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発明の名称 内視鏡の吸引制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−70880
公開日 平成6年(1994)3月15日
出願番号 特願平4−301931
出願日 平成4年(1992)11月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 二木 泰行
要約 目的
本発明は、手指の力を格別に必要とせず、簡単に吸引操作でき、かつ、外部へ体液等が飛散するおそれがないうえ、非吸引操作時には吸引チャンネルの先端から無用に吸引がかかるおそれがなく、かつ、吸引量を微調整できることを最も主要な特徴とする。

構成
内視鏡の吸引チャンネル7に接続されるシリンダ8内の吸引チャンネル7と吸引孔17との間に弁体10を設け、この弁体10を閉塞する第1の位置と開放する第2の位置との間を移動可能なピストン体12を設けるともに、無操作時はピストン体12を第1の位置に保持するゴムばね15を設け、シリンダ8内と外気とをピストン体12の位置にかかわらず連通させたものである。
特許請求の範囲
【請求項1】 内視鏡の吸引チャンネルに接続されるシリンダと、該シリンダに形成された吸引孔と、前記シリンダ内において前記吸引チャンネルと前記吸引孔との間に設けられた弁手段と、該弁手段を閉塞する第1の位置と開放する第2の位置との間を移動可能であるピストン体と、無操作時は該ピストン体を前記第1の位置に保持する付勢手段と、前記シリンダ内と外気とを前記ピストン体の位置にかかわらず連通させる連通路とを備えたことを特徴とする内視鏡の吸引制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は体腔内の汚物や体液等を内視鏡の吸引チャンネルを通して吸引する吸引操作を行なう内視鏡の吸引制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に内視鏡の操作部には吸引制御装置が設けられており、この吸引制御装置を操作して体腔内の汚物や体液等を吸引チャンネルを通して体腔外に吸引できるようになっている。
【0003】従来、この種の吸引制御装置としては、例えば、実公昭63−24890号公報に示されている構成のものが知られている。これは、内視鏡の操作部に突設された吸引制御装置にリーク孔が形成されている。そして、無操作時にはこのリーク孔を介して外気が吸引装置側に吸引され、このリーク孔を手指で塞ぐことによって、内視鏡挿入部先端より、体腔内の体液等を吸引するようになっている。
【0004】また、例えば、実公昭60−15523号公報の吸引操作装置には内視鏡の鉗子挿入管から分岐させた吸引路にピストン体を設け、無操作時にはこのピストン体が吸引路を閉じる位置で保持され、このピストン体を指で押すことで吸引操作を行なう構成にしたものが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、手指でリーク孔を塞ぐ装置では例えばリーク孔に異物が詰まった場合には手指でリーク孔を塞ぐ吸引操作をしなくても常にチャンネル先端から吸引がかかっている状態で保持されるおそれがある。さらに、吸引操作時にリーク孔を塞いでいる指が吸引された体液等で汚れたり、外部へ飛散するおそれがある。
【0006】また、ピストン体を手指で押すことにより、吸引操作する装置では長時間吸引操作している場合には、術者の手指が非常に疲れるおそれがある。さらに、吸引量の微調整も困難なものとなる問題がある。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、手指の力を格別に必要とせず、触れるだけで簡単に吸引操作ができ、かつ、外部へ体液等が飛散するおそれがないうえ、吸引操作していない場合には吸引チャンネルの先端から無用に吸引がかかるおそれがなく、かつ、吸引量の微調整もできる内視鏡の吸引制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は内視鏡の吸引チャンネルに接続されるシリンダと、該シリンダに形成された吸引孔と、前記シリンダ内において前記吸引チャンネルと前記吸引孔との間に設けられた弁手段と、該弁手段を閉塞する第1の位置と開放する第2の位置との間を移動可能であるピストン体と、無操作時は該ピストン体を前記第1の位置に保持する付勢手段と、前記シリンダ内と外気とを前記ピストン体の位置にかかわらず連通させる連通路とを備えたものである。
