| 発明の名称 |
クロスロール交換装置における空ロールカバー構造 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平6−64797 |
| 公開日 |
平成6年(1994)3月8日 |
| 出願番号 |
特願平4−224388 |
| 出願日 |
平成4年(1992)8月24日 |
| 代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣
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| 発明者 |
古田 哲也 / 岩野 義美 / 牧野 洋一 |
| 要約 |
目的 織布巻き取り位置へ装着される前の空ロールと作業者との接触を防止する。
構成 織機のサイドフレーム1内にはクロスロール交換用の仮置台車13が格納されている。仮置台車13のスタンド部15Aには空ロール支持アーム20Aが支持されている。空ロール支持アーム20A先端にはハンド20aが取り付けられており、一対のハンド20a間には空ロール4Aが支持される。ハンド20aにはカバー31が取り付けられている。カバー31は、空ロール4Aに対して織機側とは反対側で隣接している。 |
特許請求の範囲
【請求項1】織布巻き取り位置から満ロール移載位置に満ロールを移行し、空ロール仮置位置上に支持された空ロールを織布巻き取り位置へ装着するクロスロール交換装置において、織布巻き取り位置への装着に待機する前記空ロール仮置位置上の空ロールに対して織機側とは反対側でカバーを隣接配置したクロスロール交換装置における空ロールカバー構造。
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発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、巻き上げ完了したクロスロールと空クロスロールとを交換する装置における空クロスロールのカバー構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種のクロスロール自動交換装置が特開平3−14656号公報に開示されている。この従来装置では、織布巻き取り位置上の巻き上げ完了したクロスロール(以下、満ロールという)が満ロール置き台(満ロール移載位置)へ転動配置される。満ロールが満ロール置き台へ配置されると、空ロールストッカー(空ロール仮置位置)上の空クロスロール(以下、空ロールという)が織布巻き取り位置へ落下配置される。次いでクロスロール自動交換装置を構成するクロス切断機構が空ロールと満ロールとの間の織布を切断し、空ロール側の織布切断端部がエア噴射作用によって空ロールに巻き付けられる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この従来のクロスロール交換装置では、空ロールストッカーは織布巻き取り位置上方かつサーフェスローラ及びプレスローラの手前にある。緯入れミス発生の場合のミス糸除去作業あるいは経糸切れ発生の場合の経糸繋ぎ作業を作業者が行なう場合には織機の前側から行なう状況が多々ある。この位置からの作業では作業者が空ロールスットカー上の空ロール上にもたれて作業を行なうこともある。空ロールの周面は織布切断端部をエア噴射作用によって巻き付けるために粗い溶射面となている。このような溶射面に作業者がもたれかかると、作業服が損傷する。作業服の損傷に気をつけつつ作業を行なうようでは、作業遂行の円滑性が妨げられる。 【0004】本発明は、織機の手前から行われる手作業の遂行に支障を来さない空ロールカバー構造を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】そのために本発明では、織布巻き取り位置から満ロール移載位置に満ロールを移行し、空ロール仮置位置上に支持された空ロールを織布巻き取り位置へ装着するクロスロール交換装置を対象とし、織布巻き取り位置への装着に待機する前記空ロール仮置位置上の空ロールに対して織機側とは反対側でカバーを隣接配置した。 【0006】 【作用】織布巻き取り位置への装着に待機する前記空ロール仮置位置上の空ロールは、前記カバーによって織機側とは反対側を覆われている。作業者はこのカバーによって空ロールの周面との接触から防止される。 【0007】 【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜図6に基づいて説明する。