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発明の名称 高分子複合材料とその製造方法および使用方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−166758
公開日 平成6年(1994)6月14日
出願番号 特願平4−343250
出願日 平成4年(1992)11月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】江原 望 (外2名)
発明者 西海 和久 / 飯塚 周平
要約 目的
カーボン等がポリマーに均一に分散し、品質の優れた高分子材料を製造することができる高分子複合材料および製造方法を供する。

構成
粉砕したポリマー10の表面に添加材11を喰込ませて混合、所定形状に固形化したことを特徴とする高分子複合材料12。
特許請求の範囲
【請求項1】 粉砕したポリマーの表面に添加材を喰込ませて混合し所定形状に固形化したことを特徴とする高分子複合材料。
【請求項2】 ポリマーを粉砕した後、添加材を加え均一混合し、脱気を行った後、計量して一定の圧力・温度、時間の条件下で圧縮し混合材料相互の化学的物理的結合を促し固形状態で型付けして前記高分子複合材料を製造することを特徴とする高分子複合材料の製造方法。
【請求項3】 前記請求項1記載の固形の高分子複合材料を混練装置その他押出装置等に投入し所定の変形および反応を追加発生させて均質な構造の高分子材料を製造することを特徴とする前記固形高分子複合材料の使用方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴムやプラスチック等のポリマーに各種の配合材を加えて混練し均質な高分子材料を製造することに関する。
【0002】
【従来技術】一般的にゴム等の複合材料の製造方法は、配合保証、生産性等の理由からバッチ式混練りミキサー所謂バンバリーミキサーを用いている。
【0003】図4にこのバンバリーミキサーの概略を示し従来の複合材料の製造方法を説明する。バンバリーミキサー1は、周面に突条を備えた一対のロータ2,3がミキサー内で接近して回転しており、その上方の押入口4には押圧棒5が上方より下降して材料を押入れるようになっている。
【0004】この押入口4には、ゴム供給口6からゴムが添加材供給口7からカーボン等の添加材が供給されて押圧棒5によりミキサー内に押入れられ、ロータ2,3の回転でゴムの粉砕やカーボンの2次凝集塊の破壊そして混合がなされ、次いで混練までが全て行われ高分子材料が製造される。
【0005】
【解決しようとする課題】しかるにバンバリーミキサーが大型になればなる程、練り温度の上昇が早く、必要以上の温度による変質を避けるため1回の練りで練れる量には限度があり、特に難分散性高粘度の配合は、その混練回数を大幅に増やして対応せざるを得ず製造効率が悪いとともにこれが品質のバラツキを生む原因の1つとなっている。
【0006】またミキサー内では、粉砕、混合、混練が順次行われるが、さらに詳しくこの高分子材料の製造される過程を機能上から分析してみると以下のようである。
【0007】ゴム、カーボン等の投入から、まずゴムの粉砕およびカーボンの破壊があり(ステップA)、次いで粉砕したゴムとカーボンとの混合がなされる(ステップB)。
【0008】その後練りの初期の高剪断がある(ステップC)。このステップCでは分子の切断でミクロカーボンの分散につながるカーボンの取組み、ゴムとカーボンの結合により反応が開始し、ハードゲルの生成が開始する。
【0009】次に練りの中期の剪断がある(ステップD)。このステップDでは、練りにより温度が上昇してきて、分子量低下による伸長流動が始まり、ハードゲルが成長し、ソフトゲルの生成が開始する。
【0010】そして次に練りの後期の混合がある(ステップE)。このステップEでは、伸長流動によるマクロカーボンの分散が向上し、ゴムの入換えによるバッチ内マクロ均一性が向上する。そして最後には酸化劣化・薬品の反応が急速に進む(ステップF)。
【0011】以上のステップを経て高分子材料が製造されるのであるが、ミキサー内の全ての場所で同じステップが進行しているわけではなく、混練の場所ごとに進行しているステップが異なる。
【0012】例えばロータの作用面にあるゴムと、反作用面にあるゴムとでは、練りの度合が異なり、ステップにズレを生じることになる。
