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発明の名称 把持鉗子
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−7366
公開日 平成6年(1994)1月18日
出願番号 特願平5−48245
出願日 平成5年(1993)3月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 坂下 清登志
要約 目的
操作上の障害とならず、開閉両方向に対する有効なストッパ作用をなし、しかもストッパ位置の調整可能となる把持鉗子を提供する。

構成
シース24の基端部に固定操作ハンドル28を設け、この固定操作ハンドルと可動操作ハンドル30を回動自在に連結し、この可動操作ハンドル30に連結ロッド41を係合して固定操作ハンドル28内に進退自在とし、この連結ロッド41に操作軸33をねじ込み連結し、この操作軸10の先端部に鉗子部3を連結し、上記連結ロッド41およびこの連結ロッド41が挿通する固定操作ハンドル28の部位に、連結ロッド41の前進終端と後進終端を調節自在な規制する第1のストッパ部11および第2のストッパ部12を備え、よって、可動操作ハンドル開閉のストッパとなす。
特許請求の範囲
【請求項1】先端部に開閉自在な先端把持部を設けたシースと、前記シースの基端部に設けられた固定操作ハンドルと、この固定操作ハンドルに対して回動自在に連結される可動操作ハンドルと、この可動操作ハンドルの回動作用端に一端が連結されかつ他端側が前記固定操作ハンドルおよびシース内に進退自在に挿入されるとともに他端が前記先端把持部に連結され前記可動操作ハンドルの回動操作に伴う進退移動により前記先端把持部を開閉操作する操作軸と、前記操作軸が挿通される固定操作ハンドルの部位に設けられ前記操作軸の前進終端を規制する第1のストッパ部と、前記操作軸が挿通される固定操作ハンドルの部位に設けられ前記操作軸の後進終端を規制する第2のストッパ部とを具備し、第1のストッパ部および第2のストッパ部の少なくとも一方のストッパ部は、前記操作軸の移動終端位置を変更調節自在な構成としたことを特徴とする把持鉗子。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、腹腔鏡下での手術(ラパロスコピックサージャリー)などにおいて、生体組織等を把持する際に使用される把持鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の把持鉗子として、例えば実開平1−133907号公報に示されるものがある。これは、トラカール装置の外套管を通して腹腔内に挿入されるべきシースの先端に一対の把持部材を開閉自在に設け、シースの基端部にはその一対の把持部材を開閉操作する操作部を設けている。シース内には操作軸が挿通されており、この操作軸の先端はリンク機構を介して一対の把持部材に連結される。また、操作部は、シースの基端部分に固定された固定操作ハンドルと、この固定操作ハンドルに対して止めねじピンにより回動自在に取付けられた可動操作ハンドルとで構成されている。
【0003】前記操作軸の後端は、可動操作ハンドルの回動作用端に連結される。したがって、可動操作ハンドルを止めねじピンを支点として回動操作すると、操作軸が前後方向にスライドし、リンク機構を介して一対の把持部材を開閉する。このように操作部における遠隔操作によって一対の把持部材を開閉し、体腔内の生体組織、例えば胆嚢等の臓器を把持したり解除したりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特に、このような把持鉗子にあっては、操作部の可動操作ハンドルを回動する際、必要以上に回動して大きな力で先端把持部を閉動作すると、臓器を傷付ける虞がある。特に、腹腔鏡下の手術では、胆嚢等の臓器を把持鉗子で把持しながら他の器具で処置を行なう場合が多い。このような場合には術者の注意が処置を行なっている器具に集中する傾向が強いため、把持鉗子の可動操作ハンドルを誤って強く握り締めてしまっても、安全なように対策を施しておかなければならない。
