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発明の名称 雪崩予防柵の設置方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−264416
公開日 平成6年(1994)9月20日
出願番号 特願平5−53806
出願日 平成5年(1993)3月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】米原 正章 (外2名)
発明者 織田 稔
要約 目的
斜面を雪崩予防柵を所定の角度で簡単に設置できるようにする。

構成
斜面1に穴11を有するコンクリート土台10を打設し、この穴11にFRPより成る主柱2と支柱5を挿入して取付け、この後に主柱2間にFRPより成る横材3を横架して棚面4とすると共に、主柱2と支柱5を連結する。
特許請求の範囲
【請求項1】 FRPよりなる複数の主柱2間にあってFRPよりなる複数の横材3を取付けて積雪を受け止める柵面4とし、前記各主柱2にFRPよりなる支柱5をそれぞれ連結してなる雪崩予防柵を斜面1に設置する方法であり、前記斜面1に前記主柱2と前記支柱5を所定の角度で固定可能なコンクリート土台10を設け、このコンクリート土台10に主柱2の下部と支柱5の下部を所定の角度で固定して設置することを特徴とする雪崩予防柵の設置方法。
【請求項2】 コンクリート土台10に主柱2、支柱5の外形寸法よりも若干大きな柱挿入用の穴11を鉛直に対して所定の角度となるように形成し、この穴11に主柱2、支柱5の下部を挿入して取付けるようにした請求項1記載の雪崩予防柵の設置方法。
【請求項3】 前記穴11に主柱2、支柱5の下部を挿入した後に横材3等を取付けて雪崩予防柵を組立てし、この後に雪崩予防柵の角度を調整した後に穴11と主柱2、支柱5の下部との間の隙間にモルタル又は樹脂モルタルを充填して主柱2、支柱5を固定した請求項2記載の雪崩予防柵の設置方法。
【請求項4】 斜面1におけるコンクリート土台10の現場打ち場所に穴用筒体32を鉛直に対して所定の角度で設け、この後にコンクリート土台10を現場打ちした後に穴用筒体32を取外して柱挿入用の穴11を形成することを特徴とする請求項2記載の雪崩予防柵の設置方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積雪が多く、かつ急斜面と隣接してある人家や家畜小屋などの家屋、道路や鉄道などの交通関係、スキー場などのレジャー施設などから雪崩を防止するための安全柵に用いる雪崩予防柵を斜面に設置する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】雪崩予防柵としては従来から鉄鋼製のものが用いられていた。その構造は主柱と横材よりなる柵面、もしくは主柱と金網よりなる柵面、あるいは主柱と横材と金網よりなる柵面と、その主柱を支持する支柱よりなり、主柱と支柱を斜面に設置して取付けるものが知られている。これらは場合によっては落下防止柵と兼用されていることもある。
【0003】従来から用いられてきた鉄鋼製雪崩予防柵の設置は、ネギリと呼ばれる基礎コンクリート用の穴を斜面に掘ってその上に捨石を敷き、厚さ200mm程度の無筋コンクリートを打ち、養生の後、所定の場所にアンカーボルトを打込んでこれと一体化したプレートと鉄鋼製の雪崩予防柵の主柱及び支柱とをそれぞれを溶接し、クレーンなどの重機械を用いて柵面を組立て、もう一度所定の位置までコンクリート打ちをして基礎を固めて主柱、支柱に斜面に固定する方法がとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の鉄鋼製の雪崩予防柵では積雪深さ3m、柵面幅4m用でも重量が1基当り1ton以上もあり、主柱・支柱自体の重量も大変重くその扱いが大変であって通常はクレーンなどの重機械を用いて斜面に設置している。また、雪崩予防柵は柵面が斜面となす角度が重要であり、その主柱・支柱は斜面となす角度をあらかじめ設定した角度となるように注意深く設置する必要があり、前述した従来の設置方法では大重量の主柱、支柱をクレーン等で吊り下げながら設定した角度になるように保持してプレートと溶接するので、その作業が大変面倒となるし誤って取付けて設定した角度とならないことがあるし、一度溶接した主柱、支柱の角度を調整することはできず、雪崩予防柵を斜面に設置した後に微調整することができない。
【0005】しかも、雪崩予防柵はクレーン等の重機械が入れない急斜面に設置することがあり、この場合には人手や仮設ケーブルを使って大重量の主柱、支柱を設置場所まで搬入し、大重量の主柱、支柱を作業者が手で設定角度に保持しながらプレートに溶接することになり、その設置作業が大変困難となるし、複数の作業者が必要となる。
