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発明の名称 半導体式β線測定装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−34762
公開日 平成6年(1994)2月10日
出願番号 特願平4−186545
出願日 平成4年(1992)7月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 北口 博司 / 宮井 裕史 / 出海 滋 / 佐藤 克利
要約 目的


構成
半導体検出素子3,4の有感面を対面させるセル構造で、その面間距離を測定対象のβ線の飛程の2倍以内に設定して成るβ線測定器と、対面する検出素子3,4の出力信号を逆同時計測する回路13、および、β線放出物質を分離する分離膜を介してサンプルを流入させる機器を設けたβ線放出核種測定装置。
特許請求の範囲
【請求項1】複数の半導体検出素子の有感面を対面させたセル構造のβ線測定器と、その対面する検出素子の出力信号を逆同時計測する回路からなることを特徴とする半導体式β線測定装置。
【請求項2】請求項1において、前記半導体検出素子の有感面を対面させたセル構造の面間距離を測定対象のβ線飛程の2倍以内に設定してなるβ線測定器を用いた半導体式β線測定装置。
【請求項3】請求項1において、β線放出物質を分離する分離膜を介してサンプルを流入させる機器を付加する半導体式β線測定装置。
【請求項4】請求項1において、複数のβ線測定器を直列、あるいは並列に配置してサンプルを同時に流入させる半導体式β線測定装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコン等の半導体素子を用いた低エネルギβ線放出核種の測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の低エネルギβ線放出核種「トリチウム(3H),カーボン(14C)等」の測定は凝縮や同位体交換を伴った濃縮分離処理をした後、液体シンチレータでβ線放出核種を測定するのが一般的であった。この方法では凝縮や同位体交換の濃縮分離処理が複雑になること、液体シンチレータの測定装置が高価であること、さらに、高度な濃縮分離技術と測定技術が要求されることにより適用範囲が限定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来要求されていた高度な濃縮分離技術と測定技術を不要にし、かつ、低コストの低エネルギβ線放出核種測定装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、測定対象のβ線放出ガスを選択的に透過させる膜分離処理を行った後、低エネルギβ線を選択的に測定する半導体放射線検出器で測定することによって達成できる。
【0005】
【作用】低エネルギβ線放出核種(3H,14C等)の測定では、測定の妨害核種の影響を如何にして取り除くかということが重要なポイントとなる。本発明では、ガスの膜分離技術で3H ,14C等を単純分離し、β線の測定では測定対象の低エネルギβ線にだけ有感となる二つの半導体検出素子を対面するセル構造でβ線を選択的に測定する。さらに、β線の測定では他のバックグランド放射線(γ線,宇宙線等)を排除するため二つの半導体検出素子の逆同時計数処理を付加する。この構成によって、高度な濃縮分離や測定技術を不要にし、かつ、低コストの低エネルギβ線放出核種測定装置を提供できる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の詳細な説明を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の半導体式低エネルギβ線測定器の一実施例を示す。この測定器は測定流体の出入口1とハウジング2から成る測定セルの内面に半導体検出素子3,4を設ける。検出素子の電極取り出し構造は図示せず(詳細後述)。半導体検出素子3,4はβ線の有感面を対面する構造に設ける。図2に空気中のβ線飛程を示す。3H のβ線エネルギは18.6keV で、その飛程は約5mmであることが分かる。従って、3H を測定対象とする場合、図1の半導体検出素子3,4の面間距離(図1中5)は5から10mm(飛程の1倍から2倍)に設定する構造が最適ということになる。すなわち、放射性核種から放出するβ線は等方的であるので半導体検出素子3,4の面間距離がこの寸法より大きくなると測定容積に対する感度が大幅に低下することになる。
【0007】図3に半導体検出素子構造を示す。ハウジング2の内面に設けた半導体検出素子3のp−n接合6に電極7と引出し電極7′を介して逆バイアスを印加する。引出し電極7′とハウジング2は絶縁材8で絶縁する。この逆バイアス印加状態ではp−n接合6に隣接して空乏層9が広がる。β線の検出原理はβ線が空乏層9に入射することによって生成する電荷(電子−正孔対)を利用する。シリコン中の3H のβ線飛程は約2.5μm であり、空乏層9の厚さをこの値に設定できれば3H のβ線を選択的に測定できることになる。β線検出の不感層となるp−n接合6と電極7の厚さは0.2μm 以下に製作可能であり、無視できる。空乏層の厚さtは印加バイアスの電圧Vに依存し、次の関係で決まる。
【0008】
【数1】

【0009】ρ:半導体の抵抗率(Ω・cm)
C:定数n型半導体を用いる場合、抵抗率50Ω・cm、逆バイアス1Vの印加で数μmの空乏層を作ることができる。妨害となるバックグランド放射線(γ線、宇宙線等)は透過力が大きく、この薄い空乏層で妨害放射線の影響を低く抑えることができる。
【0010】図4に本発明の計測回路ブロック図を示す。ハウジング2の内面に対面して設けた半導体検出素子3,4から引出し電極7′を介してβ線の検出信号を取り出す。V1,V2は逆バイアス印加部を示す。それぞれの出力信号はカップリングコンデンサ10,10′を介して、前置増幅器11,11′,線形増幅器12,12′を接続する。その後段に両出力信号の逆同時計数回路13,放射能演算器14,表示器15を設ける。透過力の大きいバックグランド放射線は半導体検出素子3,4の両者を透過するため、出力信号も両検出素子から同時に出力される確率が高い。単独に出力があった場合にだけβ選出力とする逆同時計数処理はバックグランド放射線を大幅に排除する。この処理によって、妨害放射線の影響をさらに低減することができる。
【0011】図5に本発明の装置構成を示す。放射性流体の流入部に測定対象物だけを透過する分離膜21(測定対象外の物質の排出配管は図示せず)を設け、その後段に半導体式β線測定器20A,20B,………,20nを直列配置で設ける。この構成によって、n倍の感度向上が図れる。分離膜21には、3H 用としてパラジウム合金膜、14C(炭酸ガス)用としてポリイミド膜(高分子膜)などが適用できる。
【0012】図6には本発明の変形例で、β線測定器20A,20B,………,20nを並列配置する高感度化の構成を示す。この構成によっても同様の高感度化を容易に達成できる。
【0013】以上で説明した測定対象流体はガス状、液体状のいずれにも同一思想で設計できるものである。また、以上の説明はシリコン半導体を例に取っているが、当然テルル化カドミウム等の他半導体検出素子に置き換えることも容易に可能である。
【0014】本実施例を用いることによって、装置構成が単純で高感度、低コストの低エネルギβ線放出核種測定装置を提供することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、高度な濃縮分離技術と測定技術を不要にし、かつ、低コストで実用的なβ線放出核種測定装置を提供することができる。




 

 


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