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発明の名称 液晶表示素子およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−18902
公開日 平成6年(1994)1月28日
出願番号 特願平4−76812
出願日 平成4年(1992)3月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 純之助 (外1名)
発明者 河村 啓溢 / 小原 克美 / 宮崎 正広 / 河村 孝男 / 中込 民仁 / 遠藤 喜重
要約 目的
基板間の間隔寸法を均一にし、また液晶の配向方向が乱れるのを防止する。

構成
固着剤中にスペーサ34を含む懸濁液をディップ法により塗布することにより、上基板1の面に形成された透明な上電極3上にスペーサ34が混入された固着層13を設け、固着層13上に液晶配向制御膜23を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】対向配置した透光性の基板の各対向面に形成された透明な電極上に液晶配向制御膜を形成し、上記基板間の周辺をシール剤で封着させた外囲器内に液晶を充填した液晶表示素子において、上記基板の少なくとも一方の上記電極上にスペーサを混入した固着層を設け、上記固着層上に上記液晶配向制御膜を設けたことを特徴とする液晶表示素子。
【請求項2】上記スペーサが粒状体または繊維状体であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
【請求項3】上記スペーサの成分がSiO2、Al23、ZrO2のいずれか1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
【請求項4】対向配置した透光性の基板の各対向面に形成された透明な電極上に液晶配向制御膜を形成し、上記基板間の周辺をシール剤で封着させた外囲器内に液晶を充填し、上記基板の少なくとも一方の上記電極上にスペーサを混入した固着層を設け、上記固着層上に上記液晶配向制御膜設けた液晶表示素子を製造する方法において、固着剤中に上記スペーサを含む懸濁液を上記基板にディップ法により塗布することにより上記固着層を設けることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
【請求項5】上記懸濁液が上記スペーサを含むエチルシリケートのアルコール溶液を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子の製造方法。
【請求項6】上記懸濁液が上記スペーサを含むポリイミド系樹脂を溶媒で希釈した溶液を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は液晶表示素子、特に対向電極が形成された基板間の間隔を均一にした液晶表示素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に液晶表示素子は、対向する電極間に液晶を充填し、上記電極間に電圧を与えたときに液晶に生じる光学的変化を利用して表示を行なうものである。この光学的変化の時間応答性は、上記対向電極の間隔に大きく依存する。通常、上記対向電極が被着された基板間の間隔は約10μm程度であるが、この間隔が正確に保持されないと、液晶の応答時間にバラツキが生じ、表示特性を大幅に低下させてしまう。このため、寸法精度の極めて高いスペーサが必要とされる。このような条件を備えたスペーサとしては、グラスファイバーのような繊維状のスペーサ、または無機の微粒子のような球状のスペーサを用いている。
【0003】図4は従来の電解効果形液晶表示素子の一例を示す概略断面図、図5は図4のA−A断面図である。図において、1は透光性のガラスからなる上基板、2は透光性のガラスからなる下基板で、上基板1と下基板2とは互いに対向している。3は上基板1に設けられた透明導電膜からなる上電極、4は下基板2に設けられた透明導電膜からなる下電極、5は上電極3の上に形成された透明絶縁性の液晶配向制御膜、6は下電極4の上に形成された透明絶縁性の液晶配向制御膜、7は上基板1と下基板2との間に設けられたエポキシ系接着剤等からなるシール剤で、シール剤7は上基板1と下基板2との間の間隔を数μmないし数十μmに保持するとともに、その周辺を封着する。31はシール剤7に混入されたスペーサで、スペーサ31は球状である。8は上基板1、下基板2、シール剤7によって形成された密閉間隔空間内に封入された液晶である。そして、液晶8はその液晶分子の長軸が上基板1および下基板2の各界面に平行でかつ順次ねじれて両界面で90度異なる方向になるいわゆる旋光性を有するツイスト配向になっている。9は上基板1の外面に被着された上偏光板で、上偏光板9は上基板1の界面の液晶分子の配向方向に対応した偏光軸を有する。10は下基板2の外面に被着された下偏光板で、下偏光板10は下基板2の界面の液晶分子の配向方向に対応した偏光軸を有する。11は下偏光版10の外面に被着された反射板である。