【0006】そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにした雪崩予防柵の設置方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】FRPよりなる複数の主柱2間にあってFRPよりなる複数の横材3を取付けて積雪を受け止める柵面4とし、前記各主柱2にFRPよりなる支柱5をそれぞれ連結してなる雪崩予防柵を斜面1に設置する方法であり、前記斜面1に前記主柱2、支柱5を所定の角度で固定するためのコンクリート土台10を設け、このコンクリート土台10に主柱2の下部と支柱5の下部を所定の角度で固定して設置する雪崩予防柵の設置方法。
【0008】
【作 用】主柱2、横材3、支柱5はFRPより成って軽量であるので、斜面1の設置場所まで作業者が人手によって簡単に搬入できるし、あらかじめ現場打ちしたコンクリート土台10に主柱2、支柱5を作業者が手で持って所定の角度で固定することで設置するから、斜面1に雪崩予防柵を処置の角度で正しく容易に設置できる。
【0009】
【実 施 例】まず、本発明に係る雪崩予防柵の構造について説明する。図1と図2に示すように、斜面1に設置した一対の主柱2,2間に複数の横材3が取付けられて積雪を受け止める柵面4を構成し、前記一対の主柱2,2に支柱5の上端部がそれぞれ連結され、その支柱5の下端部は斜面1に設置してある。
【0010】前記主柱2は一側片6と他側片7を連結片8で一体的に連結した断面H形のガラス繊維強化プラスチック引抜き材(以下FRP引抜き材という)より成る。なお、主柱2は断面角形中空形状のFRP引抜き材、断面I形、溝形のFRP引抜き材より形成しても良い。その主柱2の下端部には金属製のカバー体9が取付けてある。このカバー体9は図3に示すように断面コ字状の一対のチャンネル材9a,9aをボルト9bで連結して成る。前記カバー体9が斜面1に打設したコンクリート土台10の穴11内に挿入して取付けてある。
【0011】このように、FRP引抜き材より成る主柱2のコンクリート土台10の穴11内に挿入されている部分には金属製のカバー体9が取付けられているので、設置時に主柱2を自立させても直接FRPとコンクリート土台10の穴11エッジが接触しないためFRP最表面のガラス繊維が切断される危険性がなく、しかもコンクリートとの接合強度が高く長期間の設置中に接合強度が著しく低下することがなく、FRPに使用するガラス繊維がコンクリート中に含まれるアルカリによって腐蝕されず長期間の使用によっても強度が低下することがない。
【0012】すなわち、FRPとコンクリートとの接合強度は鉄とコンクリートとの接合強度に比較してかなり低いので、FRP引抜き材より成る支柱をコンクリート土台に直接埋設すると接合強度が低く長期間の設置中に接合強度が著しく低下するし、FRPはコンクリート中に含まれるアルカリによって腐食され長期間の使用によって強度低下する。
【0013】前記横材3は断面円形のFRP引抜き材より成り、取付金具12とナット13で支柱2に連結してある。この横材3は断面円形中空形状のFRP引抜き材より構成しても良い。
【0014】前記取付金具12は図4に示すような一対のネジ部14,14と円弧状部15によってU字状となり、その円弧状部15の半径は横材2の半径に対して1mm〜10mm大きくなり、かつ円弧状部15の内面つまり横材当り面15aは鋳造による押しつぶし又はグラインダーによる切削等によって偏平としてあり、一対のネジ部14,14を支柱2の一側片6の穴6a,6aより挿通してナット13を螺合して締付けることで円弧状部15の横材当り面15aをネオプレンゴム等のゴムにより成るゴムシート16を介して横材3に押しつけて横材3を支柱2に連結している。
【0015】これにより、取付金具12の円弧状部15の横材当り面15aの接触面積が大きくなって強い力で締付けても面積が低くFRP内の補強繊維が切断されることがないので横材3の強度が低下しないし、ゴムシート16を介在したことによって横材3のひび割れや損失が生じないばかりか、耐寒性、耐候性が向上する。
【0016】すなわち、FRPは内部に補強繊維があり、この補強繊維が切断すると強度が低下するので、取付金具12と横材3の接触面積が小さいと補強繊維が切断されて強度が低下するし、FRPは圧縮強度に弱く面圧が大きいとひび割れや破損が生じる。
【0017】前記支柱5は断面角形中空形状のFRP引抜き材より成る。なお支柱5は断面H形、断面I形、溝形のFRP引抜き材より構成しても良い。前記控え柱の下端部に金属製のカバー体17が嵌合して取付けられ、そのカバー体17の前述のカバー体9と同一となっている。前記カバー体17が斜面1に打設したコンクリート土台10の穴11に嵌入してあり、これによって支柱5の取付強度、耐腐食性が前述と同様に向上する。
【0018】前記支柱5の上端部は金属製のブラケット20を介して前記主柱2に連結してある。前記ブラケット20は図5に示すように、取付板21に取付筒体22を固着してステー23で補強してあり、図1に示すようにその取付筒体22に支柱5の上端部を嵌合してボルト24で固定され、その取付板21を支柱2の他側片7にボルト25で固定してあり、その取付板21の支柱2への取付位置を長手方向に変更することで支柱2と支柱5のなす角度を調整できる。前記一対の支柱2の他側片7の上下位置にプレート26がそれぞれ取付けられ、この左右上下のプレート26間にターンバックル27を備えた杆体28が連結されて一対の支柱2を補強している。