【0005】そこで、前述した従来のものにあっては、固定操作ハンドルの、可動操作ハンドルに対向する面に、ストッパピンを一体に突出して設け、可動操作ハンドルを閉じる際に大きな力が加わると、その可動操作ハンドルがストッパピンの突出先端に当接して、把持鉗子に必要以上の把持力が加わることを阻止していた。
【0006】しかしながら、このような従来の把持鉗子では、前記ストッパピンが固定操作ハンドルの部分から突出しているため、操作上、邪魔になることがある。また、ストッパピンは先端把持部を閉成する際に有効に作用するが、開放する際には何らの作用もなさない。
【0007】また、ストッパピンの突出量は固定されているから、可動操作ハンドルの当接位置が常に一定となってしまう。しかるに、実際には、把持対象となる生態組織の形態は種々あって、ストッパ位置を調整可能としたほうが、使用上、便利であることが多い。
【0008】本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、把持操作上の障害とならず、可動操作ハンドルの開閉両方向に対する有効なストッパ作用をなし、しかも、ストッパ位置を調整可能とした把持鉗子を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために本発明に係る把持鉗子は、先端部に開閉自在な先端把持部を設けたシースと、前記シースの基端部に設けられた固定操作ハンドルと、この固定操作ハンドルに対して回動自在に連結される可動操作ハンドルと、この可動操作ハンドルの回動作用端に一端が連結されかつ他端側が前記固定操作ハンドルおよびシース内に進退自在に挿入されるとともに他端が前記先端把持部に連結され前記可動操作ハンドルの回動操作に伴う進退移動により前記先端把持部を開閉操作する操作軸と、前記操作軸が挿通される固定操作ハンドルの部位に設けられ前記操作軸の前進終端を規制する第1のストッパ部と、前記操作軸が挿通される固定操作ハンドルの部位に設けられ前記操作軸の後進終端を規制する第2のストッパ部とを具備し、第1のストッパ部および第2のストッパ部の少なくとも一方のストッパ部は、前記操作軸の移動終端位置を変更調節自在な構成とした。
【0010】
【作用】本発明は、第1のストッパ部および第2のストッパ部を、操作軸が挿通する固定操作ハンドルの部位に設けたから、各ストッパ部が把持鉗子の操作を邪魔する状態になり難い。また、前記操作軸の移動終端位置を変更調節できる。
【0011】
【実施例】図1および図2は本発明の第1の実施例を示すものである。図1はその把持鉗子1の要部の構成を示し、図2はその把持鉗子1の全体的な構成を示す。
【0012】この把持鉗子1は、トラカール外套管等を通して体腔内に挿入される挿入部2と、この挿入部2の先端に設けられた鉗子部(先端把持部)3および挿入部2の基端部に設けられた操作部4とで構成される。
【0013】前記挿入部2は、ステンレス鋼等の金属材料からなる中空管状のシース24で形成されており、このシース24の外面は絶縁材料、例えばフッ素系の樹脂からなる絶縁チューブ25で覆われている。
【0014】前記鉗子部3は、体腔内の臓器、例えば胆嚢等を把持するためのものであり、シース24の先端部に設けられたリンク機構26を介して回動自在に支持された一対の鉗子部材(把持部材)27a,27bで形成されている。
【0015】前記操作部4は、鉗子部材27a,27bを開閉操作するためのものであり、前記シース24の基端部に固定された固定操作ハンドル28と、この固定操作ハンドル28に止めねじピン29により回動自在に取り付けられた可動操作ハンドル30とで形成されている。
【0016】図2(B)に示すように、前記止めねじピン29には、ワッシャ31が嵌め込まれ、さらに、止めねじピン29の頭部には、ゴムやプラスチックなどの電気的絶縁材料で作られたキャップ32が、接着やスナップフィット等の手段で装着されている。
【0017】再び、図1(A)および図2(A)に示すように、前記把持鉗子1は、鉗子部3と操作部4とを連結する操作軸10を備えている。この操作軸10は、前記シース24内に進退自在に挿入されており、その操作軸10の先端は、連結部材34に一体的に連結され、さらに、この連結部材34を介して前記リンク機構26に連結されている。前記連結部材34の周面の一部には、Oリング35が被嵌されている。このOリング35は前記連結部材34の周面と前記シース24の内面との間に介在して、把持鉗子1の挿入部2の先端側からその内部に対する気密および水密を保持するようになっている。
