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発明の名称 におい濃度を測定する方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−213850
公開日 平成6年(1994)8月5日
出願番号 特願平5−128419
出願日 平成5年(1993)4月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
発明者 江原 勝夫 / 小泉 武夫 / 若林 保佑
要約 目的
測定室外の雰囲気を測定することでにおい濃度測定の簡便性及び迅速性を図る。

構成
測定ボックス6の中においセンサ1と試料容器4と、容器4を支える容器ホルダ5を内蔵する。ボックス6の内壁は、ステンレス板を貼着し、ボックス6の外部には脱臭用の活性炭を入れたフィルター7を設ける。吸引ファン2を作動させ、外部空気を活性炭を入れたフィルター7を通して測定ボックス6内に清浄空気として送り込み、試料容器4に試料を入れ、測定ボックス6中に封入密閉する。試料の発するにおい分子がにおいセンサ1に接触すると電気抵抗が変化する。電圧変化を増幅し、デジタル表示計8に表示させ、またプリンター9に打ち出す。記録計11に自動記録させる。
特許請求の範囲
【請求項1】 においを感知するにおいセンサを備えた測定装置を使用して測定対象物のにおい濃度の強弱を測定する方法であって、この方法は、測定対象物と同種の基準試料を測定室内または測定室外で測定してにおい濃度の基準値を設定するステップ、測定対象物のにおい濃度を測定室外で測定するステップ、においセンサの出力の時間的変化のパターンまたはにおいセンサの出力の所定時間後の出力の大きさを対比して上記におい濃度の基準値に対する上記測定対象物のにおい濃度の強弱を測定するステップ、を含む、におい濃度を測定する方法。
【請求項2】 においを感知するにおいセンサを備えた測定装置を使用して測定対象物のにおい濃度の強弱を測定する方法であって、この方法は、測定室内または測定室外の雰囲気をにおいセンサで測定して測定のスタートポイントとなるにおい濃度の基準値を設定するステップ、測定対象物のにおい濃度を測定室外で測定する第1のステップ、上記測定対象物と同種の測定対象物のにおい濃度を測定室外で測定する第2のステップ、上記におい濃度の基準値に対する第1のステップで得られたにおいセンサの出力の時間的変化のパターンまたはにおいセンサの出力の所定時間後の出力の大きさと、上記におい濃度の基準値に対する第2のステップで得られたにおいセンサの出力の時間的変化のパターンまたはにおいセンサの出力の所定時間後の出力の大きさとを対比して、第1のステップで得られたにおい濃度と第2のステップで得られたにおい濃度の強弱を測定するステップ、を含む、におい濃度を測定する方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はにおい濃度の測定方法に係り、特に測定室外においてにおい濃度の強弱を測定する方法に関する。
【0002】
【従来技術】生鮮食品の出荷時の鮮度評価や食品製造分野、特に醗酵技術を用いるところでのにおい測定による醗酵度の制御、更にはカツオブシ、ノリをはじめとする海藻、コーヒー、酒類などにみられるように、におい濃度による等級決めを必要とする分野での品質検査等には、においを構成している各成分に対する測定はさほど必要がなく、その総量を即時的に捕えることが要求されている。特に食品を特徴づけるにおいは、客観性がないだけにその計測方法や自動監視の技術の確立はむずかしいこととされていた。従来においの分析には、主にガスクロマトグラフが多く用いられ、においの成分の分離測定に利用されている。
【0003】しかし、これはサンプリングの方法による測定結果のバラツキや、分析にはある程度熟練した者を必要とすること、また装置自体高価である点、更に重要なことは分析結果がでるまでにかなりの時間を要する点であり、この点でにおい濃度のリアルタイムでの測定を必要とする現場向きとはいいがたい。特開昭60ー194344号で、本発明者等は食品のような物質から発散するにおいの総濃度を香りセンサで検出し、濃度に相関した出力電圧または電流を得る方法を発表した。これによってにおいの総計された濃度をリアルタイムで測定することが可能となった。しかしながら上記方法そのままでは、産業界において実用化するには十分とは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記方法を更に発展させ、実用化に向けて研究を重ねた。実際のにおい濃度測定の現場や雰囲気中における環境測定の場合においては、正確性よりも簡便性及び迅速性が要求され、正確なにおい濃度の測定は必要でない場合が多い。例えば工場から出るにおいを比較的離れた場所で測定して通常よりもにおい濃度が強い場合に当該工場に連絡するだけとか、樹木に実っている果実の摘果時など、ある基準値に対して測定したにおい濃度の値が大まかに強いか弱いかが分かれば良い場合が多い。本発明はこのような場合を考慮して完成するに至ったものである。
【0005】
