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発明の名称 液晶表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−27465
公開日 平成6年(1994)2月4日
出願番号 特願平4−183466
出願日 平成4年(1992)7月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 純之助
発明者 日暮 宣宏 / 今井 昭紀 / 本間 浩一 / 大川 政徳 / 原口 證
要約 目的


構成
支持体(67)と、支持体(67)の一端から伸びる端子線(2)と、支持体(67)の他端に固着された2枚の電極板(65)とを含んでなる2個の電極(1)を、蛍光管(3)の両端部に封入して設けた蛍光灯(36)を備えたバックライトを、液晶表示素子の下に配置してなる液晶表示装置において、支持体(67)の電極板(65)が固着された上記他端の寸法(d1)を支持体(67)の他の部分より細くした構成。
特許請求の範囲
【請求項1】支持体と、上記支持体の一端から伸びる端子線と、上記支持体の他端に固着された少なくとも2枚の電極板とを含んでなる2個の電極を、蛍光管の両端部に封入して設けた蛍光灯を備えたバックライトを、液晶表示素子の下に配置してなる液晶表示装置において、上記支持体の上記電極板が固着された上記他端を上記支持体の他の部分より細くしたことを特徴とする液晶表示装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光灯を含んでなるバックライトを液晶表示素子(液晶表示パネル)の下に配置してなる液晶表示装置に係り、特に、蛍光灯の細径化を図ることにより、液晶表示装置の薄型化、軽量化を達成するのに好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコン、ワープロ等に用いられる液晶表示装置では、液晶表示素子に光を供給するバックライトの光源として、EL(エレクトロ ルミネセンス(Electro Luminescence))、LED(ライト エミッティング ダイオード(Light Emitting Diode))、あるいは冷陰極蛍光灯(CFL)等が使用され、使用時は常に上記光源に電力を供給して発光させるようになっている。
【0003】例えば、単純マトリクス方式の液晶表示装置では、液晶表示素子の下に配置された板状の導光体の1側面に沿って1本の冷陰極蛍光灯が配置されている。一方、アクティブ・マトリクス方式の液晶表示装置では、複数本の冷陰極蛍光灯が液晶表示素子の直下にそれぞれ平行に配列されている。
【0004】単純マトリクス方式液晶表示装置をより詳しく説明すると、液晶表示窓を有する金属製フレームと、この金属製フレーム内の上記液晶表示窓の下に配置され、それぞれ透明電極と配向膜を積層した面が向かい合うように2枚の透明ガラス基板を重ね合わせ、両基板間に液晶を封止してなる液晶表示素子と、その下に配置され、光源から発せられる光を光源から離れた方へ導き、光を液晶表示素子全体に均一に照射する半透明の合成樹脂板から成る導光体と、この導光体の1側面近傍に配置された光源である1本の冷陰極蛍光灯と、上記導光体の下に配置され、上記液晶表示素子の駆動回路を有するプリント基板とを含んで構成されている。
【0005】また、従来の液晶表示素子のツイステッドネマチックタイプと言われるものは、2枚の電極基板間に正の誘電異方性を有するネマチック液晶による90°ねじれたらせん構造を有し、かつ両電極基板の外側には一対の偏光板をその偏光軸(あるいは吸収軸)が、電極基板に隣接する液晶分子の軸に対し直交あるいは平行になるように配置するものであった(特公昭51−13666号公報)。
