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発明の名称 気腹装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−70936
公開日 平成6年(1994)3月15日
出願番号 特願平5−114837
出願日 平成5年(1993)5月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 野田 賢司
要約 目的
本発明は、中間タンクの圧力降下による流量の低下をなくして、気腹時間を短縮することができるとともに、腹腔内を目的の状態まで精度よく正確に拡張させることを最も主要な特徴とする。

構成
送気管路2における中間タンク13の上流側に設けられた開閉弁12と、同一圧力、同一温度下で比較した場合の、中間タンク13を通過するガスの量が、中間タンク13の容量より大きくなるように、開閉弁12の一回の開通時間を制御する制御部11とを設けたものである。
特許請求の範囲
【請求項1】 供給源から供給される高圧ガスの送気管路中に中間タンクを設け、この中間タンクを介して腹腔内に拡張用の気腹ガスを供給するとともに、前記中間タンク内に充填されたガスが放出される際の前記中間タンクの圧力降下特性にもとづいて腹腔内圧を測定して前記気腹ガスの送気制御を行なう気腹装置において、前記送気管路における前記中間タンクの少なくとも上流側1箇所に設けられた締切弁と、同一圧力、同一温度下で比較した場合の、前記中間タンクを通過するガスの量が、前記中間タンクの容量より大きくなるように、前記締切弁の一回の開通時間を制御するコントローラとを設けたことを特徴とする気腹装置。
【請求項2】 供給源から供給される高圧ガスの送気管路中に中間タンクを設け、この中間タンクを介して腹腔内に拡張用の気腹ガスを供給するとともに、前記中間タンク内に充填されたガスが放出される際の前記中間タンクの圧力降下特性にもとづいて腹腔内圧を測定して前記気腹ガスの送気制御を行なう気腹装置において、前記送気管路に容量が異なる複数の中間タンクを並列に接続し、各中間タンクの上流側および下流側の各流路にそれぞれ開閉弁を介設するとともに、前記各中間タンクの上流側の開閉弁を開状態、下流側の開閉弁を閉状態に切換えた気腹ガスの充填動作と、前記各中間タンクの上流側の開閉弁を閉状態、下流側の開閉弁を開状態に切換えた気腹ガスの供給動作とを前記各中間タンク毎に位相をずらした状態で制御するコントローラを設けたことを特徴とする気腹装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は患者の腹壁内に気体を注入してこの腹腔内部を拡張させ、腹腔内に医療処置に必要な観察視野を確保する気腹装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種の気腹装置としては例えば独国特許4019239号公報に示される構成のものがある。これは、例えばガスタンク等の送気ガスの供給源と患者の腹腔内に刺入されるガス注入具との間の送気管路中に2個の中間タンクが並列に配設されている。
【0003】また、各中間タンクの上流側には流路切換え弁が配設され、下流側にはそれぞれ開閉弁(出口弁)が介設されている。そして、供給源から供給される高圧ガスを上流側の流路切換え弁の切換え動作にともない各中間タンクに交互に供給することにより、ガス供給源から送られる高圧ガスをこれらの中間タンクに交互に充填するとともに、ガス充填済みの中間タンク側の出口弁を開放することにより、ガス充填済みの中間タンク側からガス注入具側に送気を行なう構成になっている。さらに、この装置では中間タンク内の圧力降下特性から腹腔圧力を算出することにより、送気を中断することのない、高速気腹動作を可能としている。
【0004】図8を用いてこの気腹装置の動作を説明する。なお、図8の(a)は中間タンク内の圧力変化と経過時間の関係を表し、(b)は(a)に示す時刻と同時刻に気腹装置からガス注入具側に送気されるガスの流量を表す。また、図8(a)中で、実線は一方の中間タンク(第1の中間タンク)の動作を示し、破線は他方の中間タンク(第2の中間タンク)の動作を示す。
【0005】まず、t1 時点の前の状態では第1の中間タンク側への高圧ガスの供給が停止され、出口弁が開状態に切換えられた送気状態で保持される。このとき、第2の中間タンク側の出口弁は閉状態で保持され、第2の中間タンク側に高圧ガスが供給されるガス充填状態で保持されている。