【0009】
【作用】リーク孔を手指で塞いだ場合には吸引孔と吸引チャンネルとの流路を開閉する弁手段、ピストン体の付勢手段、ピストン体、シリンダ間に囲まれた閉塞空間の空気を吸引孔より吸引させて減圧させ、大気圧より低圧状態に変化させることにより、ピストン体の付勢手段を弾性変形させる。この付勢手段の弾性変形にともないピストン体をシリンダの軸方向に移動させ、このピストン体の動作にともない弁手段を開操作して吸引チャンネルと吸引孔との間を連通させ、挿入部先端より体液等を吸引する。また、リーク孔をほとんど塞いだが少々リークしている状態の時は完全にリーク孔を塞いだ時より、外気と閉塞空間内との間の圧力差が少ないため、完全にリーク孔を塞いだ時より挿入部先端から弱い吸引圧で吸引することができる。また、リーク孔を塞いでいない時、または、リーク孔を塞いだ状態から塞いでいない状態にした時は、吸引孔と外気がリーク孔を通じて連通され、閉塞空間の内圧と大気圧との圧力差がほとんどなくなるため、付勢手段の付勢力によりピストン体が移動し、弁手段が閉操作されて挿入部先端より吸引はかからないようにしたものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図5を参照して説明する。図2は第1実施例の吸引制御装置を備えた内視鏡の概略構成を示すものである。図2中で、1は体腔内に挿入される細長の挿入部である。
【0011】この挿入部1の基端部には握り部2が設けられている。さらに、この握り部2の後端には操作部3が設けられている。この操作部3の後端には接眼部4が設けられている。
【0012】また、操作部3には挿入部1の先端部側を湾曲操作するための湾曲操作レバー5および吸引制御装置6が設けられている。そして、この吸引制御装置6の操作にともない挿入部1内に形成された処置具チャンネルを図1に示す吸引チャンネル7を介して吸引するようになっている。
【0013】さらに、吸引制御装置6には図1に示すように内視鏡の吸引チャンネル7に接続されるシリンダ8が設けられている。このシリンダ8の下部には小径な連結部が形成されており、この連結部に吸引チャンネル7の一端部が連結されている。
【0014】また、シリンダ8内には上面開口部から内筒9が着脱自在に嵌合されている。この内筒9の上部には操作部3の外部側に突出状態で保持される突出部9aが設けられている。さらに、この突出部9aの側部にはパイプ状の吸引口金部17が突設されている。この口金部17の先端の接続部18には図示しない吸引ポンプ等の吸引装置に接続される吸引チューブ19が連結され、吸引ポンプの吸引力で体腔内の汚物や体液等を吸引するようになっている。
【0015】また、内筒9の下端部にはシリンダ8内に挿入される嵌合部9bが設けられている。そして、この嵌合部9bの下端部にはゴム等の弾性材からなるほぼ円筒状の弁体(弁手段)10が設けられている。
【0016】この弁体10の下部には内筒9の下面開口部を閉塞するドーム状の閉塞膜10aが設けられている。この閉塞膜10aの中央部には閉塞膜10aの弾性変形によって開閉可能なスリット11が形成されている。
【0017】さらに、内筒9内には吸引操作用の棒状のピストン体12がこの内筒9の軸方向に所定ストローク量、すなわち弁体10を閉塞する第1の位置と開放する第2の位置との間だけ進退自在に設けられている。この場合、ピストン体12には上部側にほぼ円柱状のリーク流路調整部12aが形成されており、このリーク流路調整部12aの下方に下面が開口された円筒部12bが形成されている。この円筒部12bの上部側の外周面には筒内に連通する開口部12cが形成されている。
【0018】また、ピストン体12の頂部にはフランジ部13が形成されているとともに、リーク孔14が形成されている。この場合、ピストン体12の頂部中央にはリーク孔14の一端側の開口部が形成されている。このリーク孔14の他端側の開口部はピストン体12のリーク流路調整部12aの外周面に形成されている。