【0006】このようなねじれ角90°の液晶表示素子では、液晶層に印加される電圧対液晶層の透過率の変化の急峻性γ、視角特性の点で問題があり、時分割数(走査電極の数に相当)は64が実用的限界であった。しかし、近年の液晶表示素子に対する画質改善と表示情報量増大要求に対処するため、一対の偏光板間に挟持された液晶分子のねじれ角αを180°より大にし、この液晶層への印加電圧による液晶層の複屈折効果の変化を検出する構成とすることにより時分割駆動特性を改善して時分割数を増大することがティー・ジェイ・シェフェール、ジェイ・ネイリングによるアプライド フィジクス レター 45、No.10、1021、1984「ア ニュー ハイリー マルティプレクサ」(Applied Physics Letter、T.J.Scheffer、J.Nehring:“A new、highly multiplexable liquid crystal display”)に論じられ、スーパーツイステッド複屈折効果型(SBE)液晶表示装置が提案されている。
【0007】図12(a)は、従来の液晶表示装置のバックライトに使用される冷陰極蛍光灯の要部断面図、図12(b)は、図12(a)に示した冷陰極蛍光灯の電極の正面図、図12(c)は、図12(b)の矢印A方向から見た電極の平面図である。
【0008】36は冷陰極蛍光灯、3は蛍光管(ガラスバルブ)、68は蛍光管3の内壁に塗布された蛍光体、69は蛍光管3の封止部、2は端子線(ジュメット線)、1は蛍光管3の両端部に封入された電極(水銀ディスペンサ電極)、65は電極1を構成する電極板(Fe(鉄)−Ni(ニッケル)板)、66は電極板65に塗布したAl(アルミニウム)、Zr(ジルコニウム)、Ti(チタン)、Hg(水銀)の合金粉末、67は電極1を構成し、2枚の電極板65の一辺が溶接により固着され、電極板65を支持し、かつ、端子線2が溶接により固着された支持体(N棒)である。なお、蛍光管3は、その両端部に電極1を配置し、蛍光管3の封止部69側の端部からガスを引いて真空にしたあと、所定のガスが封入されている。
【0009】なお、合金粉末66中のHgは、点灯時の高周波加熱等によって蛍光管3内で気体分解され、この気体分解されたHgの量が蛍光管3内の封入Hg量となり、封入Hg量が多いほど、冷陰極蛍光灯36の輝度寿命が長くなる。なお、封入Hg量は電極板65への合金粉末66の塗布面積が広いほど多くなり、輝度寿命が伸びる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の液晶表示装置では、図12(a)に示したバックライトの光源である冷陰極蛍光灯36の外径が大きいので、バックライト全体の厚みが厚くなり、液晶表示装置の薄型化、軽量化を達成するのに不都合であった。特に、最近では、電源として充電式バッテリを用い、いわゆるラップトップ型と称される携帯用の液晶表示装置を備えたパソコンやワープロのいっそうの薄型化、軽量化が要望されている。
【0011】なお、冷陰極蛍光灯36の蛍光管3の外径を細くして行くと、電極の外形が限られ、管内の封入Hg量が少なくなり、輝度寿命が短くなる問題があった。
【0012】本発明の目的は、蛍光灯の細径化を図ることにより、該蛍光灯を含んで構成されるバックライトを内蔵する液晶表示装置の薄型化、軽量化を達成することができ、かつ、バックライトの輝度寿命が縮小しない液晶表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、支持体と、上記支持体の一端から伸びる端子線と、上記支持体の他端に固着された少なくとも2枚の電極板とを含んでなる2個の電極を、蛍光管の両端部に封入して設けた蛍光灯を備えたバックライトを、液晶表示素子の下に配置してなる液晶表示装置において、上記支持体の上記電極板が固着された上記他端を上記支持体の他の部分より細くした液晶表示装置を提供する。
【0014】
【作用】本発明の液晶表示装置では、支持体の電極板が固着された端部を細くすることにより、電極の外形寸法を小さくすることができるので、電極を封入する蛍光灯の外径を小さくすることができる。したがって、蛍光灯を含んで構成されるバックライトを内蔵する液晶表示装置の薄型化、軽量化を達成することができる。
【0015】
【実施例】次に、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0016】図2(a)は、本発明の一実施例の液晶表示装置の外観斜視図、図2(b)は、図2(a)に示した液晶表示装置の分解斜視図である。
