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発明の名称 二相流計測装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−3365
公開日 平成6年(1994)1月11日
出願番号 特願平4−165736
出願日 平成4年(1992)6月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 石井 佳彦
要約 目的


構成
計測対象である配管5の中を流れる水の中の気泡6の速度分布と気泡径分布を測定するため、電気抵抗式二探針プローブ3,計測器10,演算器20,表示器30と入力器31を構成する。データ処理部22では、上流側プローブ1と下流側プローブ2の信号から、気泡がプローブに接触している時間と、気泡が上流側と下流側のプローブに接触する時刻の差を算出し、それらの頻度分布を求める。一方、モンテカルロ演算部23では、気泡の速度分布,気泡径分布を仮定して、頻度分布を求め、二つの頻度分布を比較計算部24で比較し、仮定を修正して、頻度分布が十分一致したとみなせた時の気泡の速度分布,気泡径分布を表示器30に表示する。
特許請求の範囲
【請求項1】複数の探針を用いて気液二相流の分散相、すなわち、液相中の気泡、あるいは気相中の液滴の速度分布を計測する二相流計測装置において、前記分散相が二個の前記探針に接触する時刻の差の分布と、前記分散相が探針に接触している時間の分布を測定し、前記分散相の速度分布と気泡径分布を仮定したモンテカルロ計算による前記二項目の分布とを比較することにより、前記分散相の実際の速度分布と気泡径分布を検出することを特徴とする二相流計測装置。
【請求項2】複数の探針を用いて気液二相流の分散相、すなわち、液相中の気泡、あるいは気相中の液滴の速度分布を計測する二相流計測装置において、前記分散相が二個の前記探針に接触する時刻の差から前記分散相の見かけの速度分布を算出し、前記分散相の見かけの速度分布と前記分散相が前記探針に接触している時間の分布から、前記探針が前記分散相を横切る長さの分布を測定し、前記分散相の速度分布と気泡径分布を仮定したモンテカルロ計算による前記二項目の分布とを比較することにより、前記分散相の実際の速度分布と気泡径分布を検出することを特徴とする二相流計測装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の探針を用いて、気液二相流中の気泡あるいは液滴の速度分布と、気泡径あるいは液滴径分布を計測する二相流計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】気液二相流は、化学プラント,発電プラント,各種流体機械など、多くの装置で発生する。これらの装置の制御や性能向上のためには、流れの特性を把握する必要がある。二相流は、条件によって、気泡流,スラグ流,環状流,噴霧流など、流動様式が複雑に変化し、測定が比較的容易な圧力損失や平均ボイド率といったグロスな量では、必ずしも現象を正しく把握できない場合がある。
【0003】気泡流とスラグ流で重要な測定対象は、気泡の寸法と速度である。環状流,噴霧流で重要な測定対象は、液膜及び液滴の寸法と速度である。分散相といわれる気泡と液滴の寸法や速度を局所的に計測するには、光プロ−ブ,電気抵抗式プローブ,ホットワイヤなど探針部を持つ接触測定法が主に用いられている。