【0019】さらに、ピストン体12の頂部にはフランジ部13の下側に無操作時はピストン体12を第1の位置に保持する略円筒状のゴムばね(付勢手段)15が装着されている。このゴムばね15の下端部は内筒9の突出部9aの外周面に形成されたゴムばね固定溝9cに嵌着されている。
【0020】また、ピストン体12の無操作時には弁体10と、ゴムばね15と、ピストン体12と、内筒9とにかこまれ、吸引口金部17内の吸引孔と連通される閉塞空間16が形成され、この閉塞空間16がリーク孔14を介して外部側に連通されている。
【0021】さらに、内筒9の突出部9aにはゴムばね固定溝9cの上方にピストン体12の押し込み操作位置を規制するストッパ部9dが形成されている。そして、ピストン体12がこのストッパ部9dに当接される第2の位置まで移動すると、このピストン体12の円筒部12bの下端部によって弁体10のスリット11が図5に示すように開操作され、閉塞膜10aが開放されるようになっており、この状態で吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間がピストン体12の円筒部12b、開口部12c、閉塞空間16を介して連通されるようになっている。
【0022】また、ストッパ部9dの上縁部には切欠溝9eが形成されている。そして、ピストン体12がこのストッパ部9dに当接される第2の位置まで移動した状態でこの切欠溝9eを介してゴムばね15と内筒9の上端部との間の閉空間がリーク孔14側と連通されている。
【0023】なお、図3および図4は内視鏡の操作部3の内部構成を示すものである。図3および図4中で、21は操作部本体である。この操作部本体21には湾曲操作用の湾曲操作ユニット22の装着用の第1の開口部21aおよびユニバーサルコード34の連結用の第2の開口部21bがそれぞれ形成されているとともに、湾曲操作ユニット22の取り付けフランジ23が形成されている。
【0024】そして、操作部本体21の第1の開口部21aには湾曲操作ユニット22が嵌着されている。この湾曲操作ユニット22は第1の開口部21aに嵌合させた後、操作部本体21に固定したL字状の屈曲板31と湾曲操作ユニット22との間が固定ねじ32によって結合されている。この場合、湾曲操作ユニット22の雌ねじ部の深さは固定ねじ32を最後迄、締め込んでも必ず屈曲板31と湾曲操作ユニット22との間に隙間Sが形成されるように設定されている。
【0025】また、湾曲操作ユニット22には水密カバー24が捩じ込み状態で装着されている。さらに、水密カバー24の外側には外装カバー25が装着されている。この外装カバー25はナット26によって水密カバー24に固定されている。
【0026】また、外装カバー25には湾曲操作ユニット22に形成された係止用凹部27に係止される係止片28が設けられている。そして、係止用凹部27と係止片28とが係止されることにより、外装カバー25の回転位置が規制され、その外装カバー25の外表面の標識の向きが常に定まるようになっている。
【0027】さらに、外装カバー25および水密カバー24には支軸装着孔が形成されている。そして、これらの支軸装着孔には支軸29が挿入されており、この支軸29の内端部には湾曲操作用の操作ワイヤが巻き付けられるドラム30が固定されている。
【0028】また、湾曲操作ユニット22の第2の開口部21bには略筒状のカバー部材33が嵌着されている。このカバー部材33の中心孔にはユニバーサルコード34の連結端部が挿入されている。そして、このユニバーサルコード34の連結端部は操作部本体21に固定した支持プレート37に支持された連結口金36にナット35によって捩じ込み固定されている。
【0029】さらに、支持プレート37は支柱38を介して湾曲操作ユニット22に固定されている。そして、操作部本体21の組み立て時には屈曲板31に湾曲操作ユニット22が固定ねじ32によって結合され、屈曲板31と湾曲操作ユニット22との間に隙間Sが形成されたのち、ユニバーサルコード34側のカバー部材33を第2の開口部21bに嵌め、ナット35を締め付けることにより、湾曲操作ユニット22が操作部本体21の取り付けフランジ23に突き当てられ、完全に操作部本体21に固定されるようになっている。
【0030】次に、上記構成の作用について説明する。まず、内視鏡の非吸引操作時には吸引制御装置6はゴムばね15のばね力によってピストン体12が図1に示すようにシリンダ8内から外部側に突設された状態で保持される。