【0004】この液晶表示素子においては、図4紙面上方から入射した外部光は上偏光板9により偏光されて上基板1を通って液晶8の中で90度旋光したのち、下基板2および下偏光板10を通って反射板11で反射され、図4紙面上方に放射される。ここで、選択された上電極3と下電極4との間に電圧を印加すると、電圧の加わった部分の液晶8はその液晶分子の長軸が電界方向に向きを変えて配向するので、旋光性を失う。この結果、上偏光板9で偏光された入射光はこの部分の液晶8中では旋光されずにそのまま通過し、この偏光光線とその偏光軸が90度異なる下偏光板10により遮断されて反射光がなくなるので、この部分が暗くなり、所定のパターンが表示される。そして、シール剤7にスペーサ31が混入されているから、上基板1と下基板2との間隙を一定寸法に保持することができる。
【0005】図6は従来の他の電解効果形液晶表示素子を示す概略断面図である。図において、32はシール剤7に混入されたスペーサで、スペーサ32は円柱状である。
【0006】しかしながら、近年液晶表示素子はパソコンなどの普及に伴い大型となりつつあるが、この場合にはシール剤7のみにスペーサ31、32を混入したのでは、液晶表示素子の中央部分すなわち表示部分に撓みが発生し、これによって上基板1と下基板2との間隔寸法に変動が生じ、液晶表示素子の中央部分の寸法を高精度に保持させることができない。とくに、上基板1、下基板2が1mm以下の厚さになると、シール剤7にスペーサ31、32を混入する方法では、周辺部分と中央部分との間隙差を数μmの差で一定値に保つことはほとんど不可能である。
【0007】このような欠点を改善しようとしたものとして、電極上に形成する液晶配向制御膜中にスペーサを混入した液晶表示素子がたとえば特開昭55−153919号公報に記載されている。
【0008】図7は液晶配向制御膜中にスペーサを混入した液晶表示素子の一部を示す概略断面図である。図において、12は液晶配向制御膜、33は液晶配向制御膜12中に混入されたスペーサで、スペーサ33は球状であり、スペーサ33は液晶配向制御膜12によって接着固定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような液晶表示素子においては、液晶配向制御膜12の膜厚は、厚いところで0.1μm、薄いところでは0.05μm以下であり、液晶配向制御膜12によるスペーサ33の接着固定は必ずしも十分満足の得られるものではないから、液晶配向制御膜12を形成したのちに、配向制御のために液晶配向制御膜12の表面をラビングすると、スペーサ33が剥離するので、スペーサ33を適正に配置することができないため、上基板1と下基板2との間隔寸法が不均一になり、また剥離したスペーサ33によって液晶配向制御膜12が傷付けられるため、液晶8の配向方向が乱れるという問題があった。
【0010】この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、基板間の間隔寸法が均一であり、また液晶の配向方向が乱れることがない液晶表示素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、この発明においては、対向配置した透光性の基板の各対向面に形成された透明な電極上に液晶配向制御膜を形成し、上記基板間の周辺を含むシール剤で封着させた外囲器内に液晶を充填した液晶表示素子において、上記基板の少なくとも一方の上記電極上にスペーサを混入した固着層を設け、上記固着層上に上記液晶配向制御膜を設ける。
【0012】この場合、上記スペーサを粒状体または繊維状体としてもよい。
【0013】また、上記スペーサの成分をSiO2、Al23、ZrO2のいずれか1種類以上としてもよい。
【0014】また、対向配置した透光性の基板の各対向面に形成された透明な電極上に液晶配向制御膜を形成し、上記基板間の周辺をシール剤で封着させた外囲器内に液晶を充填し、上記基板の少なくとも一方の上記電極上にスペーサを混入した固着層を設け、上記固着層上に上記液晶配向制御膜設けた液晶表示素子を製造する方法において、固着剤中に上記スペーサを含む懸濁液を上記基板にディップ法により塗布することにより上記固着層を設ける。
【0015】この場合、上記懸濁液として上記スペーサを含むエチルシリケートのアルコール溶液を主成分とするものを用いてもよい。
【0016】また、上記懸濁液として上記スペーサを含むポリイミド系樹脂を溶媒で希釈した溶液を主成分とするものを用いてもよい。
【0017】
【作用】この液晶表示素子においては、ラビング工程においてスペーサが剥離することがないから、スペーサを適正に配置することができ、また剥離したスペーサによって液晶配向制御膜が傷付けられることがない。
【0018】また、この液晶表示素子の製造方法においては、スペーサを均一に分散させることができしかもスペーサが上下方向に重なることがない。
【0019】
【実施例】図1はこの発明に係る液晶表示素子の一部を示す断面図である。図において、13は上電極3上に設けられた固着層で、固着層13はSiO2、ポリイミド系樹脂等からなる。34は固着層13に混入された球状のスペーサで、スペーサ34の外径は5±0.5μmであり、スペーサ34はある程度の強さ、透明性、透光性に支障のないかぎり特に限定されないが、スペーサ34の成分としてはSiO2、Al23、ZrO2などが望ましい。23は固着層13上に設けられた液晶配向制御膜である。
【0020】この液晶表示素子においては、液晶配向制御膜23をラビングする工程においてスペーサ34が剥離することがないから、スペーサ34を適正に配置することができるので、上基板1と下基板2との間隔寸法が均一である。本発明者等の実験によれば、上基板1と下基板2との間隔のバラツキが従来が2〜3μmであったのちに対し、上基板1と下基板2との間隔のバラツキを0.5μmと大幅に改善できた。また、剥離したスペーサによって液晶配向制御膜23が傷付けられることがないので、液晶8の配向方向が乱れることがない。