図1に示すように1は織機のサイドフレームであり、織機の左右両サイドフレーム1間に架設されたサーフェスローラ2及びプレスローラ3が織布Wを引き取る。サーフェスローラ2及びプレスローラ3の協働によって引き取られる織布Wは織布巻き取り位置P1 上のクロスロール4に巻き取られる。クロスロール4の布周面にはクロスガイドバー5が接しており、織布Wがクロスガイドバー5によって巻皺防止作用を受けつつクロスロール4に巻き取られる。クロスガイドバー5は左右一対の支持アーム6によって支持されており、支持アーム6はサイドフレーム1上の固定部1aによって回動位置を規制される。この回動規制によってクロスガイドバー5の最下動位置が図4に示す位置に規制される。 【0008】図2に示すようにクロスロール4のロール軸は大径軸部4aと小径軸部4bとからなり、クロスロール4は小径軸部4bを介して織布巻き取り位置P1 上の装着凹部(図示略)に回転可能に支持される。大径軸部4aの一端側には歯部4cが刻設されている。織布巻き取り位置P1 上のクロスロール4の歯部4cは駆動歯車7に噛合している。駆動歯車7は中間歯車8、スプロケット9、チェーン10及びスプロケット11を介してサーフェスローラ2に作動連結されている。従って、クロスロール4は、織機駆動モータ(図示略)によって駆動されるサーフェスローラ2の回転に同期して織布巻き取り方向に回転する。 【0009】図1及び図2に示すように織布巻き取り位置P1 上のクロスロール4はクロスロールストッパ12A,12Bによって常には前記装着凹部からの転出を阻止されている。クロスロールストッパ12A,12Bは図示しない復帰ばねによってクロスロール転出阻止位置に保持されており、クロスロール4の小径軸部4bに当接している。 【0010】図1に示すように左右のサイドフレーム1間には仮置台車13が格納されている。仮置台車13はモータ14の正逆転によって織機の前後方向に走行する。仮置台車13には左右一対のスタンド部15A,15Bが立設形成されており、スタンド部15A,15Bの上端には満ロール仮置凹部15aが形成されている。仮置凹部15aの近傍には対ローラ16A,16Bが取り付けられており、クロスロール4の大径軸部4aが対ローラ16A,16B上に載置されるようになっている。 【0011】一方のスタンド部15Bの上端部にはリミットスイッチ17が取り付けられている。リミットスイッチ17は対ローラ16A,16B上に載置されたクロスロール4の大径軸部4aによってONされる。 【0012】図1及び図2に示すようにスタンド部15A,15Bの上端には蹴り出しレバー18A,18B及び転出阻止解除レバー19A,19Bが取り付けられている。 【0013】スタンド部15A,15Bには空ロール支持アーム20A,20Bが回動可能に支持されている。左右の空ロール支持アーム20A,20Bの先端にはハンド20aが取り付けられている。ハンド20aは円弧状の板ばね製であり、空ロール4Aの環状溝4dを把持及び解放可能である。仮置台車13は図1に示す格納位置に常には待機しており、空ロール4Aはハンド20a上で把持して支持されている。即ち、ハンド20aは空ロール4Aの仮置位置P3 となる。仮置台車13が格納位置にあるときには空ロール仮置位置P3 上の空ロール4Aはサイドフレーム1の前端から若干前側に飛び出している。 【0014】一方の空ロール支持アーム20Aにはトルクモータ型の空ロール回転モータ21が取り付けられている。空ロール回転モータ21の駆動ギヤ21aはハンド20a上の空ロール4Aの歯部4cに噛合し、空ロール回転モータ21の正逆転によってハンド20a上の空ロール4Aが回転する。 【0015】図2に示すように両ハンド20a間にはカバー31が架設支持されている。カバー31は空ロール仮置位置P1 上の空ロール4Aに対して織機側とは反対側で隣接している。 【0016】図2に示すように一方のスタンド部15Aの内側面にはモータ22が取り付けられている。その駆動ギヤ21aがスタンド部15Aの外側面に配設されており、駆動ギヤ21aには中間歯車23が噛合している。中間歯車23の歯車軸23aは左右両スタンド部15A,15B間に架設されている。歯車軸23aの両端にはスプロケット24A,24Bが止着されている。 【0017】空ロール支持アーム20A.20Bの支軸20bにはスプロケット25A,25Bが止着されている。スプロケット25A,25Bとスプロケット24A,24Bとはチェーン26A,26Bを介して作動連結されている。