【0031】このとき、弁体10のスリット11は閉塞膜10aの弾力によって閉塞状態で保持される。この状態では吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間の連通が遮断状態で保持されるとともに、リーク孔14が閉塞空間16を介して吸引口金部17内の吸引孔と連通される。そのため、吸引口金部17内の吸引孔側にはリーク孔14を介して外気が吸引され、吸引チャンネル7は非吸引状態で保持される。
【0032】また、リーク孔14が手指で塞がれた場合には閉塞空間16の空気が吸引器によって吸引口金部17内の吸引孔側に吸引される。そのため、閉塞空間16内が外気よりも低圧になるので、ゴムばね15が図5に示す屈曲状態に弾性変形される。
【0033】そして、このときのゴムばね15の弾性変形動作にともないピストン体12がシリンダ8内に押し込み操作される方向に移動し、このピストン体12の動作にともない弁体10のスリット11が押し開かれる。この状態では吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間が連通状態に切換え操作されるので、吸引口金部17内の吸引孔側には吸引チャンネル7を介して体腔内の汚物や体液等が吸引される。
【0034】また、リーク孔14から手指が離れると、外気がリーク孔14を介して閉塞空間16内に導入される。この場合にはゴムばね15のばね力によってピストン体12が図1に示すようにシリンダ8内から外部側に突設された状態に復帰されるとともに、弁体10のスリット11は閉塞膜10aの弾力によって閉塞される。そのため、吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間の連通が遮断されるとともに、リーク孔14が閉塞空間16を介して吸引口金部17内の吸引孔と連通され、吸引口金部17内の吸引孔側にはリーク孔14を介して外気が吸引されて吸引チャンネル7は非吸引状態で保持される。
【0035】そこで、上記構成のものにあってはリーク孔14を手指で塞ぐことにより、閉塞空間16の空気を吸引器によって吸引口金部17内の吸引孔側に吸引し、閉塞空間16内を外気よりも低圧にしてゴムばね15を図5に示す屈曲状態に弾性変形させ、このときのゴムばね15の弾性変形動作にともないピストン体12をシリンダ8内に押し込み操作して弁体10のスリット11を押し開き、吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間を連通状態に切換え操作することができる。
【0036】そのため、リーク孔14を手指で塞ぐだけで吸引操作を開始させることができるので、従来のように手指の力でピストン体12を押し込み操作する場合に比べて小さい力で簡単に吸引操作ができ、長時間吸引操作する場合の術者の手指の疲れを防止することができる。
【0037】また、リーク孔14における吸引口金部17内の吸引孔側の出入口をリーク流路調整部12aの上側に配置したので、吸引した液体、汚物等がリーク孔14まで届くことが少なくなる。そのため、リーク孔14を介して外部側に吸引物が飛散したり、指ぬれしたりすることを防止することができる。
【0038】また、手指でリーク孔14を塞ぐ際に、その塞ぐ面積を調整し、少々リークさせたり、完全に塞いだりすることで、スリット11の開閉面積を調整すると同時に閉塞空間16の内圧を調整することができるので、内視鏡の挿入部1の先端からの吸引量を調整することができる。
【0039】さらに、操作部本体21の組み立て時には屈曲板31に湾曲操作ユニット22が固定ねじ32によって結合され、屈曲板31と湾曲操作ユニット22との間に隙間Sが形成されたのち、ユニバーサルコード34側のカバー部材33を第2の開口部21bに嵌め、ナット35を締め付けることにより、湾曲操作ユニット22が操作部本体21の取り付けフランジ23に突き当てられ、完全に操作部本体21に固定されるようにしたので、湾曲操作ユニット22の外装カバー25が操作部本体21に斜めに組み付けられることを防止することができる。