【0021】図2はこの発明に係る液晶表示素子の製造方法すなわち図1に示した液晶表示素子の製造方法に使用する装置を示す図である。図において、15は塗布浴槽、16は塗布浴槽15に入れられた懸濁液、17は塗布浴槽15と加圧ガス供給装置(図示せず)との間に設けられた加圧調整用バルブ、14は塗布浴槽15に接続された予備タンク、18は塗布浴槽15と予備タンク14との間に設けられたオーバーフロー用バルブ、19は塗布浴槽15と接続された溶液タンク、20は溶液タンク19の上部と加圧ガス供給装置(図示せず)との間に設けられた溶液供給加圧バルブ、21は溶液タンク19の上部と接続されたリーク用バルブである。
【0022】つぎに、この発明に係る液晶表示素子の製造方法を説明する。まず、エチルシリケート(Si(OC25)4)をエタノールに溶解し、さらに加水分解のためのH2Oと触媒としてのHNO3とを添加した溶液を作り、この溶液に粒径5±0.5μmのほぼ球形のSiO2からなるスペーサ34を適量添加して懸濁液16を作る。この場合、スペーサ34の添加量と懸濁液16の粘性は上基板1に塗布したとき、スペーサ34が100〜300個/mm2の割合に分布するように調節する。つぎに、塗布浴槽15に上基板1を取り付ける。この場合、上基板1の塗布浴槽15への取付面には、塗布過程で懸濁液16および加圧ガスが漏れないようにパッキング22を施されており、かつ作業性を考慮して上基板1を挿入するだけでシールできるようになっている。つぎに、オーバーフロー用バルブ18および溶液供給加圧バルブ20を開にすることにより、スペーサ34が混合された懸濁液16を溶液タンク19から塗布浴槽15とガラス基板表面との間に形成された空間に導入する。この場合、溶液タンク19に充填されている懸濁液16を加圧ガスにより加圧して上基板1の表面上に満たし、懸濁液16の一部をオーバーフロー用バルブ18から予備タンク14に入れる。このことにより、上基板1の表面上あるいは経路上に付着しているゴミ等をオーバーフローさせた溶液とともに予備タンク14に排出することができる。つぎに、オーバーフロー用バルブ18および溶液供給加圧バルブ20を閉にした後、加圧調整用バルブ17およびリーク用バルブ21を開にすることにより、上基板1の表面に満たされている懸濁液16を溶液タンク19に戻す。この場合、加圧調整用バルブ17に加えるガス圧力とリーク用バルブ21の開閉度とによって、懸濁液16が上基板1の表面上を一定速度で下降する速度を調整することができ、この実施例においては2.0mm/sの速度で懸濁液16を降下した。つぎに、150℃で30分間空気中で焼成し、エチルシリケート(Si(OC25)4)を分解することにより、固着層13を設ける。この場合、分解重合反応によりできたSiO2からなる固着層13によりスペーサ34が互い強固に接着されると同時に、上基板1の表面とも強固に接着固定される。つぎに、固着層13上に液晶配向制御膜23を設け、液晶配向制御膜23の表面をラビングする。
【0023】この液晶表示素子の製造方法においては、スペーサ34を均一に分散させることができ、しかも実際の液晶表示素子にスペーサ34を分散させたものの断面の顕微鏡写真(倍率1000倍)をトレースした図である図3からも明らかなように、スペーサ34は必ず一個ずつ整列し、スペーサ34が上下方向に重なることがないから、上基板1と下基板2との間隔寸法が均一となる。
【0024】また、スペーサ34を含む懸濁液の成分をポリイミド系の樹脂と高沸点溶媒たとえばn−メチル−ピロリドン等にした以外は上述の液晶表示素子の製造方法と全く同様にして液晶表示素子の製造した結果、ポリイミド系樹脂の硬化反応により、スペーサ34の移動落下もなく、性能の優れた液晶表示素子を製造することができた。
【0025】なお、上述実施例においては、上基板1に固着層13を設けたが、上基板1、下基板2の少なくとも一方に固着層を設ければよい。また、上述実施例においては、球状のスペーサ34を用いたが、他の粒状のスペーサ、断面が円、だ円、ひし形等の繊維状のスペーサを用いてもよい。また、上基板1と下基板2とを組み合わせる際、その周辺に塗布するシール剤7中にスペーサを混入してもよい。また、上述実施例においては、上基板1の片方の面に懸濁液16を塗布したが、上基板1の両方の面に懸濁液16を塗布して必要に応じて片方の塗布膜を除去してもよい。また、上述実施例においては、Si(OR)4の化学式で表示してRがエチル基のエチルシリケートを含有する懸濁液16を用いたが、Rはエチル基以外のものたとえばメチル、イソプロピル、ブチルその他のアルキル基であってもよい。また、上述実施例においては、上基板1の塗布浴槽15への取付面にパッキング22を施したが、パッキング22の代わりにOリングを施してもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る液晶表示素子においては、スペーサを適正に配置することができるから、基板間の間隔寸法が均一であり、また剥離したスペーサによって液晶配向制御膜が傷付けられることがないので、液晶の配向方向が乱れることがない。
【0027】また、この発明に係る液晶表示素子の製造方法においては、スペーサを均一に分散させることができしかもスペーサが上下方向に重なることがないから、基板間の間隔寸法が均一となる。
【0028】このように、この発明の効果は顕著である。




 

 


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