【0018】一方、図1(A)に拡大して示すように、前記固定操作ハンドル28の上部には、その先端側から、前記シース24を絶縁チューブ25を介して嵌着する挿入部案内孔36と、この挿入部案内孔36よりも直径の小さいロッド収納孔37および、このロッド収納孔37より直径の小さい貫通孔38が一直線上で連設されている。
【0019】前記挿入部案内孔36内において、シース24の端部には電気的絶縁チューブ25が手前側へ抜けるのを防止するための突当てパイプ39が嵌め込まれている。この突当てパイプ39の後端部39aは、シース24の後端面に係合し、かつ、ロッド収納孔37よりも小さい径の内周面を形成した鍔状に形成されている。
【0020】前記操作軸10はその軸本体33の基端部が、シース24の端部から突出し、さらに、ロッド収納孔37と貫通孔38を介して固定操作ハンドル28から突出する長さを有する。
【0021】この軸本体33の基端部には連結ロッド41が連結されている。軸本体33の基端部外周にはおねじ40が形成されており、また、連結ロッド41にはその中心軸に沿ってめねじ42が形成されている。そして、軸本体33のおねじ40を連結ロッド41のめねじ42にねじ込んで螺合することにより、軸本体33と連結ロッド41は一直線に連結されて操作軸10を構成する。
【0022】したがって、操作軸10の軸本体33と連結ロッド41とは一体化されて一緒に進退移動する。また、連結ロッド41を周方向に回転操作することにより、前記おねじ40とめねじ42の螺合関係により、両者の軸方向の相対的な位置関係が変わり、操作軸10の軸本体33に対する連結ロッド41の位置をその軸方向に沿って進退変更できるように構成されている。
【0023】前記連結ロッド41は、先端側から後端側へ順次、大径部41a、細径部41bおよび球状部41cが一体に連設されて形成される。前記大径部41aはロッド収納孔37に遊嵌され、前記細径部41bは貫通孔38に遊嵌される。この連結ロッド41が先端側向きで前進した状態で、大径部41aの先端面が前記突当てパイプ39の後端部39aに当接することになり、これらで、前記操作軸10の前進終端を規制する第1のストッパ部11を構成している。
【0024】また、連結ロッド41が後端方向へ進行した状態で、この大径部41aと細径部41bとの境である段差が、前記ロッド収納孔37と貫通孔38とのなす段差に当接することとなり、これらで、前記操作軸10の後進終端を規制する第2のストッパ部12を構成している。
【0025】すなわち、前記第1のストッパ部11は連結ロッド41の前進終端を規制し、前記第2のストッパ部12は連結ロッド41の後進終端を規制する。そして、操作軸10の軸本体33に対して連結ロッド41を周方向に回転操作することにより、前記おねじ40とめねじ42の螺合関係により、両者の軸方向の相対的な位置関係が変わり、操作軸10に対する連結ロッド41の位置をその軸方向に沿って進退変位することで、前記操作軸10の前後の移動終端位置を変更調節できるようになっている。
【0026】一方、前記大径部41aの周面一部にはOリング44を被嵌し、このOリング44はロッド収納孔37の内周面に密接する。前記細径部41bは固定操作ハンドル28の後端面から後方へ突き出している。この細径部41bの周面は、例えばフッ素樹脂材からなる熱収縮チューブ45で被覆されている。
【0027】図1(B)で拡大して示すように、可動操作ハンドル30の操作端における、固定操作ハンドル28に対向する壁面部には、上下方向に沿って長い係合溝46が形成されている。そして、この係合溝46内には前記球状部41cが嵌め込まれて係合されている。したがって、止めねじピン29を支点として、可動操作ハンドル30を回動操作すれば、係合溝46に対して球状部41cが係合した状態を保持しながら摺動し、操作軸10を前後方向に移動する。その結果、軸本体33と連結ロッド41からなる操作軸10は一体に進退駆動されることとなる。
【0028】前記突当てパイプ39の周壁の一部には透孔47が設けられている。さらに、透孔47と対向するシース24の周壁部位には、断面V字状の穴48が設けられている。また、前記透孔47と対向する固定操作ハンドル28の部位には、ねじ孔49が設けられ、ここに電極ピン50が螺着される。