【0040】また、図6(A)、(B)は本発明の第2実施例を示すものである。これは、第1実施例のピストン体12の先端に先細状の凸部41を設けたものである。この場合にはピストン体12が吸引位置まで押し込み操作される際に、ピストン体12の先端の先細状の凸部41によって弁体10のスリット11に直接的にピストン体12の押し込み操作力を作用させることができる。そのため、弁体10のスリット11を開操作する際に、ピストン体12の押し込み操作力を弁体10のスリット11に有効に作用させることができるので、例えば弁体10がシリコンゴムによって形成され、弁体10のスリット11が密着している場合でも簡単に弁体10のスリット11を開操作することができる。
【0041】また、図7および図8は本発明の第3実施例を示すものである。これは、第1実施例の棒状のピストン体12に代えて上部側のほぼ円柱状のリーク流路調整部52の下方に断面形状が略X字状の押し込み操作部53が形成されたピストン体51を設けたものである。この場合、押し込み操作部53の下端部には先細状の凸部54が形成されている。
【0042】そこで、上記構成のものにあってはピストン体51が吸引位置まで押し込み操作される際に、ピストン体51の先端の先細状の凸部54によって弁体10のスリット11に直接的にピストン体51の押し込み操作力を作用させることができる。そのため、弁体10のスリット11を開操作する際に、ピストン体51の押し込み操作力を弁体10のスリット11に有効に作用させることができるので、弁体10のスリット11が密着している場合でも簡単に弁体10のスリット11を開操作することができる。
【0043】また、図9(A)、(B)は本発明の第4実施例を示すものである。これは、第1実施例の弁体10の閉塞膜10aの内面におけるスリット11の両側に、このスリット11の延設方向に対して略垂直方向に凸部61を形成したものである。
【0044】この場合にはピストン体12が吸引位置まで押し込み操作される際に、ピストン体12の円筒部12bの先端部によって弁体10のスリット11の両側の凸部61にピストン体12の押し込み操作力を比較的大きく作用させることができる。そのため、弁体10のスリット11を開操作する際に、ピストン体12の押し込み操作力を弁体10のスリット11に有効に作用させることができるので、弁体10のスリット11が密着している場合でも簡単に弁体10のスリット11を開操作することができる。
【0045】また、図10(A)、(B)は本発明の第5実施例を示すものである。これは、第1実施例の弁体10の閉塞膜10aの内面におけるスリット11の両端部に略半球状の凸部62を形成したものである。
【0046】この場合にはピストン体12が吸引位置まで押し込み操作される際に、ピストン体12の円筒部12bの先端部によって弁体10のスリット11の両端部の凸部62にピストン体12の押し込み操作力を比較的大きく作用させることができる。そのため、弁体10のスリット11を開操作する際に、ピストン体12の押し込み操作力を弁体10のスリット11に有効に作用させることができるので、弁体10のスリット11が密着している場合でも簡単に弁体10のスリット11を開操作することができる。
【0047】また、図11および図12は本発明の第6実施例を示すものである。図11中で、71は内視鏡の吸引チャンネル7に接続されるシリンダである。このシリンダ71の下部には小径な連結部が形成されており、この連結部に吸引チャンネル7の一端部が連結されている。シリンダ71内にはピストン体70が着脱自在に嵌合されている。
【0048】さらに、シリンダ71の内側には小径な弁座72が設けられている。また、ピストン体70の下端部にはシリンダ71の弁座72よりも若干小径な弁体構成部(弁手段)70aが形成されている。この弁体構成部70aの外周面にはOリング嵌合溝70bが形成されており、このOリング嵌合溝70b内に弁座72と接離可能に圧接されるOリング73が嵌着されている。そして、このOリング73がシリンダ71の弁座72に圧接された場合には弁座72の上側流路と下側流路との間の流通が遮断された状態でシールされるようになっている。
【0049】また、ピストン体70には弁体構成部70aの上側にコイルばね装着溝70cが形成されている。このコイルばね装着溝70cにはコイルばね74が装着されている。さらに、このコイルばね装着溝70cの下端部にはこのコイルばね装着溝70cに沿ってピストン体70の軸心方向に移動自在なばね座75が装着されている。このばね座75はシリンダ71の内周面に形成された段差状の突き当て部76に係脱可能に突き当てられている。