【0017】41は金属製フレーム、70はフレーム41に設けられた液晶表示窓、43は金属製フレーム41に一体に設けられた爪、62はフレーム41内の液晶表示窓70の下に配置され、それぞれ透明電極と配向膜を積層した面が向かい合うように2枚の透明ガラス基板を重ね合わせ、両基板間に液晶を封止してなる液晶表示素子(図4参照)、37はこの液晶表示素子62の下に配置され、光源から発せられる光を光源から離れた方へ導き、光を液晶表示素子62全体に均一に照射する半透明の合成樹脂板から成る導光体、36はこの導光体37の1側面近傍に配置された光源である1本の冷陰極蛍光灯、39は導光体37の上に配置され、導光体37からの光を液晶表示素子62の方へ拡散させる拡散板、38は導光体37の下に配置され、導光体37からの光を液晶表示素子62の方へ反射させる反射板、35は導光体37の下に配置され、液晶表示素子62の駆動回路(図示せず)を有するプリント基板、71はプリント基板35の上記駆動回路からの信号を液晶表示素子62に入力させるためのインターコネクタ、72は冷陰極蛍光灯36から発光される光が導光体37の上記1側面に入射されるように、冷陰極蛍光灯36を覆う反射シートである。
【0018】図1(a)は、本発明の一実施例の液晶表示装置のバックライトに使用される冷陰極蛍光灯の要部断面図、図1(b)は、図1(a)に示した冷陰極蛍光灯の電極の正面図、図1(c)は、図1(b)の矢印A方向から見た電極の平面図、図1(d)は、図1(b)の矢印B方向から見た電極の支持体の側面図、図1(e)は、別の冷陰極蛍光灯の電極の正面図である。
【0019】基本的構成は、図12に示した従来の冷陰極蛍光灯と同様である。すなわち、端子線(ジュメット線)2に支持体(N棒)67を溶接により固着し、Al、Zr、Ti、Hgの合金粉末66を塗布した2枚の電極板65の一辺を支持体67の端部に溶接により固着して構成した2個の電極1を、蛍光管3の両端部に配置し、蛍光管3の封止部69側の端部からガスを引いて真空にしたあと、所定のガスを封入し、封止部69により封止して構成されている。
【0020】図1(a)〜(d)に示した冷陰極蛍光灯36の電極1では、2枚の電極板65が固着された支持体67の端部を面取り加工、あるいは押し潰し加工等により、支持体67の他の部分より細くしてある。すなわち、図1(b)に示すように、支持体67の端部の距離d1を小さくしたことにより、支持体67に固着された2枚の電極板65の開いた辺どうしの間の距離d2(電極1の一番大きい外形寸法)を、図12(b)と比較すると明らかなように従来より小さくすることができる。したがって、このように外形寸法の小さい電極1を封入する蛍光管3の外径も小さくすることができる。しかも、電極板65の寸法は従来と変わらないので、上述の封入Hg量も従来と変わらず、従来の輝度寿命も維持することができる。また、蛍光管3を細くすることができるので、冷陰極蛍光灯36の消費電力量を低減することもできる。このように冷陰極蛍光灯36を細くすることができるので、冷陰極蛍光灯36の寸法に合わせて作製される図2に示した導光体37の厚さも薄くすることができ、バックライトの厚さを薄くすることができるため、液晶表示装置の薄型化、軽量化を達成することができる。
【0021】なお、例えば、端子線2の外径は0.4mm、支持体67の太い部分の外径は0.5mm、支持体67の端部の距離d1は0.25mm(図12の従来の距離d1′は太い部分と同じで0.5mm)、電極板65の長さは6mm、幅は1.7mm、厚さは0.15mm、2枚の電極板65の開いた辺どうしの間の距離d2は0.9mm(図12の従来の距離d2は1.25mm)、蛍光管3の外径は3.3mm(図12の従来の外径は4.0mm)である。
【0022】図1(e)は、電極1の支持体67の電極板65が固着される端部の形状が図1(b)と異なる例を示す。この例でも、電極板65が固着される支持体67の端部が細くなっているので、図1(b)の例と同様の効果が得られる。