【0029】前記電極ピン50の先端は円錐状に形成され、前記突当てパイプ39の透孔47に挿入されるとともに、シース24の穴48に挿入して係止される。この電極ピン50は、図示しない高周波電源からの高周波電流を伝達するコードを接続するためのものであり、ステンレス材等の金属材で形成される。
【0030】次に、このようにして構成される把持鉗子1の作用について説明する。まず、固定操作ハンドル28に対する可動操作ハンドル30の開閉操作により、操作軸10が進退操作されると、リンク機構26が作用して鉗子部3の鉗子部材27a,27bを開閉する。
【0031】具体的には、可動操作ハンドル30を、止めねじピン29を支点として、図中反時計方向、すなわち、固定操作ハンドル28に対して開く方向に回動すると、操作軸10が前方へスライドし、リンク機構26を介して、鉗子部3の鉗子部材27a,27bを開く。この状態で、鉗子部3を体腔内の把持すべき生体組織に対向させる。
【0032】ついで、可動操作ハンドル30を図中時計方向、すなわち、固定操作ハンドル28に対して閉じる方向に回動すると、操作軸10が後方へスライドする。このため、リンク機構26は鉗子部材27a,27bを閉成させ、したがって、生体組織を把持できる。
【0033】なお、予め、可動操作ハンドル30を操作して、鉗子部材27a,27bが必要以上に力の入らない理想の閉成状態のとき、操作軸10の連結ロッド41を軸本体33に対して螺動し、連結ロッド41が第2のストッパ部12に当る位置となるように調整する。
【0034】このようにしておけば、鉗子部材27a,27bの閉成の際、可動操作ハンドル30を必要以上に強く回動操作するようなことがあっても、第2のストッパ部12が連結ロッド41の後進終端、つまり、操作軸10の後進終端を規制するので、鉗子部材27a,27bに極端な力が加わることがなく、臓器を傷付けることを防止できる。また、鉗子部3の破損を防止できる。
【0035】また、可動操作ハンドル30を開く方向に回動操作したときには、連結ロッド41が前進して、最終的に第1のストッパ部11が作用する。つまり、連結ロッド41の前進終端が規制されるとともに鉗子部材27a,27bの開き角度が規制される。鉗子部材27a,27bの開放時に、たとえ必要以上の大きな力で可動操作ハンドル30を回動操作するようなことがあっても、鉗子部3に必要以上の力がかかることがなく、この破損を防止できる。また、鉗子部3を必要以上に大きく開くことがない。
【0036】なお、この鉗子部3の開き量を調整する場合には、前記操作軸10の連結ロッド41を軸本体33に対して螺動し、この連結ロッド41の位置を変更する。例えば連結ロッド41を前方へ移動すると、鉗子部材27a,27b相互の開き角度が小さくなる。逆に、連結ロッド41を後方である手前側に移動させると、鉗子部材27a,27b相互の開き角度を大きくできる。このように、把持鉗子1は、把持すべき生体組織に対応した最適の開き角度に調整可能である。
【0037】前記連結ロッド41の大径部41aにOリング44を被嵌し、これをロッド収納孔37の内周面に密接させているので、操作部4の内部に対する気密および水密を保持できる。
【0038】前記操作部4を操作すると、連結ロッド41の特に細径部41bが固定操作ハンドル28と可動操作ハンドル30との間から露出するが、ここを熱収縮チューブ45で被覆したので、把持鉗子1に高周波電流を流した状態で、たとえ接触するようなことがあっても、やけど等の事故発生がない。
【0039】また、図2(B)に示すように、止めねじピン29の取付けにあたっては、たとえばマイナスドライバで止めねじピン29を固定操作ハンドル28に螺挿し、ワッシャ31端面に当接するまで締結してから、この頭部に絶縁キャップ32を嵌め込む。
【0040】このような止めねじピン29の螺挿時に、極めて強い力で締め付けても、止めねじピン29の頭部には直接絶縁塗層を形成していないので、この絶縁塗層の剥離を心配せずにすむ。しかも、頭部に絶縁キャップ32を被着してあるので、確実な絶縁効果を保持できる。
【0041】なお、前記第1の実施例では、連結ロッド41の細径部41bと球状部41cを一体に連設したが、これに限定されるものではなく、互いに別体の細径部41bと球状部41cにして、その細径部41bを球状部41cにねじ込む、ねじ連結式の別体構造としてもよい。