【0006】そして、t1 時点で、第2の中間タンクのタンク内圧力が設定圧力状態に達し、ガス充填済みの状態になると上流側の流路切換え弁が切換え操作され、第2の中間タンクが送気状態に切換わる。このとき、第1の中間タンクのタンク内圧力は送気後の低圧力状態となっており、上流側の流路切換え弁の切換え動作にともないガス充填状態に切換わる。したがって、t1 時点以後はガス供給源から送られる高圧ガスが第1の中間タンク側に充填され、第2の中間タンク側からガス注入具側に送気を行なうようになっている。
【0007】その後、第1の中間タンクのタンク内圧力が設定圧力状態に達し、ガス充填済みの状態になるt2 時点では再び流路切換え弁が切換え操作され、この第1の中間タンクが送気状態に切換わる。このとき、第2の中間タンクのタンク内圧力は送気後の低圧力状態となっており、ガス充填状態に切換わる。すなわち、図8の(a)中で、S1 の区間は第1の中間タンクが充填される区間で、S2 は開放される区間である。第2の中間タンクはこれに半周期遅れ、同様の動作を行なうようになっている。
【0008】次に、図8(b)を用いて気腹装置からガス注入具側に送気される流量の変化を説明する。時刻t1 において第2の中間タンク側の出口弁の開放動作に伴い送気ガスは第2の中間タンクからガス注入具側に流れ始める。このt1 時点の送気ガスの流量値を最大として、第2の中間タンクのタンク圧力の降下と共にガス注入具側への送気流量も低下する。この時刻t1 においては同時に第1の中間タンクの充填が開始される。
【0009】更に、時刻t2 においては第2の中間タンクからの送気は終了し、代わって第1の中間タンクからの送気が始まるため、気腹装置からガス注入具側に送気されるガス流量は再び最大となる。そして、第1の中間タンク内の圧力降下と共に流量も低下し、t3 において再び第2の中間タンクからの送気動作が行われる。
【0010】また、気腹装置の動作中の腹腔圧の測定は次の方法で行われる。すなわち、第1の中間タンクの圧力降下を同間隔dtで3点測定し、この測定値Pa,Pb,Pcより腹腔圧P2 を計算により求める。そして、この腹腔圧の測定を第1の中間タンクと第2の中間タンクとで交互に行ない、腹腔圧P2 が設定値と等しくなる様に送気制御を行なうようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来構成のものにあっては腹腔圧を測定するために送気を中断する必要はないが、中間タンク1回の開放動作において、タンクの圧力降下に伴い流量が減少する問題がある。そのため、中間タンクの充填圧と同圧力の一定圧力状態で送気し続ける場合に比べて図8(b)の斜線部の面積分の流量が少なくなるので、腹腔内を目的の状態に拡張させる気腹動作に要する時間が長くなる問題がある。
【0012】本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、中間タンクの圧力降下による流量低下の度合いを低減して気腹時間を短縮することができるとともに、腹腔内を目的の状態まで精度よく正確に拡張させることができる気腹装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決する手段】請求項1の発明は供給源から供給される高圧ガスの送気管路中に中間タンクを設け、この中間タンクを介して腹腔内に拡張用の気腹ガスを供給するとともに、前記中間タンク内に充填されたガスが放出される際の前記中間タンクの圧力降下特性にもとづいて腹腔内圧を測定して前記気腹ガスの送気制御を行なう気腹装置において、前記送気管路における前記中間タンクの少なくとも上流側1箇所に設けられた締切弁と、同一圧力、同一温度下で比較した場合の、前記中間タンクを通過するガスの量が、前記中間タンクの容量より大きくなるように、前記締切弁の一回の開通時間を制御するコントローラとを設けたものである。
【0014】請求項2の発明は供給源から供給される高圧ガスの送気管路中に中間タンクを設け、この中間タンクを介して腹腔内に拡張用の気腹ガスを供給するとともに、前記中間タンク内に充填されたガスが放出される際の前記中間タンクの圧力降下特性にもとづいて腹腔内圧を測定して前記気腹ガスの送気制御を行なう気腹装置において、前記送気管路に容量が異なる複数の中間タンクを並列に接続し、各中間タンクの上流側および下流側の各流路にそれぞれ開閉弁を介設するとともに、前記各中間タンクの上流側の開閉弁を開状態、下流側の開閉弁を閉状態に切換えた気腹ガスの充填動作と、前記各中間タンクの上流側の開閉弁を閉状態、下流側の開閉弁を開状態に切換えた気腹ガスの供給動作とを前記各中間タンク毎に位相をずらした状態で制御するコントローラを設けたものである。
