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発明の名称 ドリフト補正回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−167345
公開日 平成6年(1994)6月14日
出願番号 特願平4−345251
出願日 平成4年(1992)11月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
発明者 久 万 田 明 / 中 村 武 / 高 畠 智 史 / 森 章 / 上 林 嗣 治
要約 目的
圧電振動ジャイロなどの角速度センサの出力信号に含まれるドリフト信号を除去することができるドリフト補正回路を得る。

構成
圧電振動ジャイロ12の出力を差動回路28を経て整流・平滑回路29から出力し、バッファ30を介して、ドリフト補正回路10の積分回路32に入力する。バッファ30の出力信号と積分回路32の出力信号とを、オペアンプ36の反転入力端に入力する。オペアンプ36の非反転入力端には、基準電位Vref を入力する。オペアンプ36の出力信号が一定条件のときに、サンプルパルス発生回路42から積分回路32にサンプルパルスを送る。サンプルパルスが送られている間だけ積分回路32で入力信号を積分することにより、ドリフト信号のみを取り出す。このドリフト信号を入力信号から差し引いて、オペアンプ36から出力する。
特許請求の範囲
【請求項1】 一定条件の出力信号に応じてサンプルパルスを発生するためのサンプルパルス発生回路、前記サンプルパルス発生回路から出力されるサンプルパルスに応じて入力信号を積分するための積分回路、および前記積分回路の出力信号を前記入力信号から差し引くための演算手段を含む、ドリフト補正回路。
【請求項2】 前記積分回路は、前記入力信号に対応した電荷を蓄積するための積分用コンデンサ、前記サンプルパルスに応じて前記積分用コンデンサに前記入力信号を入力するためのスイッチング手段、および前記積分用コンデンサに蓄積された電荷に対応した出力信号を出力するためのオペアンプを含む、請求項1のドリフト補正回路。
【請求項3】 前記サンプルパルス発生回路は、前記演算手段の出力信号が一定の範囲内にあるときに前記サンプルパルスを発生する、請求項2のドリフト補正回路。
【請求項4】 前記サンプルパルス発生回路は、前記演算手段の出力信号が予め設定された基準電位と交差したときに前記サンプルパルスを発生する、請求項2のドリフト補正回路。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はドリフト補正回路に関し、特にたとえば、圧電振動ジャイロなどの角速度センサのドリフト信号を除去するためのドリフト補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電振動ジャイロは、従来のジャイロ装置に比べて高感度,低価格であり、ナビゲーションシステムや自動車の車両制御などの用途に適している。一方、高精度動作を行うロボットの位置決定などにジャイロを用いるためには、出力の精度と安定性とが求められる。このような用途に圧電振動ジャイロを使用する場合、圧電振動ジャイロから出力される角速度信号を時間積分することによって、ロボットの作業アームの移動角度などが検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、雰囲気温度の変化などによって、圧電振動ジャイロの出力信号にドリフト信号が含まれると、ドリフト信号自体が小さい値であっても、時間積分することによって大きな値となる。そのため、ロボットの作業アームの実際の移動角度と検出した移動角度との間に誤差が生じ、システム自体の誤動作となる恐れがある。
【0004】従来は、圧電振動ジャイロなどの角速度センサの出力信号中に含まれるドリフト成分を有効に除去する手段がないため、圧電振動ジャイロなどに比べて高価格でかつ大型のジャイロを採用するしかなかった。このようなジャイロとしては、たとえば、機械式の独楽ジャイロや光ファイバージャイロなどがあった。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、圧電振動ジャイロなどの角速度センサの出力信号に含まれるドリフト信号を除去することができるドリフト補正回路を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、一定条件の出力信号に応じてサンプルパルスを発生するためのサンプルパルス発生回路と、サンプルパルス発生回路から出力されるサンプルパルスに応じて入力信号を積分するための積分回路と、積分回路の出力信号を入力信号から差し引くための演算手段とを含む、ドリフト補正回路である。このドリフト補正回路において、積分回路としては、入力信号に対応した電荷を蓄積するための積分用コンデンサと、サンプルパルスに応じて積分用コンデンサに入力信号を入力するためのスイッチング手段と、積分用コンデンサに蓄積された電荷に対応した出力信号を出力するためのオペアンプとを含む回路を使用することができる。サンプルパルス発生回路は、演算手段の出力信号が一定の範囲内にあるときにサンプルパルスを発生するようにしてもよいし、演算手段の出力信号が予め設定された基準電位と交差したときにサンプルパルスを発生するようにしてもよい。