【0004】接触測定法による一般的な速度の測定法には、例えば世古口らが“ベロシティメジャメント ウィズ エレクトリカル ダブル−センシング デバイス イントウ−フェイズ フロー”メジャリング テクニック イン ガス−リクィドトウ−フェイズ フローズ(“Velocity Measurement with Electorical Double−Sensing Devices in Two−Phase Flow”,Measuring Techniques in Gas− Liquid Two−Phase Flows, IUTAM Symposium, France(1983))で述べているように、上流側と下流側に設置した一対のプローブの出力信号の相関や出力信号の時間遅れから、平均速度を求める手法がある。この場合、平均速度は比較的精度良く求まるが、計測された速度分布は実際の速度分布とは一致しない。
【0005】気泡や液滴の寸法の測定法には、Hinataが“ア スタディ オン ザ メジャメント オブ バブル サイズ ディストリビューション イン ザ アプワード バブリィ フロー”(“A Study on the Measurement of Bubble Size Distribution in the Upward Bubbly Flow”,Bulletin of JSME,27,p1127(1984))で述べているように、流れの上流側と下流側、あるいは流れに対して直角な方向に設置した一対のプローブの出力信号を処理して得られる確率密度と、分布と気泡径を仮定したときに解析的に求まる確率密度とを比較して求める手法がある。この手法の欠点は、解析的に扱うために、気泡の形状を球とするなどの多数の仮定が必要なことであり、仮定と実際との差が精度の低下をもたらし、またその補正量を見積もることが困難なことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】気液二相流を利用した装置の制御や性能向上のために、従来にも増して速度分布や気泡径分布といったミクロの情報が重要になっている。従来の手法では、主に気泡や液滴の平均速度や平均寸法に着目していたため、分布については考慮していなかったり、低い精度で満足していた。
【0007】本発明の目的は、気泡や液滴の実際の速度分布と直径分布とを精度良く検出する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、気泡や液滴が二個のプローブに接触する時刻の差の分布と、気泡や液滴がプローブに接触している時間の分布を測定し、一方で、気泡や液滴の形状,速度や寸法の分布を仮定したモンテカルロ計算により、プローブから得られる信号をシミュレートし、両者を比較して、気泡や液滴の実際の速度分布と気泡径分布を算出する。
【0009】
【作用】モンテカルロ法により気泡や液滴がプローブに接触した信号を模擬できる原理を説明する。
【0010】流れの上流側と下流側に設置した一対のプローブを考える。プローブの間隔を十分小さく(3mm程度)すれば、気泡や液滴は上流側プローブと下流側プローブの間を直線的に移動するとみなせる。以下、簡単のため、球形の気泡の場合を例に説明する。
【0011】図2に示すように、上流側プローブ,下流側プローブの位置を各々(x1,y1,z1),(x2,y2,2)、気泡の中心位置を(x′,y′,z′)、気泡の半径をrとする。流れの中の任意の点(x,y,z)について、関数f(x,y,z)を以下のように定義する。
【0012】
【数1】

