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発明の名称 赤外輻射スペクトルによる温度測定方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−18333
公開日 平成6年(1994)1月25日
出願番号 特願平4−176639
出願日 平成4年(1992)7月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
発明者 近藤 泰一
要約 目的
放射率を測定することなく、物体の温度を非接触に正確に測定できるようにする。

構成
チャンバ1に設置された被温度測定物であるウェハ3から放射される赤外輻射スペクトルをFT−IR(フーリェ変換型赤外分光計)10で測定すると共に恒温槽11に設置された基準ウェハ14から放射される赤外輻射スペクトルをFT−IR19で測定し、この2つのFT−IRの測定値が一致するように恒温槽11の加熱源をコンピュータ20及び温度制御器21によって制御し、そのときの温度計18による温度値が前記被温度測定物の温度値であるとする。
特許請求の範囲
【請求項1】 被温度測定物から放射される赤外輻射スペクトルと、前記被温度測定物に同種の基準物から放射される赤外輻射スペクトル、もしくは予め把握してある温度と赤外輻射スペクトルの関係のデータとを比較することにより、前記被温度測定物の温度を決定することを特徴とする赤外輻射スペクトルによる温度測定方法。
【請求項2】 被温度測定物から放射される赤外輻射スペクトルを測定する第1の分光器と、前記被温度測定物と同種の基準物から放射される赤外輻射スペクトルを測定する第2の分光器と、前記基準物の温度を測定する温度測定手段と、前記第1,第2の分光器の測定値が一致するように前記基準物の設置雰囲気の加熱制御を行う温度制御手段とを具備することを特徴とする赤外輻射スペクトルによる温度測定装置。
【請求項3】 被温度測定物から放射される赤外輻射スペクトルを測定する分光器と、赤外輻射スペクトルと温度の関係をデータとして記憶する記憶部と、該記憶部のデータと前記分光器の測定値とを比較して前記被温度測定物の温度を決定することを特徴とする赤外輻射スペクトルによる温度測定装置。
【請求項4】 前記赤外輻射スペクトルの測定結果に基づいて、前記被温度測定物が希望温度になるようにその設置雰囲気を加熱する加熱源を制御する制御手段を設けることを特徴とする請求項3記載の赤外輻射スペクトルによる温度測定装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は温度測定技術、特に、非接触でウェハなどの被測定物の温度を正確に測定するために用いて効果のある技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、温度を非接触で測定する機器として放射温度計がある。この温度計は、或る波長領域の赤外輻射エネルギーを測定し、そのエネルギー分布の形成状況から温度の測定を行うものである。この場合、放射率を特定し、相対的に温度を測定している。このため、測定を正確に行うためには、その物体の放射率(=輻射率)を正確に求める必要がある(放射率によって測定値に誤差が生じるため)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の検討によれば、放射率は物体の材質、その表面状態、温度などによって異なるが、その全ての状況を考慮して放射率を求めることは事実上困難であり、測定温度に誤差を生じるという問題がある。
【0004】そこで、本発明の目的は、放射率を用いずに物体の温度測定を正確に行うことのできる技術を提供することにある。
【0005】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0007】すなわち、被温度測定物から放射される赤外輻射スペクトルと、前記被温度測定物に同種の基準物から放射される赤外輻射スペクトル、もしくは予め把握してある温度と赤外輻射スペクトルの関係のデータとを比較することにより、前記被温度測定物の温度を決定するようにしている。
【0008】