【0023】図3は本発明になる液晶表示素子62を上側から見た場合の電極基板上における液晶分子の配列方向(例えばラビング方向)、液晶分子のねじれ方向、偏光板の偏光軸(あるいは吸収軸)方向、および複屈折効果をもたらす部材の光学軸方向を示し、図5は本発明になる液晶表示素子62の要部斜視図を示す。
【0024】液晶分子のねじれ方向10とねじれ角θは、上電極基板11上の配向膜21のラビング方向6と下電極基板12上の配向膜22のラビング方向7および上電極基板11と下電極基板12の間に挟持される正の誘電異方性を有するネマチック液晶層50に添加される旋光性物質の種類と量によって規定される。
【0025】図4において、液晶層50を挟持する2枚の上、下電極基板11、12間で液晶分子がねじれたらせん状構造をなすように配向させるには、例えばガラスからなる透明な上、下電極基板11、12上の、液晶に接する、例えばポリイミドからなる有機高分子樹脂からなる配向膜21、22の表面を、例えば布などで一方向にこする方法、いわゆるラビング法が採られている。このときのこする方向、すなわちラビング方向、上電極基板11においてはラビング方向6、下電極基板12においてはラビング方向7が液晶分子の配列方向となる。このようにして配向処理された2枚の上、下電極基板11、12をそれぞれのラビング方向6、7が互いにほぼ180度から360度で交叉するように間隙d1をもたせて対向させ、2枚の電極基板11、12を液晶を注入するための切欠け部51を備えた枠状のシール剤52により接着し、その間隙に正の誘電異方性をもち、旋光性物質を所定量添加されたネマチック液晶を封入すると、液晶分子はその電極基板間で図中のねじれ角θのらせん状構造の分子配列をする。なお31、32はそれぞれ例えば酸化インジウム又はITO(Indium Tin Oxide)からなる透明な上、下電極である。このようにして構成された液晶セル60の上電極基板11の上側に複屈折効果をもたらす部材(以下複屈折部材と称す。藤村他「STN−LCD用位相差フィルム」、雑誌電子材料1991年2月号第37−41頁)40が配設されており、さらにこの部材40および液晶セル60を挟んで上、下偏光板15、16が設けられる。
【0026】液晶50における液晶分子のねじれ角θは180度から360度の範囲の値を採り得るが好ましくは200度から300度であるが、透過率−印加電圧カーブのしきい値近傍の点灯状態が光を散乱する配向となる現象を避け、優れた時分割特性を維持するという実用的な観点からすれば、230度から270度の範囲がより好ましい。この条件は基本的には電圧に対する液晶分子の応答をより敏感にし、優れた時分割特性を実現するように作用する。また優れた表示品質を得るためには液晶層50の屈折率異方性Δn1とその厚さd1の積Δn1・d1は好ましくは0.5μmから1.0μm、より好ましくは0.6μmから0.9μmの範囲に設定することが望ましい。
【0027】複屈折部材40は液晶セル60を透過する光の偏光状態を変調するように作用し、液晶セル60単体では着色した表示しかできなかったものを白黒の表示に変換するものである。このためには複屈折部材40の屈折率異方性Δn2とその厚さd2の積Δn2・d2が極めて重要で、好ましくは0.4μmから0.8μm、より好ましくは0.5μmから0.7μmの範囲に設定する。
【0028】さらに、本発明になる液晶表示素子62は複屈折による楕円偏光を利用しているので偏光板15、16の軸と、複屈折部材40として一軸性の透明複屈折板を用いる場合はその光学軸と、液晶セル60の電極基板11、12の液晶配列方向6、7との関係が極めて重要である。
【0029】図3で上記の関係の作用効果について説明する。図3は、図4の構成の液晶表示装置を上から見た場合の偏光板の軸、一軸性の透明複屈折部材の光学軸、液晶セルの電極基板の液晶分子軸配列方向の関係を示したものである。
【0030】図4において、5は一軸性の透明複屈折部材40の光学軸、6は複屈折部材40とこれに隣接する上電極基板11の液晶分子軸配列方向、7は下電極基板12の液晶配列方向、8は上偏光板15の吸収軸あるいは偏光軸、9は下偏光板16の吸収軸あるいは偏光軸であり、角度αは上電極基板11の液晶配列方向6と一軸性の複屈折部材40の光学軸5とのなす角度、角度βは上偏光板15の吸収軸あるいは偏光軸8と一軸性の透明複屈折部材40の光学軸5とのなす角度、角度γは下偏光板16の吸収軸あるいは偏光軸9と下電極基板12の液晶配列方向7とのなす角度である。