【0013】実際の実験データからグラフにしてみると、図5のようになっている。横軸はステップAからステップFまでの機能上の段階を表わしており、縦軸は温度を示す。そして矢印が練りの進行方行を示し、進行方向に沿って4つの山状のものは、各進行段階の分布状態P1 ,P2 ,P3 ,P4 を示している。
【0014】最も初期の進行段階の分布状態P1 では、前記ステップAの状態にあるものが最も多いが、極く一部でステップDにまで進んでいる部分もある。次の進行段階の分布状態P2 ではステップCまで進んだ部分が最も多く一部でステップEまで進んでいる部分もある。全体的に温度は上昇している。
【0015】さらに練りの進行が進み分布状態P3 になると、殆どの部分がステップEの段階にまで進むが、一部ステップDの部分と一部ステップFの部分とがある。最後の進行段階の分布状態P4 では最後のステップFに大部分が達しているが温度の開きが大きい。
【0016】以上のようにミキサー内のゴムは練りの進行段階によって部分部分で状態(ステップ)が異なり、複合材料構造がバラついた材料を同時に生成していることになる。したがってゴムの各部分で、ステップAからステップFまでの各ステップに要した時間も異なり、履歴が不均一で品質のバラツキの原因となっている。
【0017】本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、品質に優れた高分子材料を得べく予めポリマーと添加薬品とを均一に混合した固形高分子複合材料と、これを製造する方法およびこれを用いて別途混練を行う方法を供する。
【0018】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達成するために、本発明は、粉砕したポリマーの表面に添加材を喰込ませて混合し所定形状に固形化したことを特徴とする高分子複合材料を作る。
【0019】この高分子複合材料は、圧縮段階で粉砕されたポリマーの表面にカーボンが喰い込んだ所謂濡れ状態にあるので、後にこの高分子複合材料の混練に際しポリマーとカーボン等が結合し易くまたポリマー内へのカーボンの均一な分散を助け各部分の履歴を略同じくして品質の均一な高分子材料を製造することができる。
【0020】
【実 施 例】以下図1ないし図3に図示した本発明の一実施例について説明する。
【0021】図1は、固形の高分子複合材料を製造する工程を示す図である。ブロック状あるいはシート状に形成されたゴム10を粉砕機20に投入して粉砕し計量器21で計量してブレンダー23に入れる。一方カーボン11を計量器22で計量してやはりブレンダー23に投入する。
【0022】ブレンダー23はオムニミキサーまたはヘンシェルミキサーであり、ゴム10とカーボン11が所定の比率で所定量投入されてミキサーの駆動でカーボンの凝集塊などを破壊してゴム10と混合する。ここまでの過程で前記ステップAとステップBのプロセスが行われたことになる。
【0023】カーボン等を混合したゴムは、次に真空パック装置24により、脱気がなされ、計量器25で所定量に計量されたものをプレス機26の加熱板プレスで熱を加えながら圧縮変形し、一定の直方体状の固形高分子複合材料12を製造する。
【0024】圧縮変形させることでゴム10の表面にカーボンが喰込んで所謂濡れ状態となり、固形の高分子複合材料12は取り扱う際にカーボンが飛び散ることがない。したがってカーボンが周辺物に付着して汚染したりして環境を悪くすることを防止できる。
【0025】また個々の高分子複合材料12は形状が一定で扱い易く、量も決まっているので、計量することなく個数で使用量を判断することができる。また予め高分子複合材料12を製造し貯えておくこともできる。
【0026】次にこうして製造した高分子複合材料12を図2に示すようにバンバリーミキサー27に所定数直接投入し混練を行う。すでに高分子複合材料12は、カーボンが適当に分散して濡れ状態にあるので、バンバリーミキサー27内での混練りにおいて、ゴムとカーボンの結合が容易で、かつゴム内へのカーボンの均一な分散が行われる。
【0027】このバンバリーミキサー27による混練は前記ステップC以後のプロセスを別途行っているので、練りメカニズムが単純化し、ミキサー内の各場所での練り状態の差が少く、均一な練り履歴の混練ゴムが得られる。なお必要ならばバンバリーミキサー27への高分子複合材料12の投入の際さらにカーボン等を追加することもできる。
【0028】このようにして製造した高分子材料13と従来のバンバリーミキサーでステップAからステップFまでのプロセスを行う方法により製造したものとを比較した表を【表1】