【0007】
【作用】一般的に、角速度センサをロボットの位置決定などに用いる場合、ロボットの作業アームは複雑な動きをするため、角速度に対応した信号は一定周期を持たず、しかも同一極性のみでなく両極性の値を有する。さらに、定常角速度すなわち同じ方向に一定の速度で回転するような動きは、ほとんどないと考えられる。そのため、演算手段の出力信号が一定の範囲内にあるときなどのように、一定条件の下で入力信号すなわち圧電振動ジャイロなどの出力信号をサンプリングすれば、その入力信号はランダムなものになる。したがって、この入力信号を積分すれば、角速度に対応した信号は平均されて0になると考えられる。
【0008】さらに、温度ドリフトなどは、長時間かかって単調に変化する信号である。したがって、ドリフト補正回路への入力信号を積分すれば、入力信号中のドリフト成分に比例した値を得ることができる。このように、ドリフト補正回路への入力信号を積分することによって、角速度に対応した信号が除去され、ドリフト信号に比例した値のみを得ることができる。この積分値を入力信号より差し引けば、ドリフト成分のない角速度に対応した信号を取り出すことができる。
【0009】
【発明の効果】この発明によれば、ドリフト補正回路に入力する信号からドリフト成分を除去することができる。そのため、たとえば圧電振動ジャイロなどの安価な角速度センサを、ロボットの位置決定などのような高精度を要する用途に使用することができる。
【0010】この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す回路図である。ドリフト補正回路10は、たとえば圧電振動ジャイロの出力信号を補正するために用いられる。この場合、まず、振動ジャイロ12が準備される。振動ジャイロ12は、図2(A)および図2(B)に示すように、たとえば正3角柱状の振動体14を含む。振動体14の3つの側面には、それぞれ圧電素子16a,16b,16cが形成される。圧電素子16aは、たとえば磁器からなる圧電層18aを含み、その両面に電極20a,22aが形成される。そして、一方の電極20aが、振動体14に接着される。同様に、圧電素子16b,16cは、それぞれ圧電層18b,18cを含む。圧電層18bの両面には電極20b,22bが形成され、圧電層18cの両面には電極20c,22cが形成される。そして、それらの一方の電極20b,20cが、振動体14の側面に接着される。さらに、振動体14のノード点付近が、支持部材24a,24bで支持される。
【0012】この振動ジャイロ12を使用する場合、圧電素子16a,16bと圧電素子16cとの間に、発振回路26が接続される。この発振回路26によって、振動体14は、圧電素子16c形成面に直交する方向に屈曲振動する。さらに、圧電素子16a,16bは、差動回路28に接続される。振動ジャイロ10が回転していない場合、圧電素子16a,16bに発生する電圧は、同じ極性でかつ同じ大きさである。そのため、差動回路28の出力信号は0となる。振動体14の軸を中心として回転すると、コリオリ力によって、屈曲振動の方向が変わる。そのため、圧電素子16a,16bの出力電圧に差が生じ、差動回路28から回転角速度に対応した信号が出力される。
【0013】差動回路28の出力信号は、整流・平滑回路29とバッファ30を介して、ドリフト補正回路10に入力される。ドリフト補正回路10は積分回路32を含む。積分回路32の出力端は、抵抗34を介して、演算手段としてのオペアンプ36の反転入力端に接続される。さらに、バッファ30の出力端も、抵抗38を介してオペアンプ36の反転入力端に接続される。したがって、入力信号から積分回路の出力信号が差し引かれる。
【0014】オペアンプ36の出力端と反転入力端との間には、フィードバック用の抵抗40が接続される。また、オペアンプ36の非反転入力端には、予め設定された基準電位Vref が入力される。さらに、オペアンプ36の出力端は、サンプルパルス発生回路42に接続され、サンプルパルス発生回路42の出力は、積分回路32に入力される。サンプルパルス発生回路42は、オペアンプ36の出力信号が一定条件のときにサンプルパルスを発生するためのものである。そして、このサンプルパルスに応じて、積分回路32では、バッファ30からの入力信号が積分される。