【作用】上記した手段によれば、参照用の赤外輻射スペクトルの特性と温度の関係を予め把握しておき、この赤外輻射スペクトルと被温度測定物から放射される赤外輻射スペクトルとを比較し、両者が一致するときに参照用の赤外輻射スペクトルに対応する温度値が被温度測定物の温度と見なすことができる。したがって、放射率を測定することなく被温度測定物の温度を正確に測定することができる。
【0009】
【実施例1】図1は本発明による温度測定装置の第1実施例を示す構成図である。
【0010】上面がガラス窓2で覆われるチャンバ1の中間部にはウェハ3(被温度測定物)を載置するためのテーブル4が設けられ、その中心部には貫通孔5が形成され、この貫通孔5に対向させてチャンバ1の底面に貫通孔6が形成されている。また、ガラス窓2の上方には加熱源としての赤外線ランプ7が配設され、その上方には赤外線ランプ7が発する赤外光をチャンバ1側に反射させるための反射板8が設けられている。さらに、貫通孔6はガラス窓9によって覆われている。貫通孔6の直下には、ウェハ3の下面に対し距離LA の位置に分光器としてのフーリェ変換型赤外分光計(以下、FT−IRという)10が配設されている。
【0011】このチャンバ1に並設させて、ガラス窓2を有しないのみで他は同一の筐体構造を有する恒温槽11が配設されている。恒温槽11は、内部を数百℃〜千数百℃の間で自由に可変可能な加温手段(不図示)を備えている。そして、槽内の中間高さに設けられ、かつ中心部に貫通孔12が設けられたテーブル13には、基準物としての基準ウェハ14が載置される。また、テーブル13内には、その温度を測定するための熱電対15が埋め込まれている。さらに、貫通孔12に対向させて恒温槽11の底面には貫通孔16が形成されており、この貫通孔16を塞ぐようにしてガラス窓17が取り付けられている。なお、熱電対15の出力は温度計18に取り込まれ、電圧値を温度値に換算してディスプレイに表示し、或いはメータを指示させ、ウェハ3の温度を知るために用いる。
【0012】貫通孔16の直下には、基準ウェハ14の下面から距離LB の位置にFT−IR19が配設され、FT−IR10と共に各出力信号はコンピュータ20に取り込まれる。そして、コンピュータ20には温度制御器21が接続され、恒温槽11内の温度を増減させる。
【0013】以上の構成において、赤外線ランプ7の照射によってチャンバ1内は、例えば1000℃程度になり、ウェハ3もこの温度値に熱せられる。このときの赤外輻射スペクトルはFT−IR10により非接触で測定され、その測定値はコンピュータ20に取り込まれる。一方、恒温槽11において、温度制御器21によって或る温度、例えば500℃に制御されているとすると、その槽内温度は基準ウェハ14に伝達される。この温度値はテーブル13の温度値でもあり、これが熱電対15によって測定され、温度計18に表示(または指示)される。このときの基準ウェハ14の赤外輻射スペクトルはFT−IR19によって非接触で測定され、その測定値はコンピュータ20に取り込まれ、FT−IR10の測定値との比較が行われる。この場合、チャンバ1と恒温槽11との間には500℃の温度差があるため、コンピュータ20は2つの赤外輻射スペクトル測定値には差異がある。そこで、コンピュータ20は、恒温槽11内温度を上昇するように温度制御器21を制御する。恒温槽11内の温度が上昇すると、FT−IR10とコンピュータ20との測定差は小さくなり、やがては2つのFT−IR10,19の測定値は等しくなる(この場合は1000℃)。したがって、このときに温度計18に示される温度値がウェハ3の温度ということになる。
【0014】ここで、比較処理について詳しく説明する。
【0015】ウェハ3から放射される赤外光をI0Aとし、基準ウェハ14から放射される赤外光をI0Bとし、さらにFT−IR10の出力をIA ,FT−IR19の出力をIB とすると、ウェハ3及び基準ウェハ14における各々の強度は次のようになる。
【0016】I0A∝LA 2 ・IA ・・・(1)
0B∝LB 2 ・IB ・・・(2)
これらのデータをコンピュータ20で処理すると、次のようになる。
【0017】
0A/I0B=(LA /LB 2 ・(IA /IB )=1 ・・・(3)
そこで、この(3)式を満足するようにコンピュータ20により温度制御器21を制御し、恒温槽11内のヒータの通電量を制御する。そして、(3)式が満足したときの温度計18の温度値が、ウェハ3の温度値であるとする。