【0042】また、前記実施例においては、挿入部2と鉗子部3とを直線状に配置する構成としたが、これに限定されるものではなく、図3や図4に示すような他の実施例の構成としてもよい。
【0043】まず、図3で示す第2の実施例のものから説明すると、同図(A),(B)に示すように、この把持鉗子1の挿入部2は、大径挿入部51と細径挿入部52とから構成されている。
【0044】同図(A)に示すように、把持鉗子1の側面視においては、大径挿入部51と細径挿入部52との中心軸Oa ,Ob が一致する。しかしながら、同図(B)に示すような平面視では、大径挿入部51と細径挿入部52との中心軸Oa ,Obを偏心させる。
【0045】さらに、前記細径挿入部52の先端には鉗子部3が設けられている。この鉗子部3を構成する一対の鉗子部材53a,53bは、同図(A)に示す側面視において、互いに直状に形成され、かつ、上下方向に開閉駆動されることは、前記第1の実施例のものと変わりがない。
【0046】同図(B)に示す平面視において、鉗子部3を構成する一対の鉗子部材53a,53bは、湾曲形成される。すなわち、細径挿入部52に連結される基端部側においては、細径挿入部52に沿う直状であるが、その先端に向かって徐々に曲成される。ただし、最先端部は前記大径挿入部51の最大外径線Oc を越えてはならない。
【0047】このようにして構成される把持鉗子1を、大径挿入部51の外径と同等の内径を有するトラカール外套管(図示しない)に挿入する場合、鉗子部材53a,53bの先端を大径挿入部51の最大外径線Oc を越えない範囲内で曲成したので、トラカール外套管に円滑に挿入できる。
【0048】そして、これらを腹腔内に挿入して生体組織を把持するにあたって、鉗子部材53a,53bの先端を曲成してあるので、その把持対象部位がたとえ血管や尿管の裏面側にあっても、容易にアプローチできることとなる。
【0049】図4(A)は本発明の第3の実施例を示し、これは、前記同様の作用効果を得るために構成されている。すなわち、同図4(A)に示す把持鉗子1の挿入部2は、図3で説明したものと同様にして構成されるので、同番号を付して新たな説明は省略する。鉗子部3は、一対の鉗子部材54a,54bが、直状の基端部から鈍角状に屈曲形成される。
【0050】図4(B)は本発明の第4の実施例を示す。この把持鉗子1の挿入部2は、図3で説明したものと同様にして構成される。鉗子部3は、一対の鉗子部材55a,55bが、直状の基端部の長さ寸法をある程度長くとり、その先端部が曲率半径の小さい形状で湾曲される。
【0051】いずれも、鉗子部材54a,54b,55a,55bの先端が大径挿入部51の最大外径線Oc を越えないように設定する。その結果、トラカール外套管への挿入が円滑で、かつ血管や尿管裏面側の生体組織を無理なく把持できることは、前述したものと同様である。
【0052】図5は本発明の第5の実施例に係る把持鉗子1の要部の構成を示す。基本的な構成は前述した第1の実施例と略同様であるが、次の点が異なる。すなわち、操作軸10を構成する軸本体33の基端部に設けられたおねじ40と、これに螺合するための連結ロッド41のめねじ42をなくした。この代わりに軸本体33の基端部にはその軸方向に横切って貫通する3つの貫通孔61a,61b,61cを所定の間隔をおいて設ける。
【0053】また、連結ロッド41の細径部41bには、皿状の端部62aを有した貫通孔62が設けられている。そして、この貫通孔62と、前記貫通孔61a,61b,61cのうち1つの、例えば貫通孔61bとにわたり、皿状の頭部63aを有したピン63を差し込み、軸本体33と連結ロッド41を連結する。
【0054】これも、第1の実施例と同様の機能を有するが、ピン63を貫通孔61a,61b,61cの中の任意の1つに挿入することで、連結ロッド41を軸本体33に対する接続位置を、その軸方向に調整して固定することができる。その結果、第1のストッパ部11および第2のストッパ部12による各終端位置を操作軸10の軸方向において調整可能である。
【0055】なお、この第5の実施例では貫通孔61a,61b,61cを3つとしたが、第1のストッパ部11および第2のストッパ部12の調整の度合いに応じて、任意の個数を選択してよい。