【0015】積分回路32への入力信号は、図3に示すように、抵抗44およびスイッチング素子46を介して、オペアンプ48の反転入力端に入力される。スイッチング素子46としては、たとえばFETなどが用いられ、サンプルパルス発生回路42からのサンプルパルスが入力されたときにON状態となる。オペアンプ48の出力端と反転入力端との間には、入力信号を積分するための積分用コンデンサ50が接続される。また、抵抗44とスイッチング素子46との接続部分は、フィードバック用の抵抗52を介して、オペアンプ48の出力端に接続される。さらに、オペアンプ48の非反転入力端には、抵抗54を介して、基準電位Vref が入力される。
【0016】積分回路32では、スイッチング素子46のON/OFFに応じて、入力信号電圧に応じた電荷が、積分用コンデンサ50に蓄積・保持される。入力信号電圧をVin,抵抗44の抵抗値をR1,抵抗52の抵抗値をR2,オペアンプ48の出力電圧をVout とすると、スイッチング素子46がON状態のときに、積分用コンデンサ50には単位時間当たり、ΔQ=(Vin−Vref )/R1+(Vout −Vref )/R2の電荷が流入する。また、スイッチング素子46がOFF状態の場合、積分用コンデンサ50の電荷は、そのままで保持される。したがって、積分回路32の出力は、スイッチング素子46の状態に応じて変化する。
【0017】また、スイッチング素子46が連続的にON状態である場合、積分用コンデンサ50の静電容量をC1とすると、積分回路32は、τ=C1・R2の積分時定数を有する積分器として機能する。一方、スイッチング素子46が周期的に断続を繰り返す場合、断続周期をts,接続時間をtwとすると、τ=(C1・R1)・ts/twの時定数を有する積分器と等価の動作を行う。さらに、積分回路32は、増幅度がR2/R1で与えられる直流増幅器としても動作する。したがって、サンプルパルスがスイッチング素子46に入力されているとき、サンプルパルスの周期とパルス幅を制御することにより、実際の回路定数で与えられる時定数より大きい時定数を有する積分回路として機能させることが可能となる。
【0018】サンプルパルス発生回路42は、図4に示すように、発振回路60を含む。発振回路60は、オペアンプ62を含む。オペアンプ62の反転入力端にはコンデンサ64が接続され、非反転入力端には抵抗66が接続される。これらのコンデンサ64および抵抗66には、基準電位Vref が接続される。さらに、オペアンプ62の出力端と各入力端との間には、それぞれ抵抗68,70が接続される。発振回路60の出力端は、コンデンサ72と抵抗74とで形成される微分回路76に入力され、微分回路76の出力端はアンド回路78に接続される。
【0019】また、サンプルパルス発生回路42は、ウインドウコンパレータ80を含む。ウインドウコンパレータ80は、2つのコンパレータ82,84を含み、これらの出力端は抵抗86を介して電源Vccに接続される。さらに、コンパレータ82,84の出力端は、アンド回路78に接続される。また、コンパレータ82,84の入力端には、4つの抵抗88,90,92,94で形成される分圧回路96が接続される。この分圧回路96では、2つの抵抗88,90で高電位側が設定され、別の2つの抵抗92,94で低電位側が設定される。また、抵抗90と抵抗92との間には、基準電圧Vref が接続される。したがって、この分圧回路96によって、基準電圧Vref を中心として高電位側と低電位側とで設定されるウインドウ幅が決められる。さらに、コンパレータ82,84にはオペアンプ36の出力端が接続される。
【0020】ドリフト補正回路10に入力する信号には、回転角速度に対応する信号の他に、図5(A)に示すように、長時間かかってゆっくりと変化するドリフト信号が含まれる。このような入力信号がドリフト補正回路10に入力されるが、ドリフト補正回路10の出力信号は、サンプルパルス発生回路42のウインドウコンパレータ80に入力される。そして、ウインドウコンパレータ80に入力された信号が設定されたウインドウ幅内にある場合、その出力がVccとなる。また、発振回路60では、サンプルパルスの発生周期が決定される。この実施例では、発生周期0.81秒で、デューティ50の矩形波が発生している。この矩形波が微分回路76で微分され、矩形波の立ち上がりと立ち下がりのエッジに同期した正と負の髭パルスが出力される。アンド回路78では、ウインドウコンパレータ80の出力がVccになったとき、正の髭パルスに同期してHiのパルスが出力される。このパルスの幅は、微分回路76のコンデンサ72と抵抗74とで決定される時定数と、アンド回路78の入力特性(入力スレショルド電圧)とで決定される。この実施例では、パルス幅は、約2msecになっている。