従って、モータ22の正逆転によって空ロール支持アーム20A,20Bが回動する。仮置台車13が図1の格納位置にある場合には空ロール支持アーム20A,20Bは織布巻き取り位置P1 上のクロスロール4の上方で空ロール4Aを支持する。 【0018】図1及び図2に示すように空ロール支持アーム20Aの支軸20b上には歯車27が相対回転可能に支持されており、スタンド部15Aには電磁クラッチ28が歯車27に隣接して止着されている。電磁クラッチ28のクラッチ板28aは電磁クラッチ28のONによって歯車27の側面に押接し、この押接作用によって歯車27がスタンド部15Aに対して相対回転不能となる。 【0019】図2に示すように左右のスタンド部15A,15Bの中間部間にはガイドレール29が架設支持されている。ガイドレール29の一端部にはカッター駆動モータ30が装着されている。カッター駆動モータ30の正逆駆動によりカッター32がガイドレール29に沿って走行する。ガイドレール29にはレールカバー35が支持されている。レールカバー35にはノズルパイプ36が取り付けられている。 【0020】図1に示すように仮置台車13には4つの近接スイッチ38,39,40,41が取り付けられており、織機側に取り付けられた被検出体42との出会いによってONする。図6に示すように近接スイッチ38〜41及びリミットスイッチ17の出力信号はクロス交換制御コンピュータC1 に取り込まれる。クロス交換制御コンピュータC1 は織機制御コンピュータC0 、近接スイッチ38〜41、及びリミットスイッチ37からの入力信号に応答してモータ14,21,22,30、電磁クラッチ28及びノズルパイプ36用の電磁バルブ43の作動を制御する。 【0021】織機制御コンピュータC0 は機台回転角度検出用のロータリエンコーダ44から出力される機台1回転毎の原点信号をカウントし、このカウント数が所定数に達するとクロスロール交換信号をクロス交換制御コンピュータC1 に出力する。クロス交換制御コンピュータC1 はクロスロール交換信号の入力に応答してモータ14の正転を指令する。モータ14の正転により仮置台車13が図1の格納位置から図3の最前進位置まで移動する。 【0022】仮置台車13の移動途中に転出阻止解除レバー19A,19Bがクロスロールストッパ12A,12Bに当接し、クロスロールストッパ12A,12Bが図1に示す転出阻止位置から下方へずらされる。次いで、蹴り出しレバー18A,18Bが織布巻き取り位置P1 上の満ロール4Bの大径軸部4aに当接し、満ロール4Bがスタンド部15A,15B上の対ローラ16A,16Bに転出載置される。即ち、対ローラ16A,16Bが満ロール移載位置P2 となる。満ロール4Bが満ロール移載位置P2 上に載置されると、満ロール4Bの歯部4cと歯車27とが噛合すると共に、リミットスイッチ17がONする。 【0023】満ロール4Bを載置した仮置台車13が図3に示す最前進位置に向けて移動すると、満ロール4Bから織布Wが引き出される。この引き出しにより満ロール4Bが対ローラ16A,16B上で回転する。近接スイッチ38と被検出体42との出会いによって近接スイッチ38がONする。クロス交換制御コンピュータC1 はこのON信号に応答してモータ14の作動を停止する。モータ14の停止により仮置台車13が図3の最前進位置に停止する。 【0024】仮置台車13の停止後、クロス交換制御コンピュータC1 はモータ22の所定量正転を指令する。モータ22の正転により空ロール支持アーム20A,20Bが図5に示す位置まで下動し、ハンド20a上の空ロール4Aが織機と満ロール4Bとの間の織布Wを押し下げる。満ロール4Bから織布巻き取り位置P1 側へ連なる織布Wはガイドレール29及びノズルパイプ36の上に接した後、空ロール4Aの大径軸部4aの周面に接した状態でその下側を通る。 【0025】次いで、クロス交換制御コンピュータC1 は電磁クラッチ28のONを指令する。電磁クラッチ28のONによりクラッチ板28aが歯車27に押接し、歯車27がスタンド部15Aに対して相対回転不能となる。従って、満ロール4Bは移載位置P2 上での回転を阻止される。 【0026】仮置台車13が格納位置から離れている状態においても製織は継続しており、製織布Wはクロスガイドバー5側からハンド20a上の空ロール4A側に送り出される。 【0027】モータ22の所定量正転後、クロス交換制御コンピュータC1 は空ロール回転モータ21の逆転を指令し、空ロール4Aがハンド20a上で逆転する。クロスロールの大径軸部4aの周面は粗い溶射面となっており、大径軸部4aの周面に接する織布Wが空ロール4Aの回転方向に引き取られる。