【0015】
【作用】請求項1の発明では気腹動作時には締切弁を開放した状態でも中間タンクからの送気ガスの供給を行なわせ、締切弁を閉じた際の中間タンクの圧力変化を測定することにより腹腔圧測定を行うことにより高流量の送気を行い、気腹時間を短縮するようにしたものである。
【0016】また、請求項2の発明では容量が大きい中間タンクからの気腹ガスの供給動作時の最低流量と、容量が小さい中間タンクからの気腹ガスの供給動作時の最低流量との間に差を設けることにより、同容量の複数の中間タンクを使用した場合に比べて高流量の送気動作を行ない、気腹時間を短縮するようにしたものである。
【0017】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1および図2を参照して説明する。図1は気腹装置1全体の概略構成を示すものである。図1中で、2は気腹装置1の送気管路である。
【0018】この送気管路2の入口側にはガス取り入れ口3が設けられている。このガス取り入れ口3にはCO2 ガスが充填された高圧ガスボンベ(供給源)4が接続される。
【0019】ガス取り入れ口3の下流側にはボンベ圧センサ5が設けられ、続いて1次減圧器6、リリーフ弁7が設けられている。リリーフ弁7の下流側には2次減圧器8が接続され、その下流側にはオリフィス9が設けられている。
【0020】また、送気管路2にはオリフィス9の上下流間の差圧を検出する差圧センサ10が取付けられている。この差圧センサ10は例えばマイクロコンピュータおよびその周辺回路によって形成される制御部11に電気的に接続されている。
【0021】さらに、オリフィス9の下流側には電磁開閉弁(締切弁)12が設けられている。この電磁開閉弁12は制御部11に接続されており、この制御部11によって開閉動作が制御されるようになっている。
【0022】また、電磁開閉弁12の下流側には中間タンク13が設けられている。この中間タンク13には圧力センサ14が接続されている。この圧力センサ14は制御部11に電気的に接続されている。さらに、中間タンク13の下流側には圧力スイッチ15が設けられている。この圧力スイッチ15の下流側にはガス出口16が設けられている。
【0023】また、17は注入具である。この注入具17には送気チューブ18の一端部が接続されている。この送気チューブ18の他端部はガス出口16に接続されている。さらに、注入具17の先端は人体の腹壁19を介して腹腔内に刺入されている。
【0024】そして、人体の腹腔内に拡張用の気腹ガスを供給する気腹動作時には中間タンク13内への送気停止時に圧力センサ14によって検出される中間タンク13の圧力降下特性にもとづいて腹腔内圧を測定し、この測定結果にもとづいて制御部11によって電磁開閉弁12を開閉制御して気腹ガスの送気制御を行なうようになっている。
【0025】次に、上記構成の作用について説明する。まず、気腹動作時には高圧ボンベ4から送気管路2内にCO2 の高圧ガスが供給される。このときの高圧ガスの圧力値はボンベ圧センサ5により表示される。そして、この高圧ガスは1次減圧器6により約3barに減圧される。
【0026】なお、このとき1次減圧器6の故障により正常に減圧が行われない場合(例えば5bar以上の高圧ガスが流れる場合)にはリリーフ弁7により高圧ガスは逃がされて安全が確保される。そして、1次減圧器6で約3barに減圧された高圧ガスは続いて2次減圧器8により50〜100mmHgに減圧される。
【0027】さらに、送気管路2内のガスの流れによる、オリフィス9の前後に発生する差圧を差圧センサ10により測定し、この測定値にもとづいて制御部11によって演算を行ない、ガスの流量が求められる。求められたガス流量は図示しない表示装置に表示される。
【0028】また、電磁開閉弁12の動作と中間タンク13に充填される充填ガスの圧力、及び送気管路2内を流れる流量の関係を図2の電磁開閉弁12の動作と中間タンク13の圧力変化を表すタイムチャートを用いて説明する。