【0021】したがって、このドリフト補正回路10では、図5(C)および図5(D)に示すように、出力信号がウインドウ幅内にあるときに、サンプルパルス発生回路42がONとなる。なお、図5(C)ではサンプルパルス発生回路ON時のパルス波形を略記しているが、実際には、図6に示すような波形となる。この実施例では、図6に示すように、サンプルパルス発生回路42からは、断続周期tsが0.81秒,パルス幅twが2msecのサンプルパルスが積分回路32に入力される。また、この実施例では、積分回路32の積分用コンデンサ50の静電容量C1が1μFに設定され、抵抗52,54の抵抗値が27kΩに設定されている。これらの値から、この積分回路32は、増幅度−1で積分時定数が約10.9秒の積分器として動作している。
【0022】サンプルパルスが出力されている間、積分回路32では、入力信号が積分される。このとき、スイッチング素子46がONとなり、入力信号に応じて、積分用コンデンサ50に電荷が蓄積される。通常、ロボットなどに圧電振動ジャイロを使用する場合、ロボットの動きは複雑であるため、角速度に対応した信号はランダムであると考えられる。そのため、角速度に対応した信号による電荷は、積分することによって0になると考えられる。それに対して、雰囲気温度の変化などによるドリフト信号は、長時間かけてゆっくりと変化するため、積分用コンデンサ50に蓄積される電荷は、ドリフト信号に比例した値となる。この積分回路32では、基準電圧Vref が設定されているため、積分用コンデンサ50に蓄積される電荷は、基準電圧Vref からのずれに対応した値、すなわちドリフト信号に比例した値となる。
【0023】スイッチング素子46がONの間、積分用コンデンサ50にはドリフト信号に対応した電荷が蓄積され、スイッチング素子46がOFFの間、蓄積された電荷が保持される。したがって、図5(B)に示すように、積分回路32の出力は、サンプルパルスが出力されている間はドリフト信号に対応して変化し、サンプルパルスが出力されていない間は一定の出力となる。なお、サンプルパルスが出力されていない間、積分用コンデンサ50には電荷が流入しないが、再びサンプルパルスが出力されたときに、基準電圧Vref からのずれに対応した電荷が蓄積されるため、積分回路32からはドリフト信号に対応した出力を得ることができる。
【0024】積分回路32の出力信号は、積分回路32の出力側において入力信号にフィードバックされ、入力信号からドリフト信号が差し引かれる。そして、オペアンプ36からは、ドリフト成分が除去され、回転角速度に対応した信号が出力される。したがって、ドリフト補正回路10の出力を積分することによって、ロボットなどの移動角度を検出しても、ほとんど誤差のない角度を得ることができる。そのため、このドリフト補正回路10を使用することによって、ドリフト信号によるシステムの誤動作を防止することができる。
【0025】なお、ウインドウ幅を設定せず、入力信号を全て積分すると、一定角速度が続いた場合、振動ジャイロ12からは一定振幅の信号が出力されるため、角速度に対応した信号も積分されてしまう。その場合、入力信号より積分回路32の出力を減算すると、オペアンプ36の出力は0となり、角速度が検出されないことになる。このような不合理を防止するため、ウインドウ幅を設定することによって、必要な部分の角速度信号すなわちウインドウ幅をはずれた部分の信号を全て出力させることができる。したがって、ウインドウ幅は、必要とする分解能以下となるように設定される。
【0026】また、入力信号を積分するためのサンプルパルス発生回路42としては、図7に示すような回路を用いてもよい。このサンプルパルス発生回路42はコンパレータ100を含み、その入力端にはそれぞれ抵抗102,104を介して、オペアンプ36の出力信号と基準電位Vref が入力される。コンパレータ100の出力端には、抵抗106を介して電源Vccが接続され、さらに2つのコンデンサ108,110が接続される。一方のコンデンサ108は抵抗112を介して電源Vccに接続されるとともに、インバータ114の入力端に接続される。また、他方のコンデンサ110は抵抗116を介して接地されるとともに、バッファ118に接続される。そして、インバータ114およびバッファ118の出力端は、アンド回路120の入力端に接続される。
【0027】このようなサンプルパルス発生回路42では、ドリフト補正回路10の出力信号が基準電位Vref を横切ったときに、サンプルパルスが出力される。このようなサンプルパルス発生回路42を用いても、パルスのデューティ比を適当に設定することによって、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。




 

 


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