【0013】気泡の表面では、f(x,y,z)=0である。したがって、気泡表面が上流側プローブに接触したときには【0014】
【数2】

【0015】が成り立つ。
【0016】図3に示すように角度θ,ωを定義し気泡速度をUb とすると、気泡中心位置(x′,y′,z′)は、初期の中心位置を(x0,y0,z0)、時刻をtとして次式で表せる。
【0017】
【数3】

【0018】
【数4】

【0019】
【数5】

【0020】以上の式からx′,y′,z′を消去して次式を得る。
【0021】
【数6】

【0022】この式は、時刻tに関する二次式であり、at2+bt+c=0 と表せる。したがって、b2−4ac≧0 であれば、気泡が上流側プローブに接触する時刻t1 及び、離脱する時刻t2 は、それぞれ【0023】
【数7】

【0024】
【数8】

【0025】となる。気泡が下流側プローブに接触する時刻t3 ,離脱する時刻t4 を同様にして求めれば、気泡が上流側プローブに接触している時間ttip ,気泡が下流側プローブに接触している時間trear,気泡が上流側プローブに接触してから下流側プローブに接触するまでの時間遅れttrは、【0026】
【数9】

【0027】
【数10】

【0028】
【数11】

【0029】となる。
【0030】乱数を用いて流速Ub や角度θ,ω、気泡径rの分布を発生させ、プローブの信号と比較することで、二探針プローブの計測信号のシミュレーションができる。なお、ここではプローブの先端は点であるとしたが、実際と同じようにある有限の面積を有しているとして評価することもできる。また、気泡形状を球形としたが、実際の気泡形状に近い楕円体として評価することもできる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の装置の一実施例を図1により説明する。図1は、計測対象である配管5の中を流れる液体(水)中の気泡6の速度分布と気泡径分布を測定する本発明の装置の一実施例である。装置は、大別して、電気抵抗式二探針プローブ3,計測器10,演算器20,表示器30と入力器31の五つから構成する。電気抵抗式二探針プローブ3は腐食に強いステンレス鋼や白金でできた上流側プローブ1,下流側プローブ2からなり、それぞれ、定圧電源11a,11bと抵抗12a,12bを有する計測器10に接続している。気泡は電気抵抗が大きく、液相(水)は溶解しているイオンにより電気抵抗が小さいため、プローブが気泡に接したときの出力端子13の電位は高く、液相に接したときの出力端子13の電位は低くなる。出力端子13a,13bの信号は、A/D変換器21を内蔵した演算器20に取り込まれ、データ処理部22に送られる。データ処理部22では、上流側プローブ1と下流側プローブ2の信号から、気泡がプローブに接触している時間と、気泡が上流側と下流側のプローブに接触する時刻の差を算出し、それらの頻度分布を求める。
【0032】一方、モンテカルロ演算部23では、気泡の速度分布,気泡径分布を仮定して、作用の項で説明した手法を利用して、気泡がプローブに接触している時間を数9と数10で、気泡が上流側と下流側のプローブに接触する時刻の差を数11で算出し、それらの頻度分布を求める。比較計算部24では、データ処理部22とモンテカルロ演算部23で得た頻度分布を比較し、頻度分布あるいは比較結果をCRT,プリンタなどの表示器30に表示すると同時に、頻度分布が大きく異なる場合には、計算条件変更部25で仮定した気泡の速度分布,気泡径分布などの計算条件を変更し、再び、モンテカルロ演算部23で頻度分布を計算する。データ処理部22とモンテカルロ演算部23で得た頻度分布が十分一致したとみなせたときには、その時の気泡の速度分布,気泡径分布を表示器30に表示する。キーボードなどの入力器31からは、測定の開始信号をデータ処理部22に送ったり、計算条件変更部25の条件変更に対する制約条件を送ることができる。また、データ処理部22から、計算条件変更部25の条件変更に対する情報を送ることができる。なお、この実施例では、気泡がプローブに接触している時間と、気泡が上流側と下流側のプローブに接触する時刻の差の頻度分布を、測定値とシミュレーションで比較したが、これらの時間から気泡の速度分布と気泡が探針を横切る長さ(コード長さ)の分布を計算し、これら二つの頻度分布をモンテカルロ計算と比較してもよい。
【0033】図4には、本発明によるモンテカルロ演算部の構成の一実施例を表わす。まず、気泡速度の平均値と標準偏差,気泡径の平均値と標準偏差といったような、分布を特徴づけるパラメータを設定する。乱数発生ルーチンを使って、気泡径,気泡速度,流れの方向に対する気泡の運動方向を表わす角度を次々に設定し、気泡が上流側プローブに接触している時間ttip ,気泡が下流側プローブに接触している時間trear,気泡が上流側と下流側のプローブに接触する時刻の差ttrを、所望の個数の気泡について計算する。最後に、ttip ,trear,ttrの頻度分布を求める。
【0034】計算条件変更部25における、仮定した気泡の速度分布,気泡径分布などの計算条件の変更方法は、最小二乗法で評価した実測値とシミュレーション結果の差の標準偏差を評価関数として、この値が小さくなるようにパラメータを変更する。また、入力器31から、パラメータの取り得る範囲を指定し、この制約条件のもとで最適化することもできる。
【0035】図1の実施例では電気抵抗式プローブを用いているが、二探針の光プローブを用いても、計測器10をそれに適したものに置き換えれば、同じ構成で気泡の速度分布,気泡径分布を測定できる。また、同じ装置で、環状流や噴霧流中の液滴の速度分布,液滴径分布を測定できる。
【0036】さらに、プローブの数が三個以上の複数探針プローブの場合でも、同様の処理をして、気泡の速度分布,気泡径分布を測定できる。この場合、二探針プローブに比べて情報量が増加しているので、気泡の形状が、楕円体になっている影響も評価でき、気泡の寸法を一層正確に測定できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、気泡や液滴の実際の速度分布や直径の分布を精度良く算出することができる。




 

 


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