【0019】次に前述の雪崩予防柵を斜面1に設置する方法を工程順に説明する。図6に示すように、斜面1の主柱1、支柱5の所定の設置位置にネギリと呼ばれる穴30をそれぞれ掘削し、その各穴30の底部に基礎部捨石31を敷設し、その上に図示しない型枠を組んでコンクリートを打ってコンクリート土台10を現場打ちするが、コンクリートを打つ前にコンクリート土台10に主柱2、支柱5を挿入する穴11を設けるために穴用筒体32を鉛直を基準として所定の角度となるように設置する。例えば、穴30に鉄筋33を打ち込み番線34で角度調整して固定するか、コンクリートに埋設しない部分であれば木製の杭を打ち込み番線などで角度調整して固定する、又は図示しない型枠に番線などで角度調整して固定する。
【0020】前記穴用筒体32は木製の板を釘打ちして作製した箱型スリーブ又は紙より成るボイド管などが用いられ、この箱型スリーブ、ボイド管の外形寸法は主柱2、支柱5に取付けられるカバー体9,17の外形寸法よりも5mm以上望ましくは10mm以上大きくなって、コンクリート土台10に設けられる穴11は主柱2、支柱5に取付けられるカバー9,17の外形寸法よりも5mm以上望ましくは10mm以上大きくなる。
【0021】前述のように穴用筒体32を設置した後に型枠内にコンクリートを打ち、養生後に型枠を外すと共に、穴用筒体32をコンクリート土台10より取り外して穴11を形成し、これと同時に邪魔となる鉄筋33、番線34を取り外しする。穴用筒体32を取り外すには、箱型スリーブの場合にはハンマーで打撃して解体して取り外し、ボイド管の場合には水をかけて溶かして取り外しする。これにより、図7と図8に示すように斜面1には穴11を有するコンクリート土台10が打設され、その穴11は主柱2の取付角度及び支柱5の取付角度に見合う所定の角度となる。
【0022】雪崩予防柵を組立てるには、まず主柱2,2に金属製カバー体9を取付け、コンクリート土台10の穴11に挿入する。このとき主柱2がコンクリート土台10に埋設される深さを穴11の中に捨石35などを入れることで調節する。次に主柱2,2に横材3を数本取付け、主柱間隔を所定の寸法になるように調節し、ターンバックル27を備えた杆体28によって主柱間隔を固定する(図1参照)。次に、支柱5,5の下端部にカバー体17を、上端部にブラケット22を嵌合してコンクリート土台10の穴11に挿入する。このとき、支柱5の埋設深さを捨石35などで調節する(図1参照)。
【0023】しかる後、支柱5,5に取付けられたブラケット22,22と主柱2,2をボルト25によって固定する。最終的に、残っていた横材3を取付ける。以上の組立作業により、所定の主柱間隔を持ち、主柱2と支柱5が所定角度を持つ雪崩予防柵が組立てられる。
【0024】以上のようにすることで雪崩予防柵を斜面に設置できるが、柵面4の斜面1に対する角度を微調整する必要がある場合には支柱5,5の斜面に対する設置角度を雪崩予防柵の側面からレベルを見ながら微調整し、ロープなどで動かないように固定しておいてモルタルもしくは樹脂モルタルをコンクリート土台10の穴11と各カバー体9,17との間の空隙に充填して固定する。
【0025】以上のように本発明の雪崩予防柵は主柱2、横材3、支柱5等をFRPにより構成したので、従来の鉄鋼より成る雪崩予防柵と比べて重量が軽くなり、作業者の人手による現場搬入が十分可能であるし、主柱2、支柱5、横材3の取扱いが容易となるから組立、設置作業も容易となる。すなわち、FRPは補強材にどのような材料をどれだけ使用するかによって比重や機械的強度などが異なってくるが、例えばガラス繊維を補強材に用いた場合、比重はおおよそ2±0.5程度となる。この値は鉄鋼材料の1/4〜1/3に相当する。実際には機械的強度を考慮に入れる必要があり、一方向引抜材の場合には、おおよそ1/2程度の重量軽減になる。最も重い構成部材である主柱で比較すると、鉄鋼製の場合(H形鋼150×150×7×101=3.25m)で100kgに達するのに対してFRP製では40kg弱の重量しかなく、人手による現場搬入が充分可能である。
【0026】
【発明の効果】
■主柱2、横材3、支柱5はFRPより成って軽量であるので、斜面1の設置場所まで作業者が人手によって簡単に搬入できるし、あらかじめ現場打ちしたコンクリート土台10に主柱2、支柱5を作業者が手で持って所定の角度で固定することで設置するから、斜面1に雪崩予防柵を所定の角度で正しく容易に設置できる。
■コンクリート土台10の柱挿入用の穴11に主柱2、支柱5を挿入することで所定の角度で取付けできるから、主柱2、支柱5の取付けが容易となる。
■コンクリート土台10の穴11に主柱2、支柱5を挿入して組立てた後に取付け角度を微調整できる。
■穴用筒体32を所定の角度で設けることでコンクリート土台10に穴11を所定の角度で正確に形成できる。




 

 


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