【0056】図6は、本発明の第6の実施例に係る把持鉗子1の要部の構成を示している。この実施例の把持鉗子1の構成は前述した第1の実施例とほぼ同様の構成であるが、次の点が異なる。すなわち、操作軸10を構成する軸本体33の基端部に設けられたおねじ40と、これに螺合するための連結ロッド41のめねじ42をなくした。その代わりに連結ロッド41の細径部41bの周壁部にはその内孔まで貫通したねじ孔65を設け、このねじ孔65には頭部66を有する止めねじ67を螺合する。そして、この止めねじ67の先端を軸本体33の外周面に押し当てることで、その軸本体33と連結ロッド41とを任意の差し込み位置で固定している。
【0057】これの基本的な機能は前述した実施例と同様であるが、止めねじ67の螺合を緩めることで、連結ロッド41は軸本体33に対してその軸方向へ移動可能となり、この結果、第1のストッパ部11および第2のストッパ部12による各終端位置を操作軸10の軸方向において移動可能となる。また、所定の位置にて止めねじ67を締め付けて連結ロッド41を軸本体33に固定することができる。これによれば、止めねじ67の締付け位置を任意に選択できるから、その終端位置を連続的に選択できる。
【0058】図7は、本発明の第7の実施例に係る把持鉗子1の要部の構成を示している。この実施例の把持鉗子1の構成は前述した第1の実施例とほぼ同様の構成であるが、次の点が異なる。すなわち、操作軸10を構成する軸本体33の基端部に設けられたおねじ40と、これに螺合するための連結ロッド41のめねじ42をなくした。その代わり、連結ロッド41を軸方向の前後に2体に分け、先端側の部材を第1の連結ロッド71とし、手元側部材を第2の連結ロッド72とする。第1の連結ロッド71の手元側端部には、複数のすり割り(スリット)73を形成することにより軸締付け部70を形成する。また、第1の連結ロッド71の中央部外周にはおねじ74が形成されている。
【0059】一方、第2の連結ロッド72の先端側部分の内孔には、第1の連結ロッド71のおねじ74をねじ込むめねじ75が形成されている。このめねじ75は第2の連結ロッド72の中央付近まで形成され、このめねじ75の終端付近には、手元側に行くに従って細径化される第1のスロープ(テーパ部)76が形成されている。この第1のスロープ(テーパ部)76は第1の連結ロッド71の内端外周に同じく形成した第2のスロープ(テーパ部)77に対向して設けられている。
【0060】しかして、これの基本的な機能は前述した実施例と同様であるが、ここでは第1の連結ロッド71のおねじ74と第2の連結ロッド72のめねじ75をねじ込み、第1の連結ロッド71に対して第2の連結ロッド72を軸方向へ移動させることで、第1のスロープ76が第2のスロープ77に押し当ることによって、すり割り73を形成した軸締付けチャック部70の内径が縮小され、第1の連結ロッド71の中央部外周を締め付ける。このため、軸締付けチャック部70は軸本体33の周面に、強く当接することとなり、これによって、第1の連結ロッド71は軸本体33に固定され、第2の連結ロッド71も、軸本体33に対して、固定されることとなる。
【0061】一方、おねじ74とめねじ75を逆に螺動させて第1の連結ロッド71に対して第2の連結ロッド72を手元側へ移動させれば、各スロープ76,77の間の押す力が解除されることで、軸締付けチャック部70の、軸本体33の周面への当接がゆるんで、第1の連結ロッド71および第2の連結ロッド72が軸本体33の軸方向へ移動することが自在となる。
【0062】第1の連結ロッド71と第2の連結ロッド72の各前端にはロッド収納孔37の内径に近いストッパ用鍔部71a,72aがそれぞれ形成されている。Oリング44はその鍔部71a,72aの間に設置されている。
【0063】そして、軸本体33の手元側の所定の位置で前記操作によって、軸本体33に対して第1の連結ロッド71および第2の連結ロッド72の位置関係を、その操作軸10の軸方向に調整することが可能である。また、ストッパ用鍔部71a,72aの間隔も調節できる。その結果、第1のストッパ部11および第2のストッパ部12による各終端位置を任意かつ個別的に設定することができる。
【0064】図8は、本発明の第8の実施例に係る把持鉗子1の要部の構成を示している。この実施例の把持鉗子1の構成は、前述した第1の実施例とほぼ同様の構成であるが、次の点が異なる。すなわち、連結ロッド41内には先端側にあいた穴81dを設け、そこに、軸本体33の手元側端部を挿入して嵌合し、ろう付けや接着等の固定手段で固定されている。