【0031】ここで本明細書における角α、β、γの測り方を定義する。図8において、複屈折部材40の光学軸5と上電極基板の液晶配列方向6との交角を例にとって説明する。光学軸5と液晶配列方向6との交角は図8に示す如く、φ1およびφ2で表わすことが出来るが、本明細書においてはφ1、φ2のうち小さい方の角を採用する。すなわち、図8(a)においてはφ1<φ2であるから、φ1を光学軸5と液晶配列方向6との交角αとし、図8(b)においてはφ1>φ2だからφ2を光学軸5と液晶配列方向6との交角αとする。勿論φ1=φ2の場合はどちらを採っても良い。
【0032】本発明になる液晶表示装置においては角度α、β、γが極めて重要である。
【0033】角度αは好ましくは50度から90度、より好ましくは70度から90度に、角度βは好ましくは20度から70度、より好ましくは30度から60度に、角度γは好ましくは0度から70度、より好ましくは0度から50度に、それぞれ設定することが望ましい。
【0034】なお、液晶セル60の液晶層50のねじれ角θが180度から360度の範囲内にあれば、ねじれ方向10が時計回り方向、反時計回り方向のいずれであっても、上記角α、β、γは上記範囲内にあればよい。
【0035】なお、図4においては、複屈折部材40が上偏光板15と上電極基板11の間に配設されているが、この位置の代りに、下電極基板12と下偏光板16との間に配設しても良い。この場合は図4の構成全体を倒立させた場合に相当する。
【0036】実施例1基本構造は図3および図4に示したものと同様である。図5において、液晶分子のねじれ角θは240度であり、一軸性の透明複屈折部材40としては平行配向(ホモジェニアス配向)した、すなわちねじれ角が0度の液晶セルを使用した。ここで液晶層の厚みd(μm)と旋光性物質が添加された液晶材料のらせんピッチp(μm)の比d/pは0.67とした。配向膜21、22は、ポリイミド樹脂膜で形成しこれをラビング処理したものを使用した。このラビング処理を施した配向膜がこれに接する液晶分子を基板面に対して傾斜配向させるチルト角(pretilt角)は4度である。上記一軸性透明複屈折部材40のΔn2・d2は約0.6μmである。一方液晶分子が240度ねじれた構造の液晶層50のΔn1・d1は約0.8μmである。
【0037】このとき、角度αを約90度、角度βを約30度、角度γを約30度とすることにより、上、下電極31、32を介して液晶層50に印加される電圧がしきい値以下のときには光不透過すなわち黒、電圧があるしきい値以上になると光透過すなわち白の白黒表示が実現できた。また、下偏光板16の軸を上記位置より50度から90度回転した場合は、液晶層50への印加電圧がしきい値以下のときには白、電圧がしきい値以上になると黒の、前記と逆の白黒表示が実現できた。
【0038】図6は図5の構成で角度αを変化させたときの1/200デューティで時分割駆動時のコントラスト変化を示したものである。角度αが90度近傍では極めて高いコントラストを示していたものが、この角度からずれるにつれて低下する。しかも角度αが小さくなると点灯部、非点灯部ともに青味がかり、角度αが大きくなると非点灯部は紫、点灯部は黄色になり、いずれにしても白黒表示は不可能となる。角度βおよび角度γについてもほぼ同様の結果となるが、角度γの場合は前記したように50度から90度近く回転すると逆転の白黒表示となる。
【0039】実施例2基本構造は実施例1と同様である。ただし、液晶層50の液晶分子のねじれ角は260度、Δn1・d1は約0.65μm〜0.75μmである点が異なる。一軸性透明複屈折部材40として使用している平行配向液晶層のΔn2・d2は実施例1と同じ約0.58μmである。液晶層の厚みd1(μm)と旋光性物質が添加されたネマチック液晶材料のらせんピッチp(μm)との比はd/p=0.72とした。