に示す。
【0029】従来の方法による高分子材料は、練り時間136 秒で1バッチ0.71Kwh のエネルギーを要し、結果カーボンの分散状態はVD法で7.83、粘性を表わすムーニー値ML1+4 の平均は88.3でバラツキCVは0.5 %、カーボンゲルの生成平均量は24.8で、そのバラツキCVは0.7 %であった。
【0030】これに対し本実施例に係る高分子材料13は、練り時間を138 秒行った試料1と、117 秒の試料2とを製造して比較した。まず138 秒練り時間をとった試料1は、1バッチ当りのエネルギーは0.71Kwhで、カーボン分散度は8.33と6%程分散状態が良くなっており、ムーニー値ML1+4 の平均は88.2で略同じで、そのバラツキCVは0.06%と大幅に(約88%程)粘性の均一化が改善されている。カーボンゲルの生成量は27.6でそのバラツキは0.5 %と約29%の改善がみられる。
【0031】次に117 秒練り時間をとった試料2は、練り時間が14%短縮されていることになり、エネルギーも0.59Kwh/Btと17%程消費量が少ない。それにもかかわらずカーボン分散は7.83と従来の分散状態と同じ値を示している。ムーニー値ML1+4 の平均は87.3でそのバラツキCVは0.1 で80%程粘性の均一化が進んでいる。カーボンゲルの生成量は24.2でそのバラツキCVは0.05%とバラツキは極めて小さく93%の改善に当たる。
【0032】以上のように予め固形の高分子複合材料12を製造しておき、これをミキサーで混練する方法であると、従来と同じ練り時間では、カーボンの分散がより均一化され、ムーニー値、カーボンゲル生成状態も大幅に均一化されている。そしてカーボン分散を従来と同じ状態にしようとすれば、練り時間およびエネルギーの削減が図れ、なおかつ粘性、カーボンゲルの生成のバラツキは大幅に改善できる。
【0033】本実施例では、固形の高分子複合材料12をバンバリーミキサー27に投入混練していたが、図3に示すような連続混練押出機30に直接投入してもよい。連続混練押出機30は、図面に螺線状に突条が形成された長尺の回転軸31が外郭32の円孔に嵌挿されており、一方の投入口33から高分子複合材料12が投入され、回転軸31の突条に押されながら混練りが行われる。
【0034】途中にオイルや薬品等が追加混入され、混合、変形、反応がなされ出口より高分子材料が押し出される。このように連続混練押出機30を用いることもできる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、固形の高分子複合材料が濡れ状態にあるので、ミキサーへの投入時等カーボンの飛散による汚染を防止することができ、取り扱いが容易となる。また固形状をしているので、ミキサーへの所定量の投入する場合に計量が行い易く、固形状物の単位重量を予め設定しておけば単に個数を数えるだけでよく、特別な精密計量装置やそれらの作動をミキサーとともに制御する特別のコントロール系統を設ける必要がなく装置が簡素化する。
【0036】さらに濡れ状態にある高分子複合材料をミキサーに投入して混練すると、ポリマーとカーボン等の結合が容易となり、ポリマー内へのカーボンの均一な分散を助ける。かかる高分子複合材料は、その後工程が単にミキサーまたは押出機等で混練するだけなので、練りメカニズムが単純化し、ミキサー内での各場所での練り状態の差がなく均一な練り履歴の高分子材料が製造される。
【0037】したがってこうして製造された高分子材料はカーボン等の分散、粘性、カーボンゲルの生成状況等が均一化し、品質の向上を図ることができる。




 

 


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