【発明の構成】上記課題点を解決するために講じられた本発明の構成は次の通りである。第1の発明にあっては、においを感知するにおいセンサを備えた測定装置を使用して測定対象物のにおい濃度の強弱を測定する方法であって、この方法は、測定対象物と同種の基準試料を測定室内または測定室外で測定してにおい濃度の基準値を設定するステップ、測定対象物のにおい濃度を測定室外で測定するステップ、においセンサの出力の時間的変化のパターンまたはにおいセンサの出力の所定時間後の出力の大きさを対比して上記におい濃度の基準値に対する上記測定対象物のにおい濃度の強弱を測定するステップ、を含むものである。
【0006】第2の発明にあっては、においを感知するにおいセンサを備えた測定装置を使用して測定対象物のにおい濃度の強弱を測定する方法であって、この方法は、測定室内または測定室外の雰囲気をにおいセンサで測定して測定のスタートポイントとなるにおい濃度の基準値を設定するステップ、測定対象物のにおい濃度を測定室外で測定する第1のステップ、上記測定対象物と同種の測定対象物のにおい濃度を測定室外で測定する第2のステップ、上記におい濃度の基準値に対する第1のステップで得られたにおいセンサの出力の時間的変化のパターンまたはにおいセンサの出力の所定時間後の出力の大きさと、上記におい濃度の基準値に対する第2のステップで得られたにおいセンサの出力の時間的変化のパターンまたはにおいセンサの出力の所定時間後の出力の大きさとを対比して、第1のステップで得られたにおい濃度と第2のステップで得られたにおい濃度の強弱を測定するステップ、を含むものである。
【0007】本発明の特徴はにおい濃度の総量を比較することによって、基準値に対する測定値のにおい濃度の測定ができることにあり、この観点からは、測定精度があまり問われないような場合は、測定室を使用しないで測定室外の雰囲気を基準値として選択することもできるものである。においセンサは、メータ又は/及び記録計と一体になったものでもよいし、メータ又は/及び記録計とは別体となっており、それらと電気的に接続してあるものでもよい。
【0008】本発明で使用されるにおいセンサとしては、複数個のガスセンサを組合わせたもの或いは単一のセンサからなるものをあげることができる。又、後で説明するセンサの他に燒結法によって得られたもの等におい濃度が測定できるものであればとくに限定されない。においセンサはにおい濃度の強弱を検出できれば良く、におい濃度の分離分析は特に要求されないが、分離分析ができるようにしても支障はない。
【0009】測定対象物のにおい濃度の基準値の設定は、例えば清浄状態にあると思われる雰囲気を測定したときの測定値を基準値としてもよいし、測定対象物と同種の基準試料を設定し、該基準試料のにおい濃度を基準値としてもよい。このように測定の目的や方法等によって適宜設定できる。におい濃度の基準値の表示は、測定対象物のにおい濃度を表わすメータ又は/及び記録計と同一のものを使用することもできるし、別に基準値用ににおい濃度を表わすメータ又は/及び記録計を用意しておくこともできる。また、基準値に対する測定対象物のにおい濃度の強弱を各種信号として即時に検出することもできる。測定対象物としては固体、液体、気体をあげることができる。
【0010】本発明を図面を参照して更に詳細に説明する。図1はにおいセンサの一実施例を示す構成図である。においセンサ1はSnO2を主成分とする金属酸化物10を厚さ0.6mm のセラミック板12上に、真空蒸着法により被覆した平板状のセンサで、両端は上下2枚の金属板14,14aにより挟み込み電極としている。符号16は碍子である。また、においセンサ1は周囲の温度や湿度の影響を受けないようにして一定温度に保持されている。
【0011】図2はにおい濃度測定装置の一実施例を示すブロックダイヤグラムである。図2では、測定の精度を上げるために測定ボックスを使用した例を示しているが、本発明のように測定精度が大まかで良い場合は、測定ボックスは不要である。測定ボックス6の中に上記したにおいセンサ1と試料容器4(本実施例ではガラスシャーレを使用した)と、該容器4を支える容器ホルダ5が内蔵されている。この測定ボックス6の内壁は、すべてステンレス板を貼着し、またこの測定ボックス6の外部には測定後測定ボックス6の内部を清浄空気で浄化するために、脱臭用の活性炭を入れたフィルター7が設けてある。
【0012】このにおい濃度測定装置を使用したにおい濃度の測定方法を説明する。
■ 吸引ファン2を作動させ、外部空気を活性炭を入れたフィルター7を通して測定ボックス6内に清浄空気として送り込み、実質的に無臭状態を確保する。
■ 試料容器4に試料を入れ、測定ボックス6中に封入密閉する。これと同時に試料の発するにおい分子がにおいセンサ1に接触すると直ちに電気抵抗が変化して回路を流れる電流が変動する。
■ これを電圧変化として取り出して増幅し、デジタル表示計8により表示させ、またプリンター9によって打ち出す。
■ においを発する時間的経過を調べたい場合は、その信号を直流増幅器10に入れ記録計11によって自動記録させる。
試料は液体状、粉末状、固形状のいずれでも良く、一定量試料容器に入れて測定ボックス6内にセットする。