【0018】
【実施例2】図2は本発明による温度測定装置の第2実施例を示す構成図である。
【0019】ここでは、図1に示したと同一であるものには同一引用数字を用いたので、重複する説明は省略する。
【0020】本実施例は、前記実施例の構成から、恒温槽11とその周辺構成及びFT−IR19、温度制御器21を除去した構成にしたところに特徴がある。前記実施例が2つのFT−IRによる赤外輻射スペクトルの測定値を比較して被測定ウェハの温度を求めていたのに対し、本実施例はコンピュータ20に付属する記憶部22に赤外輻射スペクトルの温度特性のデータを格納しておき、このデータとFT−IR10による測定値とを比較してウェハ3の温度を算出する。この場合、記憶部22に格納しておくデータの作成は、ウェハ3を図1に示した恒温槽11に入れ、そのときの赤外輻射スペクトルの温度特性を把握し、これを記憶部22に格納することにより達成される。
【0021】この実施例では、赤外輻射スペクトルの温度特性を予めデータとして確保する必要はあるが、構成が大幅に簡略化でき、コストダウンを図れるという特徴がある。
【0022】
【実施例3】図3は本発明による温度測定装置の第3実施例を示す構成図である。ここでは、図1及び図2に示したと同一であるものには同一引用数字を用いたので、これらに対する重複説明は省略する。
【0023】本実施例は、図2の構成において、赤外線ランプ7を制御する赤外線ランプ制御器23をコンピュータ20により制御するようにしたところに特徴がある。
【0024】図2の実施例が赤外線ランプ7の電力値を一定にしておき、そのときのウェハ3の赤外輻射スペクトルを測定し、これと記憶部22内のデータとの比較を行って温度を算定していたのに対し、本実施例は赤外線ランプ7の赤外量(すなわち電力量)を可変できるようにしてウェハ3の温度をコントロールできるようにしている。すなわち、FT−IR10の赤外輻射スペクトルと温度特性の関係は予め把握することが可能であり、希望温度値での赤外輻射スペクトルは既知である。そこで、希望温度値の赤外輻射スペクトルになるまで赤外線ランプ制御器23を制御して赤外線ランプ7の電力を上げていけば、任意のウェハ温度を得ることができる。
【0025】なお、図3では図2の構成に対する赤外線ランプ7の制御例を示したが、図1の構成に適用することもできる。この場合、記憶部22は不要になるが恒温槽11を制御しながらの赤外輻射スペクトルの比較処理が必要になる。
【0026】以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0027】例えば、上記実施例では、赤外輻射スペクトルを得るためにFT−IR分光器を用いたが、これに限定されるものではなく、分散型の光学計(例えば、プリズム、回折格子など)を用いることができる。これらを用いた場合、分光器を簡単にできるので、コスト低減及び装置の簡略化を図ることができる。
【0028】また、前記各実施例において、被温度測定体と赤外スペクトル検出器との間に大気などが介在すると、水分や二酸化炭素などによる吸収があるため、赤外線が吸収され、その物体からの赤外スペクトルを測定することができない。そこで、光路として光ファイバーを用いれば、光路間での吸収による影響を除去することができる。
【0029】さらに、温度測定に必要な赤外輻射スペクトルの波長領域を限定することもできる。例えば、600〜3000℃の温度では1μm付近、−50〜1000℃の温度では10μm付近の波長領域を利用する。このようにすることで、測定効率(時間短縮、メモリするデータの削減など)を向上させることができる。
【0030】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0031】すなわち、被温度測定物から放射される赤外輻射スペクトルと、前記被温度測定物に同種の基準物から放射される赤外輻射スペクトル、もしくは予め把握してある温度と赤外輻射スペクトルの関係のデータとを比較することにより、前記被温度測定物の温度を決定するようにしたので、放射率を測定することなく被温度測定物の温度を正確に測定することができる。




 

 


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