【0029】なお、図2の(a)は電磁開閉弁12のON/OFF動作と経過時間の関係、同図の(b)は中間タンク13内の圧力変化と経過時間との関係、同図の(c)は管路2を流れるCO2 ガスの流量と経過時間との関係をそれぞれ表わす。
【0030】まず、時刻t1 でスタートスイッチをONにすると電磁開閉弁12が開操作される。そのため、高圧ガスボンベ4側から1次減圧器6、2次減圧器8を順次介して減圧された送気ガスが中間タンク13内に供給され、中間タンク13の圧力が上昇する。そして、この中間タンク13から送気チューブ18を介して注入具17側に送気ガスが供給され、その流量値が上昇する。
【0031】また、一定時間(例えば4秒)後の時刻t2 に電磁開閉弁12をOFFすると、電磁開閉弁12が閉操作される。そのため、高圧ガスボンベ4側から中間タンク13内への送気ガスの供給が停止されるので、高圧ガスボンベ4のタンク圧は下降し始め、この中間タンク13から送気チューブ18を介して注入具17側に供給される送気ガスの流量もこれに伴い低下する。この時の中間タンク13の圧力変化を圧力センサ14によって同じ時間間隔でPa,Pb,Pcの3点で測定し、この値から腹腔内圧力を演算する。
【0032】更に、一定時間(例えば0.5秒)の経過後のt3 時点で再び電磁開閉弁12をONにして送気を行う。以降、このように送気と腹腔内圧力測定とを交互に繰り返す。このとき、圧力センサ14による測定値が予め設定された腹腔圧に近づくにしたがって電磁開閉弁12のONの時間を順次短くし、圧力センサ14による測定値が設定腹腔圧に達した時点で電磁開閉弁12をOFF操作して送気を停止する。
【0033】また、2次減圧器8の故障等により、送気管路2内の圧力が上昇した場合には圧力センサ14による測定値が50mmHg以上に達した時点で圧力スイッチ15によって強制的に電磁開閉弁12が遮断されて患者の安全が確保される。
【0034】そこで、上記構成のものにあっては気腹動作時には電磁開閉弁12を開放した状態でも中間タンク13から送気チューブ18を介して注入具17側に送気ガスの供給が行なわれ、電磁開閉弁12を閉じた際の中間タンク13の圧力変化を測定することにより腹腔圧測定を行うようにしたので、従来に比べて高流量の送気動作を行なうことができ、気腹時間を短縮することができる。
【0035】また、中間タンク13を1個しか必要としないために、装置全体の構成を簡略化することができるので、コスト低下を図ることができ、コンパクトな装置を実現できる。
【0036】さらに、気腹作業中、圧力センサ14による測定値が予め設定された腹腔圧に近づくにしたがって電磁開閉弁12のONの時間を順次短くし、圧力センサ14による測定値が設定腹腔圧に達した時点で電磁開閉弁12をOFF操作して送気を停止するようにしたので、腹腔内を目的の状態まで精度よく正確に拡張させることができる。
【0037】また、図3および図4は本発明の第2実施例を示すものである。本実施例は図3に示すように気腹装置1の送気管路2に容量が異なる2個の中間タンク21、22を並列に接続したものである。以下、第1実施例と異なる点のみを説明する。
【0038】この場合、送気管路2における2次減圧器8の下流側で、圧力スイッチ15の上流側には一対の分岐管路23と26とが接続されている。そして、一方の第1の分岐管路23に第1の中間タンク21が介設され、他方の第2の分岐管路26に第1の中間タンク21より大きな容積(例えば2倍)に設定された第2の中間タンク22が介設されている。
【0039】また、第1の分岐管路23には第1の中間タンク21の上流側の流路に第1の入口弁(電磁開閉弁)24および下流側の流路に第1の出口弁(電磁開閉弁)25がそれぞれ介設されている。
【0040】さらに、第2の分岐管路26には第2の中間タンク22の上流側の流路に第2の入口弁(電磁開閉弁)27および下流側の流路に第2の出口弁(電磁開閉弁)28がそれぞれ介設されている。
【0041】また、第1の中間タンク21には第1の圧力センサ29、第2の中間タンク22には第2の圧力センサ30がそれぞれ接続されている。そして、以上の各電磁開閉弁(第1の入口弁24、第1の出口弁25、第2の入口弁27、第2の出口弁28)、及び、第1の圧力センサ29、第2の圧力センサ30は全て電気的に制御部(コントローラ)11に接続されている。