【0013】なお、においセンサ1は一定温度になるまでの加熱に要する時間が必要で、電源を入れてから数十分後、においセンサ1に流れる電流が落ちついた時点を確認しこれをスタートポイントとして測定を開始する。においセンサ1自体はにおいの識別能力はないが、処理条件の異なった同一試料については各試料の持つにおい濃度の相対的変化を知ることは可能である。また、試料保持台にバンドヒーターを設け、X−Y記録計のX軸に温度、Y軸にセンサ出力を入力し、温度とともににおいの成分の揮発する様子をX−Y記録できる機能を持たせることができる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、各実施例ではメータ又は/及び記録計によって表示された基準値と測定値をグラフで表わしている。
実施例1市販の比較的新しいと見られたオレンジと、そのオレンジを1週間放置したものとのにおい濃度を比較してみた。図3において、Aは市販の比較的新しいと見られたオレンジをそのままの状態で測定したもので、Bはオレンジを1週間放置して測定したものである。BはAに比較してにおい濃度は極めて低くなっていることがわかる。したがって、Aを鮮度の基準値とした場合はBのにおい濃度は小さく鮮度が劣ることがわかる。
【0015】実施例2市販のコーヒー豆(キリマンジャロ)をコーヒーひきで粉末にし、直ちに測定した結果と同一試料を室温で1時間放置し測定したものを比較してみた。図4で、Aは市販のコーヒー豆(キリマンジャロ)をコーヒーひきで粉末にし、直ちに測定した結果である。またBは、同一試料を室温で1時間放置し測定したもので、Bはコーヒー独特のにおいがかなり発散してしまっていることを具体的に示している。コーヒーに限らずにおいを楽しむ食品、飲料等の封入物については開封後なるべく早い時間内に楽しまないと、せっかくのにおいもうすくなってしまうことがこの測定からはっきり示される。
【0016】実施例3蒸留したばかりの焼酎と、20年貯蔵して熟成した焼酎とを比較してみた。図5で、Aは蒸留したばかりの焼酎、Bは20年貯蔵して熟成した焼酎である。蒸留したてのものは、やはりアルコールの刺激的なにおいが強いことがわかる。このように、試料を特定すれば、その試料に種々の処理を施した場合の刺激的なにおいの程度、つまり熟成の評価ともなるまろやかさの進行過程を知ることができる。
【0017】実施例4新米と古米の比較をしてみた。図6で、Aは新米、Bは古米(昭和56年度米)である。この結果、古米の方が古米特有のにおいが強いことがわかる。これにより、良質のデンプンか、また蛋白かという評価も、微妙なにおいの測定から可能なように思われる。
【0018】実施例5市販の醤油の原液と、これを水道水で5倍にうすめたものとを比較してみた。図7で、Aは市販の醤油の原液、Bはこれを水道水で5倍にうすめたものである。この結果から5倍にうすめてしまうと、原液のにおいもかなり消失してしまうことがわかる。食品製造工程で、脱臭効果の評価等にも簡便な方法として活用できるものと思われる。
【0019】実施例6エンジンをかけてすぐのガソリンエンジン自動車とディーゼルエンジン自動車の排気ガスのにおいを測定し比較した。図8からも明らかなように、測定結果はディーゼルエンジン自動車の排気ガスのにおいを基準値とした場合、ガソリンエンジン自動車の排気ガスのにおいの方が強いことが分かった。エンジンをかけてすぐの場合は、ガソリンエンジンの排気ガスの方がディーゼルエンジンの排気ガスよりもにおいが強いことが分かる。
【0020】実施例7段ボール紙の燃やし始めと、消えてすぐの煙りのにおいを測った。図9から明らかなように燃やし始めよりも消えてすぐの煙りのにおいの方が強いことが分かる。
実施例8どぶから離れた箇所の清浄な雰囲気と、どぶの表面からすぐ上方の雰囲気とを測定した。図10から明らかなように、どぶのにおいは測定時間の経過に対して変動が少ない。
【0021】
【考案の効果】本発明は上記構成を有し、次の効果を奏する。
(1) 食品、果物、飲み物等、においを有する物質のにおいを構成している各成分の総量を即時的に捕えることができ、鮮度、熟成度等といった、これまでどちらかというと官能に依存していた品質の評価を定量的に評価できる。
(2) 測定対象物は測定室外で測定されるため、例えば工場から出るにおいを比較的離れた場所で測定して通常よりもにおい濃度が強い場合に当該工場に連絡するだけとか、木になっている果実の摘果時など、ある基準値に対して測定した値が大まかに強いか弱いかが分かれば良い場合は、簡便及び迅速ににおい濃度の測定できる。
(3) 物質に直接接触しないで、物質から発散するにおいの総量を即時的に測定できるため試料を損ねることもなく、生鮮食品一般について簡便な鮮度測定に適用できる。そればかりでなく、食品の出荷時の基準の評価、醗酵技術の研究等各種の研究、食品製造その他の製造業における製造工程での品質の管理や自動監視等、においの分野でのあらゆる研究や産業に広く活用でき、十分な価値を奏する。
(4) 環境測定を含むにおい測定の分野では、客観的な評価手段がなかったが、基準試料を設定してにおい濃度の基準値を設定し、基準試料と同種の測定対象物のにおい濃度の強弱を測定することによって基準値に対する測定値の比較ができ、においの分野での客観的な評価ができる。




 

 


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