この引き取り作用により満ロール4Bと空ロール4Aとの間の織布Wの張力が上昇し、この張力が所定値に達するとトルクモータ型の空ロール回転モータ21の回転が停止する。この状態では満ロール4Bと空ロール4Aとの間の織布Wの張力が切断に適する状態となっている。 【0028】空ロール回転モータ21の逆転後、クロス交換制御コンピュータC1 はカッター駆動モータ30の正転を指令すると共に、電磁バルブ43の励磁を指令する。カッター32は支持アーム20A側から支持アーム20B側へ向けて走行して織布Wを切断する。この切断と同時に図5に矢印で示すようにノズルパイプ36が空ロール4Aに向けてエア噴射する。空ロール4A側の織布切断端部W1 はノズルパイプ36の噴射作用によって空ロール4Aの周面に巻き掛けられる。織布切断後、クロス交換制御コンピュータC1 はカッター検出信号の入力に応答してカッター駆動モータ30の逆転を指令する。この逆転によりカッター32が待機位置に復帰する。 【0029】織布Wの切断後、クロス交換制御コンピュータC1 は空ロール回転モータ21の正転及びモータ22の所定量逆転を指令する。モータ22の逆転により空ロール支持アーム20A,20Bが上動し、空ロール4Aが織布巻き取り位置P1 の高さ位置に合わせられる。織機側の織布切断端部W1 は空ロール回転モータ21の正転により空ロール4Aに巻き取られる。この状態からクロス交換制御コンピュータC1 はモータ14の逆転を指令する。モータ14の逆転により仮置台車13が格納位置に向けて後退する。即ち、空ロール4Aは織機側の織布切断端部W1 を巻き取りながら織布巻き取り位置P1 に向かう。 【0030】仮置台車13の後退に伴う近接スイッチ40と被検出体42との出会いにより仮置台車13が図5に示す空ロール挿入位置に停止する。この後退停止によりハンド20a上の空ロール4Aが織布巻き取り位置P1 に挿入される。 【0031】空ロール挿入後、仮置台車13が前進し、近接スイッチ39と被検出体42との出会いにより停止する。仮置台車13は満ロール4Bを搭載してこの停止位置で搬送車の到着を待つ。搬送車は搭載してきた空ロールをハンド20a上に移すと共に、満ロール4Bを受け取る。満ロール4Bが仮置台車13から離れるとリミットスイッチ17がOFFし、仮置台車13が図1の格納位置に後退する。 【0032】緯入れミスあるいは経糸切れが発生した場合、作業者がミス糸除去作業あるいは経糸繋ぎ作業を織機の前側から行なう状況が多々ある。空ロール4Aは常には図1の格納位置にある仮置台車13上の空ロール仮置位置P3 にある。即ち、織布巻き取り位置P1 に装着される前の空ロール4Aはサーフェスローラ2及びプレスローラ3の手前にあり、織機のサイドフレーム1の前端よりも若干前に飛び出している。空ロール4Aの大径軸部4aの周面は粗い溶射面となっている。織機の前側からミス糸除去処理あるいは経糸繋ぎを行なう場合、この溶射面にもたれると作業服が損傷する。しかしながら、空ロール4Aの前側にはカバー31が配置されており、作業者はカバー31によって空ロール4Aの周面との接触を防止される。従って、作業者はミス糸除去作業あるいは経糸繋ぎ作業に専念でき、作業を円滑に遂行することができる。 【0033】カバー31はハンド20a間に架設されており、ハンド20a上の空ロール4Aと一体的に移動する。又、ハンド20aに対する空ロール4Aの着脱はカバー31と干渉しない。従って、カバー31が織布巻き取り位置P1 に対する空ロール装着及び空ロール仮置位置P3 に対する空ロール装着に支障を与えることはない。 【0034】本発明は勿論前記実施例にのみ限定されるものではなく、例えば特開閉3−14656号公報に開示されるように織機側にクロスロール交換機構を組付けた構成のクロスロール交換装置にも適用できる。この場合、空ロールに対して織機側とは反対側で隣接するカバーの配置位置は、空ロール仮置位置から織布巻き取り位置へ移動する空ロールの移動に干渉しない位置とする必要がある。 【0035】 【発明の効果】以上詳述したように本発明は、織布巻き取り位置への装着に待機する空ロール仮置位置上の空ロールに対して織機側とは反対側でカバーを隣接配置したので、作業者はこのカバーによって空ロールの周面との接触から防止され、織機の前側から行われる織機上の作業を円滑に遂行し得るという優れた効果を奏する。
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