【0042】さらに、第1の出口弁25の下流側の分岐管路23と、第2の出口弁28の下流側の分岐管路26とは合流し、ガス出口16に至る。そして、制御部11によって第1の中間タンク21の上流側の入口弁24を開状態、下流側の出口弁25を閉状態に切換えた(或いは第2の中間タンク22の上流側の入口弁27を開状態、下流側の出口弁28を閉状態に切換えた)気腹ガスの充填動作と、第1の中間タンク21の上流側の入口弁24を閉状態、下流側の出口弁25を開状態に切換えた(或いは第2の中間タンク22の上流側の入口弁27を閉状態、下流側の出口弁28を開状態に切換えた)気腹ガスの供給動作とを各中間タンク21、22毎に位相をずらした状態で制御するようになっている。
【0043】次に、上記構成の作用について図4を参照して説明する。なお、図4の(a)は第1の中間タンク21および第2の中間タンク22内の圧力変化と経過時間の関係を表し、実線は第1の中間タンク21の動作、また破線は第2の中間タンク22の動作を表す。また、図4の(b)は同時刻のガス出口16におけるガス流量を表す。
【0044】始めに、第1の中間タンク21および第2の中間タンク22内の圧力の変化について説明する。まず、時刻t1 では既に第2の中間タンク22は充填された状態である。このとき、第1の中間タンク21のタンク内圧力は送気後の低圧力状態となっている。
【0045】この状態で、第2の中間タンク22の上流側の第2の入口弁27を閉状態、下流側の出口弁28を開状態に切換えることにより、第2の中間タンク22内に充填されたガスが送気チューブ18を介して注入具17側に供給され、気腹ガスの供給動作が行なわれる。このとき、第1の中間タンク21は上流側の入口弁24が開状態、下流側の出口弁25が閉状態に切換えられ、この状態で気腹ガスの充填動作が行なわれる。
【0046】さらに、第2の中間タンク22からの気腹ガスの供給動作と第1の中間タンク21への気腹ガスの充填動作とが進むと第1の中間タンク21はガスが充填された状態、第2の中間タンク22のタンク内圧力は送気後の低圧力状態にそれぞれ切換わる。そして、時刻t2 で、ガスが充填された第1の中間タンク21側が気腹ガスの供給動作状態、第2の中間タンク22側が気腹ガスの充填動作状態に切換わる。
【0047】また、腹腔圧力が設定値に近づくまで以上の動作を繰り返しながら送気を行なう。そして、腹腔圧力が設定値に近づくと、第1の中間タンク21のみを用いて充填、開放動作が行なわれる。このとき、腹腔圧力と設定値との差により、t4とt5 の間隔が調整される。
【0048】次に、流量の変化について述べる。時刻t1 からの流量変化は図4の(b)の実線部で表される通り、第2の中間タンク22からの気腹ガスの供給動作の開始と同時に最大流量値q1 に達し、第2の中間タンク22内の圧力の降下に伴い徐々に低下する。
【0049】そして、時刻t2 では気腹ガスの供給流量はq2 点まで低下する。時刻t2 からは第1の中間タンク21からの気腹ガスの供給動作の開始に伴い、再び気腹ガスの供給流量は最大流量値q3 に達する。さらに、第1の中間タンク21の圧力降下に伴い、流量は時刻t3 にはq4 点まで低下する。
【0050】この場合、第2の中間タンク22の容量は第1の中間タンク21より大きな容積(例えば2倍)に設定されているので、第1の中間タンク21からの気腹ガスの供給動作時の最低流量q4 と、第2の中間タンク22からの気腹ガスの供給動作時の最低流量q2 との間に差が生じる。そして、第2の中間タンク22からの気腹ガスの供給動作時のガス流量は図4の(b)中の斜線部に示す面積分が多くなる。
【0051】また、腹腔圧が設定値に近づくと前述の通り気腹ガスの供給動作は第1の中間タンク21のみにより行われる。このとき、第1の中間タンク21は第2の中間タンク22より容量が小さい(例えば1/2)ので、過送気とならず腹腔圧をオーバーしない適正な送気が行なえる。
【0052】そこで、上記構成のものにあっては第2の中間タンク22の容量を第1の中間タンク21より大きな容積(例えば2倍)に設定して第1の中間タンク21からの気腹ガスの供給動作時の最低流量と、第2の中間タンク22からの気腹ガスの供給動作時の最低流量との間に差を設け、第2の中間タンク22からの気腹ガスの供給動作時のガス流量を図4の(b)中の斜線部に示す面積分が多くなるようにしたので、同容量の2個の中間タンクを使用した場合に比べて高流量の送気動作を行なうことができ、気腹時間を短縮することができる。
