媒、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類や界面活性剤を適量添加して使用することもできる。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を用いて現像を行なった場合は、一般には引き続き水でリンスを行なう。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって、何ら制約されるものではない。なお、実施例中のMwの測定およびレジストの評価は、以下の方法により行なった。
Mw:東ソー社製、GPCカラム(G2000H6 2本、G3000H6 1本、G4000H6 1本)を用い、流量1.5ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ法により測定した。
解像度:ニコン社製、NSR−1505i6A縮小投影露光機(レンズの開口数;0.45)で露光時間を変化させ、波長365nmのi線を用いて露光を行ない、次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.4重量%水溶液を現像液として用い、25℃で60秒間現像し、水でリンスし、乾燥してウェハー上にレジストパターンを形成させ、0.6μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の幅に形成する露光時間(以下、これを「最適露光時間」という)で露光したときに解像されている最小のレジストパターンの寸法を測定した。
現像性:スカムや現像残りの程度を調べた。
γ値:露光量の対数に対する規格化膜厚(=残膜厚/初期膜厚)をプロットし、その傾きθをγ値とした。この値が大きいほど現像時の溶解性のコントラストが高いことを示す。
【0028】<樹脂Aの合成>合成例1撹拌機、冷却管および温度計を装着したフラスコに、m−クレゾール67.6g(0.63モル)、2,3,5−トリメチルフェノール10.0g(0.073モル)、p−クレゾール31.8g(0.29モル)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液107.1g(ホルムアルデヒド;1.32モル)およびシュウ酸2水和物1.33g(1.06×10-2モル)を仕込み、フラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保持して撹拌しながら30分間重縮合を行なった後に、m−クレゾール17.5g(0.16モル)および2,3,5−トリメチルフェノール40.0g(0.29モル)を加えて、さらに40分間重縮合を行なった。次いで、油浴温度を180℃まで上昇させ、同時にフラスコ内の圧力を30〜50mmHgまで減圧し、揮発分を除去した。次いで、溶融した樹脂を室温に戻して回収した。この樹脂を、樹脂(A1)という。
【0029】合成例2樹脂(A1)をエチルセロソルブアセテートに固形分が20重量%になるように溶解した後、この樹脂溶液の重量に対し、2倍のメタノールおよび等量の水を加えて撹拌し、放置した。放置することによって2層に分離した後、樹脂浴液層(下層)を取り出し、濃縮し、脱水し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂を、樹脂(A2)という。
合成例3オートクレーブに、m−クレゾール69.2g(0.64モル)、2,3,5−トリメチルフェノール21.8g(0.16モル)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液61.0g(ホルムアルデヒド;0.75モル)、シュウ酸2水和物6.3g(0.05モル)、水52.6gおよびジオキサン182gを仕込み、オートクレーブを油浴に浸し、内温を130℃に保持して撹拌しながら6時間重縮合を行ない、次いで室温まで戻し、内容物をビーカーに取り出した。このビーカー中で2層に分離した後、下層を取り出し、濃縮し、脱水し、乾燥して樹脂を回収した。この樹脂を、樹脂(A3)という。
【0030】<溶解促進剤の合成>合成例4合成例1で用いたのと同様なフラスコに、m−クレゾール64.8g(0.60モル)、p−クレゾール43.2g(0.40モル)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液24.3g(ホルムアルデヒド;0.30モル)およびシュウ酸2水和物0.30g(2.40×10-3モル)を仕込み、フラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保持しながら撹拌して40分間重縮合を行なった。次いで、実施例1と同様にして樹脂を回収した。この樹脂を、溶解促進剤(イ)という。
合成例5合成例1で用いたのと同様なフラスコに、m−クレゾール64.8g(0.60モル)、p−クレゾール43.2g(0.40モル)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液32.4g(ホルムアルデヒド;0.40モル)およびシュウ酸2水和物0.30g(2.4×10-3モル)を仕込み、フラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保持しながら撹拌して40分間重縮合を行なった。次いで、実施例1と同様にして樹脂を回収した。この樹脂を、溶解促進剤(ロ)という。
【0031】<化合物(A)の略称>以下において、化合物(A)であるビス(4−ヒドロキシフェニル)−ナフチルメタン〔式(3)中の構造式3−1〕を化合物(A1)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシナフチルメタン〔式(3)中の構造式3−2〕を化合物(A2)と略称する。
【0032】<化合物(B)の合成>合成例6遮光下で、撹拌機、滴加ロートおよび温度計を備えたフラスコに、化合物(A1)30.2g(0.10モル)、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド53.7g(0.2モル)およびジオキサン250gを仕込み、撹拌しながら溶解させた。次いで、フラスコを30℃にコントロールされた水浴中に浸し、内温が30℃一定となった時点で、この溶液にトリエチルアミン22.2g(0.22モル)を内温が35℃を超えないように滴下ロートを用いてゆっくり滴下した。その後、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾過により取り除き、濾液を大量の希塩酸中に注ぎ込んで析出させ、次いで析出物を濾取し、40℃にコントロールされた加熱真空乾燥器で一昼夜乾燥して化合物(B)を得た。この化合物を、化合物(B1)とする。
合成例7化合物(A2)32.2g(0.1モル)、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド53.7g(0.2モル)およびトリエチルアミン22.2g(0.22モル)を使用したほかは、合成例6と同様にして化合物(B)を得た。この化合物を、化合物(B2)とする。
【0033】実施例1〜6、比較例1〜3樹脂A、式(1)で表わされる化合物、必要に応じ式(1)で表わされる化合物以外の1,2−キノンジアジド化合物、溶解促進剤および溶剤を混合し、均一溶液とした後、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過し、組成物の溶液を調製した。得られた溶液をシリコン酸化膜を有するシリコンウェハー上にスピンナーを用いて塗布した後、ホットプレート上で90℃にて2分間プレベークして、厚さ1.2μmのレジスト膜を形成し、レチクルを介して前記のように波長365nm(i線)を用いて露光し、現像し、リンスし、乾燥した後、解像度、現像性およびγ値についての評価を行なった。結果を使用した樹脂などと併せて表1に示す。
【0034】
【表1】

【0035】注1:浴剤の種類は、次の通りである。
S1;エチルセロソルブアセテートS2;乳酸エチルS3;3−メトキシプロピオン酸メチル注2:他の1,2−キノンジアジド化合物(α)〜(δ)は、次のものである。
(α);溶解促進剤(イ)10.0gと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド13.9gの縮合物。
(β);2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン0.10モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド0.26モルの縮合物。
(γ);2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン0.10モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(0.40モルの縮合物。
(δ);1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕−1−フェニルエタン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド2.5モルとの縮合物。
【0036】
【発明の効果】本発明の感放射線性樹脂組成物は、現像性および耐熱性に優れ、高解像度で、特に溶解性コントラストに優れたポジ型レジストとして好適に使用できる。
【化5】

【化5】





 

 


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