【0040】このとき、角度αを約100度、角度βを約35度、角度γを約15度とすることにより、実施例1と同様の白黒表示が実現できた。また下偏光板の軸の位置を上記値より50度から90度回転することにより逆転の白黒表示が可能である点もほぼ実施例1同様である。角度α、β、γのずれに対する傾向も実施例1とほぼ同様である。
【0041】上記いずれの実施例においても一軸性透明複屈折部材40として、液晶分子のねじれのない平行配向液晶セルを用いたが、むしろ20度から60度程度液晶分子がねじれた液晶層を用いた方が角度による色変化が少ない。このねじれた液晶層は、前述の液晶層50同様、配向処理が施された一対の透明基板の配向処理方向を所定のねじれ角に交差するようにした基板間に液晶を挟持することによって形成される。この場合、液晶分子のねじれ構造を挟む2つの配向処理方向の挟角の2等分角の方向を複屈折部材の光軸として取扱えばよい。また、複屈折部材40として、透明な高分子フィルムを用いても良い(この際一軸延伸のものが好ましい)。この場合高分子フィルムとしてはPET(ポリエチレン テレフタレート)、アクリル樹脂フィルム、ポリカーボネイトが有効である。
【0042】さらに以上の実施例においては複屈折部材は単一であったが、図4において複屈折部材40に加えて、下電極基板12と下偏光板16との間にもう一枚の複屈折部材を挿入することもできる。この場合はこれら複屈折部材のΔn2・d2を再調整すればよい。
【0043】実施例3基本構造は実施例1と同様である。ただし図9に示す如く、上電極基板11上に赤、緑、青のカラーフィルタ33R、33G、33B、各フィルター同志の間に光遮光膜33Dを設けることにより、多色表示が可能になる。
【0044】なお、図9においては、各フィルタ33R、33G、33B、光遮光膜33Dの上に、これらの凹凸の影響を軽減するため絶縁物からなる平滑層23が形成された上に上電極31、配向膜21が形成されている。
【0045】実施例4実施例4による液晶表示モジュール63をラップトップパソコンの表示部に使用したものである。
【0046】図10にそのブロックダイアグラムを、図11にラップトップパソコン64に実装した図を示す。マイクロプロセッサ49で計算した結果を、コントロール用LSI48を介して駆動用IC34で液晶表示モジュール63を駆動するものである。
【0047】以上説明したように、上記実施例によれば、優れた時分割駆動特性を有し、さらに白黒および多色表示を可能にする電界効果型液晶表示装置を実現することができる。
【0048】以上本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。例えば上記実施例では、本発明を、図2に示したように、導光体37の1側面に沿って1本の冷陰極蛍光灯36を配置した単純マトリクス方式液晶表示装置のバックライトに適用した例を示したが、導光体の対向する2側面に沿って1本ずつ冷陰極蛍光灯を合計2本配置したバックライトにも適用できる。また、図示はしないが、複液晶表示素子の直下に数本の冷陰極蛍光灯をそれぞれ平行に配列したアクティブ・マトリクス方式液晶表示装置のバックライトにも適用でき、この場合も、冷陰極蛍光灯を含んで構成されるバックライトの厚みを薄くすることができるので、アクティブ・マトリクス方式液晶表示装置の薄型化、軽量化も達成できることはいうまでもない。また、上記実施例では、本発明を冷陰極蛍光灯36に適用したが、寿命は短いが効率の良い熱陰極蛍光灯に適用することもできる。また、図1(b)、(e)に示した実施例では、2枚の電極板65を有する電極1の例を示したが、3枚以上の電極板を有する電極にも適用することができる。さらに、電極1の電極板65、合金粉末66、支持体67等の形状、構成も図1に示したものに限定されない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示装置によれば、バックライトを構成する蛍光灯を細くすることができるので、バックライトを内蔵する液晶表示装置の薄型化、軽量化を達成することができる。




 

 


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