【0065】また、固定操作ハンドル28の貫通孔38の代りに、手元側から孔80を設け、この孔80にはめねじ81を形成する。そして、この孔80にはストッパー用ねじ部材82をねじ込んでいる。このストッパー用ねじ部材82には前記連結ロッド41の細径部41bを通すため、その細径部41bより大きい径の孔83があいている。ストッパー用ねじ部材82の先端には、固定操作ハンドル28のロッド収納孔37の内部に納まる外径を有する筒状のストッパ部84が設けられている。
【0066】そこで、前記連結ロッド41が後端方向へ進行した状態で、この大径部41aと細径部41bとの境である段差が、ストッパー用ねじ部材82のストッパ部84の先端に当接する。これにより第2のストッパ部12が構成される。しかして、ストッパー用ねじ部材82を固定操作ハンドル28のめねじ81に対して螺動させることで、ストッパー用ねじ部材82を、軸方向に移動させることができる。このようにすることで、第2のストッパ部12による終端位置を連続的かつ任意に調整することが可能となる。
【0067】図9は、本発明の第9の実施例に係る把持鉗子1の要部の構成を示している。この実施例の把持鉗子1の構成は前述した第1の実施例とほぼ同様の構成であるが、次の点が異なる。すなわち、連結ロッド41の先端側部分には、先端側が開口した穴91を同軸的に設け、そこに、軸本体33の手元側端部を挿入して嵌合し、ろう付けや接着等の固定手段で、固定されている。
【0068】また、固定操作ハンドル28の挿入部案内孔36の部分にはめねじ92を設け、突当てパイプ39の外周にはおねじ93を設けて、突当てパイプ39を挿入部案内孔36内にねじ込んでいる。突当てパイプ39の後端部は手元側へ延長され、固定操作ハンドル28のロッド収納孔37に収納される外径を有したストッパ部39bを形成している。
【0069】連結ロッド41が先端部方向へ前進した状態で、大径部41aの端面が上記突当てパイプ39のストッパ部39bに当接することになり、これによって、第1のストッパ部11を構成している。
【0070】しかして、これの基本的な機能は前述した実施例と同様であるが、突当てパイプ39を固定操作ハンドル28のめねじ92に対して螺動させることで、突当てパイプ39とシース24と絶縁チューブ25と操作軸10とは、一体で前後移動する。このようにすることで、第2のストッパ部12の終端位置を前後に移動調整することが可能となる。なお、このとき、第1のストッパ部11の位置は変わらない。
【0071】図10は本発明の第10の実施例に係る把持鉗子1の要部の構成を示している。この実施例の構成は、前述した実施例とほぼ同様であるが、操作軸10を構成する軸本体33と連結ロッド41の接続構造については前述した第8,9の実施例のものと同様にしている。
【0072】また、突当てパイプ39の内面には、めねじ95を設け、一方、シース24の手元側端部付近の外周には、おねじ96を設ける。突当てパイプ39のめねじ95にシース24のおねじ96をねじ込んで、その両者を連結している。
【0073】これの基本的な機能は前述した実施例と同様であるが、シース24を突当てパイプ39に対して螺動させることで、シース24と絶縁チューブ25と、操作軸10とは、突当てパイプ39および固定操作ハンドル28に対して前後方向へ移動させることが可能である。このようにすることで、第1のストッパ部11および第2のストッパ部12による終端位置を前後に同時に調整可能となる。なお、以上述べてきた第1のストッパ部11および第2のストッパ部12の調整手段を適宜組み合わせ的に併用してもよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、鉗子部を操作する操作軸に、連結ロッドをねじ込み連結し、可動操作ハンドルとともに操作部を構成する固定操作ハンドルに、上記連結ロッドを挿通させ、この固定操作ハンドルと連結ロッドに、連結ロッドの前進終端と後進終端を規制する第1のストッパ部および第2のストッパ部を設けたので、各ストッパ部が把持操作上の障害とならずにすみ、可動操作ハンドルの開閉両方向に対する有効なストッパ作用をなし、しかも、ストッパ終端位置の調整が可能となるなどの効果を奏する。




 

 


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