【0050】また、ピストン体70の上部には略リング状のゴムばね(付勢手段)77が設けられている。このゴムばね77のリングの内周部位はピストン体70の上部に嵌着されてシールされている。さらに、ゴムばね77のリングの外端部はシリンダ71の上端部に形成されたゴムばね77の取り付け凹部内に嵌着された状態でシールされている。
【0051】また、シリンダ71の上部にはリーク孔78が設けられている。この場合、シリンダ71の上面にはリーク孔78の一端側の開口部が形成されている。このリーク孔78の他端側の開口部はシリンダ71のゴムばね77の取り付け凹部の下方のシリンダ71の内周面に形成されている。さらに、シリンダ71の側面には吸引器につながる吸引孔79が設けられている。
【0052】次に、上記構成の作用について説明する。まず、内視鏡の非吸引操作時にはゴムばね77のばね力によってピストン体70が図11に示すようにシリンダ71内から外部側に突設された状態で保持される。
【0053】このとき、弁体構成部70aのOリング73がシリンダ71の弁座72に圧接され、Oリング73とシリンダ71の弁座72との圧接部によって弁座72の上側流路と下側流路との間の流通が遮断された状態で保持される。この状態では吸引チャンネル7側と吸引孔79との間の連通が遮断状態で保持されるとともに、リーク孔78側と吸引孔79との間がシリンダ71内の弁座72の上側流路を介して連通状態で保持される。そのため、吸引孔79側にはリーク孔78を介して外気が吸引され、吸引チャンネル7は非吸引状態で保持される。
【0054】また、リーク孔78が図12に示すように手指で塞がれた場合にはシリンダ71内の弁座72の上側流路内の空気が吸引器によって吸引孔79側に吸引される。そのため、シリンダ71内の弁座72の上側流路内が外気よりも低圧になるので、ゴムばね77が図12に示す屈曲状態に弾性変形される。
【0055】そして、このときのゴムばね77の弾性変形動作にともないピストン体70がシリンダ71内に押し込み操作される方向に移動し、このピストン体70の動作にともない弁体構成部70aのOリング73がシリンダ71の弁座72から離間される。この状態では吸引チャンネル7側と吸引孔79との間が連通状態に切換え操作されるので、吸引孔79側には吸引チャンネル7を介して体腔内の汚物や体液等が吸引される。
【0056】そこで、上記構成のものにあってはリーク孔78を手指で塞ぐことにより、シリンダ71内の弁座72の上側流路内の空気を吸引器によって吸引孔79側に吸引し、シリンダ71内の弁座72の上側流路内を外気よりも低圧にしてゴムばね77を図12に示す屈曲状態に弾性変形させ、このときのゴムばね77の弾性変形動作にともないピストン体70をシリンダ71内に押し込み操作して弁体構成部70aのOリング73をシリンダ71の弁座72から離間させ、吸引チャンネル7側と吸引孔79との間を連通状態に切換え操作することができる。
【0057】そのため、第1実施例と同様にリーク孔78を手指で塞ぐだけで吸引操作を開始させることができるので、従来のように手指の力でピストン体70を押し込み操作する場合に比べて小さい力で簡単に吸引操作ができ、長時間吸引操作する場合の術者の手指の疲れを防止することができる。
【0058】また、図13(A),(B)は本発明の第7実施例を示すものである。これは、第1実施例とは異なる構成のピストン体81およびゴムばね82を設けたものである。すなわち、この実施例のピストン体81には上部側にほぼ円柱状の押圧操作部81aが形成されており、この押圧操作部81aの下方に下面が開口された円筒部81bが形成されている。この円筒部81bの上部側の外周面には筒内に連通する周面開口部81cが形成されている。
【0059】ここで、ピストン体81の円筒部81b内には下面開口部81dと周面開口部81cとの間を連通する連通孔81eが形成されている。この連通孔81eの上部にはこの連通孔81e内の吸引流体の流れを周面開口部81c側に向けて導くガイド面81fが形成されている。このガイド面81fはピストン体81の軸方向と直交する方向に沿って形成されている。
【0060】さらに、ピストン体81の周面開口部81cの上端部、すなわちガイド面81fの端縁部はピストン体81が図13(A)に示されているように非吸引操作位置で保持されている状態では内筒9に設けられた吸引口金部17内の吸引孔の入口83の下端部83a位置よりも下(吸引チャンネル7)側に配置されるように設定されている。