【0053】さらに、腹腔圧が設定値に近づくと前述の通り気腹ガスの供給動作は第2の中間タンク22より容量が小さい例えば1/2の容量の第1の中間タンク21のみにより行なうことができるので、過送気とならず腹腔圧をオーバーしない適正な送気が行なえ、腹腔内を目的の状態まで精度よく正確に拡張させることができる。
【0054】また、図6は本発明の第3の実施例を示すものである。本実施例は第1実施例の気腹装置1の送気管路2における中間タンク13の下流側に第2の開閉弁12´を追加したものである。
【0055】次に、上記構成の作用について図6を参照して説明する。なお、図6の(a)は電磁開閉弁12のON/OFF動作と経過時間との関係、同図の(b)は第2の電磁開閉弁12´のON/OFF動作と経過時間との関係、同図の(c)は中間タンク13内の圧力変化と経過時間との関係、同図の(d)は送気管路2内を流れるCO2 ガスの流量と経過時間との関係をそれぞれ表わす。
【0056】腹腔圧の測定動作は次の通りである。まず、時刻t1 でスタートスイッチをONにすると電磁開閉弁12が開となり、中間タンク13内のタンク圧は2次減圧器8の減圧値(50〜100mmHg)まで上昇する。
【0057】そして、圧力センサ14によって中間タンク13内のタンク圧が規定値(例えば90mmHg)まで上昇した状態が検出された時点t2 で、電磁開閉弁12を閉じ、第2の電磁開閉弁12´を開く。この結果、中間タンク13内に充填されたガスが開放され、タンク圧が下降する。
【0058】この時の中間タンク13の圧力変化(下降特性)を圧力センサ14によってPa,Pb,Pcの3点で測定し、この値から制御部11により腹腔圧を計算する。上記測定点Pa,Pb,Pcの間隔は中間タンク13のタンク圧の降下特性より定まる。例えば、中間タンク13の充填圧を90mmHgとした場合、基準点1を80mmHg、基準点2を60mmHgにそれぞれ設定する。そして、この基準点1の測定点Paから基準点2の測定点Pbである60mmHgまで降下する時間を測定し、この時間より、PaとPbとの間の間隔と等間隔で、PbとPcとの間の間隔を決定する。なお、時刻t3 で第2の電磁開閉弁12´を閉じる事により、腹腔圧の測定動作が終了する。
【0059】また、腹腔圧が設定値に達していない場合には次の送気動作が行なわれる。この送気動作では、時刻t4 で電磁開閉弁12,12´とも開操作し、CO2 ガスを腹腔内に送る。そして、時刻t5 で電磁開閉弁12,12´共閉じて送気を終了する。
【0060】腹腔圧が設定値に達するまでは、この様に腹腔圧測定と送気動作とを繰り返す。ここで、t4 とt5 との間隔は、腹腔圧と設定値との差により決まり、その差が大きければ長く、その差が小さいと短くなる。そして、腹腔圧が設定値に達した時点で、電磁開閉弁12を閉じ、第2の電磁開閉弁12´を開いて腹腔圧を監視する動作となる。
【0061】また、腹腔圧の監視動作中、腹腔圧が設定値よりも下がった場合には、再び送気動作が再開される。なお、t3 からt4 の間の動作は省略することも可能である。
【0062】さらに、t4 とt5 との間隔の最低値は中間タンク13に充填したガスを開放した際に腹腔内に流れるガスの量(図6の(c)におけるt2 からt2'の間に流れる量)より、t4 からt5 の間で流れるガスの量が大きくなる様な値に設定されている。
【0063】そこで、上記構成のものにあっては中間タンク13の前後に電磁開閉弁12,12´を配して、一旦中間タンク13内を2次減圧器8の減圧値まで充填するようにしているので、内部通路の流路抵抗の大きさがどのような値の注入具17を接続した場合でも腹腔圧の測定動作時における基準点1と2の間を所望の値に設定することができ、第1実施例の場合に比べて精度の高い測定が可能となる。
【0064】ここで、第1実施例の場合には腹腔圧の測定動作時における基準点1を低い値(例えば50mmHg)にする必要が生じることがあり、この場合には算出した腹腔圧の精度が低下するおそれがある。
【0065】すなわち、図2において、t2 時点より中間タンク13内のタンク圧は降下するが、このt2 時点でのタンク圧は、ガスを流している間の中間タンク13内の圧力である。これは、主に注入具17内の流れの抵抗により、値が大きく変わる。