【0061】また、ピストン体81の頭部外周面にはゴムばね82の取り付け溝81gが形成されている。そして、このピストン体81の取り付け溝81gにはピストン体81の周囲を覆う略円筒状のゴムばね82の上端部が固定されている。
【0062】このゴムばね82の筒壁部には大気を吸引するための複数のリーク孔84が形成されている。そして、ピストン体81はこのゴムばね82の弾性力により図13(A)に示す定位置(非吸引操作位置)に戻る方向に付勢されている。
【0063】なお、弁体10は低摩擦剤、例えば信越化学工業(株)製KE7019−U(商品名)を混合させたシリコンゴム等の弾性材によって形成されている。また、吸引口金部17を内筒9とは別体の独立部品によって形成し、この別体の吸引口金部17の根元部を内筒9に形成された吸引口金部17の取り付け口内に嵌着状態で固定する構成にしても良い。
【0064】次に、上記構成の作用について説明する。まず、内視鏡の非吸引操作時には吸引制御装置6はゴムばね82のばね力によってピストン体81が図13(A)に示すようにシリンダ8内から外部側に突設された状態で保持される。
【0065】このとき、弁体10のスリット11は閉塞膜10aの弾力によって閉塞状態で保持され、吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間の連通が遮断状態で保持される。この状態ではリーク孔84が吸引口金部17内の吸引孔と連通状態で保持されるので、吸引口金部17を経て、内筒9内に加えられる吸引圧により、リーク孔84を介して外気が吸引される。
【0066】また、体腔内の汚物や体液等を吸引する場合はピストン体81の押圧操作部81aを押し、ゴムばね82の弾性力に抗してピストン体81を押し込む。このとき、図13(B)に示すように内筒9の上端部にゴムばね82が接するため、リーク孔84と吸引口金部17内の吸引孔との間の連通が遮断され、リーク孔84より大気を吸引器へ吸引する動作が遮断される。
【0067】そして、押しこまれたピストン体81の下端部が弁体10の閉塞膜10aのスリット11を押し開くことにより、吸引チャンネル7側と吸引口金部17内の吸引孔との間がピストン体81の連通孔81eを介して連通され、体腔内の汚物や体液を吸引することができる。
【0068】このとき、吸引器の吸引圧力により吸引される汚物等の流れは比較的高速状態で吸引チャンネル7内を通過し、ピストン体81の連通孔81e内に導入される。さらに、この連通孔81e内の汚物等の流れはガイド面81fに当接し、連通孔81e内におけるピストン体81の軸方向に沿う速度は減速される。そして、汚物等の流れは減速された状態で、ピストン体81の周面開口部81cから内筒9内に流出される。
【0069】ここで、吸引口金部17内の吸引孔の入口83の下端部83a位置はピストン体81の周面開口部81cの上端部の位置よりもリーク孔84側に配置されているので、吸引された汚物等は全て吸引口金部17内に吸引され、リーク孔84から外部への汚物等の飛び出しが防止される。
【0070】また、ピストン体81の押圧操作部81aを押す動作を止めるとゴムばね82の弾性力により図13(A)に示す元の定位置に戻るが、ピストン体81が定位置に戻る前の過渡状態では慣性力等により、汚物等の流れは吸引チャンネル7よりピストン体81の連通孔81e内へ勢い良く流出して来る。この場合でも汚物等の流れは連通孔81eの上端のガイド面81fに当接して減速されるので、吸引された汚物は全て吸引口金部17内に吸引され、リーク孔84より外気へ飛び出すことはない。
【0071】そこで、上記構成のものにあっては内視鏡の吸引操作時には吸引器の吸引圧力により吸引される汚物等の流れは比較的高速状態で吸引チャンネル7内を通過し、ピストン体81の連通孔81e内に導入されたのち、この連通孔81e内の汚物等の流れがガイド面81fに当接した際に、連通孔81e内におけるピストン体81の軸方向に沿う速度は減速される。そのため、ピストン体81の周面開口部81cより出た汚物等の流れが吸引口金部17内の吸引孔の入口83よりリーク孔84側に向かうことを防止することができるので、汚物等の流れがリーク孔84より外部へ飛散することを防止することができる。
【0072】さらに、ピストン体81の連通孔81eの上部のガイド面81fは周面開口部81cへなめらかにつながっているので、この連通孔81eの内部の洗浄性を高めることができる。
【0073】また、図14(A),(B)は本発明の第8実施例を示すものである。これは、第7実施例のピストン体81の構成を変更したものである。すなわち、この実施例のピストン体81には連通孔81eの上部に周面開口部81cよりも上部側に延在され、吸引流体の流速を弱める流れ調整用の穴部91が形成されている。
【0074】そして、内視鏡の吸引操作時にはピストン体81の連通孔81eに吸引されて来た汚物等の流れはピストン体81の穴部91内に導入され、この穴部91の内底面91aに当接した後、逆流して周面開口部81cから吸引口金部17内の吸引孔に吸引される。
【0075】そのため、このピストン体81の連通孔81eにおける穴部91内の汚物等の流れは流速が十分に弱められた状態で、ピストン体81の周面開口部81cから流出されるので、ピストン体81の周面開口部81cより飛び出す汚物等の流れにおけるピストン体81の軸方向の速度は第1実施例に比べて大幅に低減することができ、吸引圧が高い場合でもリーク孔84から汚物等が外部へ飛散することを確実に防止することができる。
【0076】また、図15(A)乃至(C)は本発明の第9実施例を示すものである。これは、第7実施例の内筒9の下面開口部の周縁部位に形成された弁体10の取り付けフランジ部9fの外周面を略長円形状もしくは楕円形状に形成したものである。
【0077】この場合、内筒9のフランジ部9fの上部には弁体10の係合溝9gが形成されている。さらに、弁体10の内周部には内筒9のフランジ部9fおよび係合溝9gにそれぞれ対応させた略リング状の溝10b、略リング状の係合突部10cがそれぞれ形成されている。なお、弁体10の係合突部10cは例えば溝10bの内径寸法よりも小径な真円形状に形成されている。
【0078】そして、弁体10の取り付け作業時には弁体10の係合突部10cを弾性変形させて内筒9のフランジ部9fに乗り越えさせた状態で、内筒9の係合溝9g内に挿入させることにより、弁体10の係合突部10cを内筒9の係合溝9gに係合させ、同時に内筒9のフランジ部9fを弁体10の溝10bに係合させるようになっている。
【0079】そこで、上記構成のものにあっては内筒9の取り付けフランジ部9fの外周面を略長円形状もしくは楕円形状に形成したので、内筒9の取り付けフランジ部9fに弁体10を取り付ける作業時に弁体10の係合突部10cを変形させながら内筒9のフランジ部9aを乗り越えさせる際に、フランジ部9fの短軸b側の外周面に当接する弁体10の係合突部10cの部分に加わる力をフランジ部9fの長軸a側の外周面に当接する部分に加わる力よりも少なくすることができる。
【0080】そのため、フランジ部9fの短軸b側の外周面に当接する弁体10の係合突部10cの部分の変形量を少なくすることができるので、フランジ部9fの短軸b側で係合突部10cを乗り越えやすくすることができる。この場合、一部でも係合突部10cがフランジ部9fを乗り越えると係合突部10cの残りの部分でもフランジ部9fを乗り越え易くなるので、フランジ部9fの長軸a側の外周面との当接部分の係合突部10cもフランジ部9fを簡単に乗り越すことができ、弁体10の取り付け作業の作業性を高めることができる。したがって、内筒9に弁体10を組みつける作業を自動化する自動機による組みつけ作業を行なう場合に有利となる。なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、内視鏡の吸引チャンネルに接続されるシリンダ内の吸引チャンネルと吸引孔との間に弁手段を設け、この弁手段を閉塞する第1の位置と開放する第2の位置との間を移動可能なピストン体を設けるともに、無操作時はピストン体を第1の位置に保持する付勢部材を設け、シリンダ内と外気とをピストン体の位置にかかわらず連通させたので、手指の力を格別に必要とせず、触れるだけで簡単に吸引操作ができ、かつ、外部へ体液等が飛散するおそれがないうえ、吸引操作していない場合には吸引チャンネルの先端から無用に吸引がかかるおそれがなく、かつ、吸引量の微調整することができる。




 

 


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