【0066】例えば、注入具17内の流れの抵抗の小さい場合には中間タンク13内のタンク圧は小さく、抵抗の大きい場合には中間タンク13内のタンク圧は大きくなる。また、注入具17内の流れの抵抗が小さい場合で2次減圧器8の減圧値の設定値が100mmHgの場合、t2 時点での中間タンク13内のタンク内圧は約50mmHgとなり、例えば前記基準点1を50mmHg、基準点2を40mmHgに下げる必要が生じる。そのため、この場合には本実施例のように基準点1を80mmHg、基準点2を60mmHgに設定した場合に比較して決定するPa,Pb,Pc間の間隔値の誤差が大きくなるおそれがあるので、算出した腹腔圧の誤差が大きくなることがある。
【0067】その結果、本実施例のように中間タンク13の前後に電磁開閉弁12,12´を配し、一旦中間タンク13内を2次減圧器8の減圧値まで充填することにより、内部通路の流路抵抗の大きさがどのような値の注入具17を接続した場合でも腹腔圧の測定動作時における基準点1と2の間を所望の値に設定することができ、精度の高い測定が可能となる。
【0068】また、図7は第3実施例の変形例を示すものである。これは、一端部が気腹装置1の送気管路2における電磁開閉弁12の上流側に連結され、他端部が第2の電磁開閉弁12´の下流側に連結されたバイパス管路41を設け、このバイパス管路41に第3の電磁開閉弁42を介設させたものである。
【0069】ここで、バイパス管路41は送気管路2の主通路に比べて高流量に設定されている。例えば、バイパス管路41の流量は16l/min.、送気管路2の主通路の流量は2l/min.に設定されている。この場合、電磁開閉弁12,42内の絞りにより、各管路2,41の流量が設定されている。なお、バイパス通路41の上流側の連結端部と2次減圧器8との間には流量計43が介設されている。
【0070】次に、上記構成の作用について説明する。まず、前述の腹腔圧測定動作(図6中のt1 〜t3 の動作)は送気管路2の主通路側で行なわれる。さらに、図6中のt4 からt5 の動作はバイパス管路41と送気管路2の主通路とを切換えて行なわれる。すなわち、腹腔圧と設定圧との差が大きい場合には高速で送気する必要があるため、バイパス管路41が選択される。この場合には図6の(d)中のQの値が16l/min.となる。
【0071】また、腹腔圧と設定圧との圧力差が小さい場合には腹腔圧が設定値を超えることを防止するために流量を落とす必要があり、送気管路2の主通路側が選択される。この場合には図6の(d)中のQの値が2l/min.となる。
【0072】そこで、上記構成のものにあっては送気管路2の主通路に比べて高流量に設定されたバイパス管路41を設け、必要に応じて送気管路2の主通路とバイパス管路41とを切換えて使用可能にしたので、中間タンク13の圧力降下による流量低下の度合いを低減して気腹時間を短縮することができるとともに、腹腔内を目的の状態まで精度よく正確に拡張させることができ、より高速で精度の高い気腹が可能となる。
【0073】なお、本実施例では送気管路2の主通路に1本のバイパス管路41を連結した硬性のものを示したが、送気管路2の主通路に複数本、例えば2本のバイパス管路を連結し、第1のバイパス管路の流量を16l/min.、第2のバイパス管路の流量を8l/min.、送気管路2の主通路の流量を2l/min.にそれぞれ設定して更に効果を上げる構成にしても良い。さらに、流量計43は熱式の質量流量計を用いることも可能である。
【0074】また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、第2の実施例のように第1の中間タンク21の容量と第2の中間タンク22の容量とに差を設ける代わりに、充填圧力に差を設ける(例えば第1の中間タンク21の充填圧は50mmHg、第2の中間タンク22は100mmHg)構成にしても同様の効果を実現できる。
【0075】また、第1の中間タンク21と第2の中間タンク22の圧力は同じにし、高速送気が必要な際には、両者共高圧で充填し、腹腔圧が設定値に近づいた状態で、両者共低圧で充填することにより、より効率的な気腹が実現できる。ここで、充填圧の調節は例えば入口弁24、27の開時間を変化させて行なう。さらに、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0076】
【発明の効果】中間タンクの圧力降下による流量の低下をなくして、気腹時間を短縮することができるとともに、腹腔内を目的の状態まで精度よく正確に拡張させることができる。




 

 


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